原題:the dimension travelers

夢は終わり、終末がくる。 世紀末に甦る永遠のSFジュヴナイル

1998年日本映画/カラー/ビスタ/95分/制作:円谷映像 製作:バンダイビジュアル/配給・宣伝:メディアボックス

1998年12月26日よりシネ・ヴィヴァン・六本木にてロードショー!

公開初日 1998/12/26

配給会社名 0099

解説

かつてNHKの少年ドラマシリーズで放映された『なぞの転校生』。未だに語り継がれるこの傑作を、SFファンタジー映画の俊英、小中和哉監督が世紀末の今、大胆な解釈で映画化!眉村卓の原作では少年が主人公ですが、本作では少女たちが主人公となります。新山千春と佐藤康恵、2人のみずみずしい演技が本作を支えています。そして最新のSFXが圧倒的に力で迫ります。世代を超え、男女を超え、今『なぞの転校生』がやってきます。
古くは『ねらわれた学園』の薬師丸ひろ子、『時をかける少女』の原田知世、そして近作品ではSPEEDの『アンドロイド』と、アイドルとSFXは時代が変っても切っても切れないものといえます。そして今、セブン_イレブン・ジャパンのCMでお茶の間のアイドルとなっている新山千春の第1回主演映画が『謎の転校生』です。親しみやすく庶民的な魅力のある彼女が、今しか演じられない高校生、香川翠役に挑戦しています。なぞの転校生、岩瀬真祐未役に昨年『バウンスKoGALS』で鮮烈な印象を残しているアイドル2人が、爽やかで瑞々しい演技をみせます。

ストーリー

何処にでもありそうな女子高生たちの屈託の無い帰宅風景。しかし香川翠はその輪の中に全く溶けこめない自分を感じていた。人畜無害な友人たちの無意味な会話に対し、本音を言いたい、でも言えずに愛想笑いしか出来ない自分を“二重人格”と自嘲するしかない様な性格だった。ある日、翠は彼女の住むニュータウンのエレベーターで不思議な少女と遭遇する。少女は6階と7階のボタンの真ん中あたりを指さした。するとエレベーターは何故かそこで止まり、少女は笑顔を見せながら開いたドアの向こうへ去っていった。6.5階、もちろん、そんな階などありしはない…。翌日、翠のクラスに転校生、昨日の少女・岩瀬真祐未が現れた。彼女は最初の挨拶で「世界が滅びなければそれでいい」と語り、物理の授業ではコペンハーゲン解釈も、エヴェレットの多次元宇宙論もスラスラ答えてしまう。そんな真祐未に興味を抱きつつも、憧れの君、山沢の姿を捉えていた翠に向かい、幼馴染の広一は「転校生に縁があるのかもな、俺達」とつぶやく。その瞬間、翠の目の前から山沢の姿が消えた。
翠には誰も知らない秘密の趣味があった。それは採集してきた花を次々と図書館の分厚い本の中にしまい、押し花にするというものだった。今日も一輪の花をしまい、これまでのコレクションを確認している翠。しかし、その中の一冊を真祐未が先に借り出し、読んでいた。押し花の存在に気付いた彼女は、翠に「図書館を花畑にするつもりなんだ」と微笑んだ。そしてもう一言「あなたは、私に似ているかも」とも…。
翠と真祐未は急接近していった。そんな中、真祐未は自分は別の次元から母親と共にジャンプしてきたのだと翠に語り聞かせる。自分のいた世界は核戦争により崩壊したのだと。にわかには信じがたい翠の手を取り、真祐未は2分だけずれた次元へとジャンプした。一見何も変らない世界。しかし、その瞬間から翠もまた、次元ジャンプ出来る力を身につけてしまう。以後、ふとしたはずみでジャンプしてしまう翠。そこには崩壊の危機に直面した世界の姿があった。そして翠の家のTVからは、いつしか核燃料搭載の人工衛星が中国・揚子江流域に落下する危険があることを示唆するニュースが流されるようになっていた…。

スタッフ

企画: 上埜芳被、円谷粲
プロデューサー: 杉山潔、今井朝幸、藤井恭
監督: 小中和哉
脚本: 村井さだゆき
原作: 眉村卓(角川スニーカー文庫刊)
音楽: 葛生千夏
撮影: 志賀葉一(J.S.C)
照明: 赤津淳一
録音: 西岡正己
美術: 吉田直哉
編集: 松木朗
スクリプター:熊野煕子
助監督: 小貫英樹、村田啓一郎、白石和彌
撮影助手: 佐久間英一、岡宮裕
照明助手: 佐々木英ニ、佐々木貴史、田中善之、植田力哉
録音助手: 永口靖、岩丸恒
編集助手: 利光英樹、前蔦健治
装飾: 浅沼道之、小池敦之
持道具: 和田浩実
衣裳: 南啓太
メイク: 酒井夢月
スチール: 川上純三
デジタルエフェクト: 志岐善啓、吉原真生
マットペインティング: 木村俊幸、松山美恵
製作担当: 仲野俊隆
制作主任: 平山高志
制作進行: 古庄敏彦
制作デスク: 石川千景
宣伝: 森本浩ニ

キャスト

香川翠: 新山千春
岩瀬真祐未: 佐藤康恵
岩田広一: 妻夫木聡
里香: 志村光代
実吹: 谷口あゆみ
敦美: 清水香里
陽子: 清水真実
警備員A: 那波隆史
警備員B: 関剛
患者: 阿部能丸
キャスター: 村上明
大谷先生: 小牧かやの
鴻池医師: 西田健
翠の父: 並樹史朗
翠の母: しみず霧子
山東看護婦: 前沢保美
老婆: たうみあきこ
老人: 金井大
少女: 田島穂奈美
山沢典夫: 室井誠明
科学者・岸辺: 堀内正美

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