原題:A Further Gesture

過去を消したテロリストが最後に賭けたあの女への約束。 アイルランドの狼、非情の街ニューヨークで目覚める。

1996年イギリス映画/1時間42分/ドルビーSR/ 提供:ポニーキャニオン、アスミック・エース・エンタテインメント/配給:エースピクチャーズ

1998年7月上旬<夏休み>ロードショー公開!

公開初日 1998/07

配給会社名 0007

解説

IRAのテロリストのせつない愛をつづった傑作『クライング・ゲーム』から6年。クールで優しい主人公ファーガスを体現してアカデミー賞にノミネートされたスティーブン・レイが、この映画を更に発展させ、スーケルアップすべく企画したのがこの『ザ・ブレイク』です。北アイルランド、ベルファストの刑務所の面会所で銃の入手、食糧運搬トラックを乗っ取ってのゲート突破、監守たちの激しい銃撃に次々倒れる仲間たち…。スリリングでスピーディな展開で見せるオープニングシーン。派手なアクションで見る者を緊張の真っ只中に叩き込んだ後、映画は一転、ニューヨークでの主人公ダウトの鬱屈とした日々を映し出します。しだいに追ってくるFBIの捜査の網。グアテマラ人女性モニカとの恋…。彼女への愛ゆえに、新たなテロへと突き進むダウドの生きざまを映画はサスペンスフルに描き出しています。冒頭のアイルランドのシーンには3週間以上かけ、ダブリンのマウントジョイ刑務所で撮影が行われました。またニューヨーク・シーンはマンハッタン、ブルックリン、クイーンズで撮影。『レザポア・ドッグス』『パルプ・フィクション』のシャープな映像で知られるポーランドの撮影監督アンジェイ・セクラが、ダウドの鬱屈した心を映すような沈んだ街の風情を捉えて映画に雰囲気を添えています。

ストーリー

北アイルランド・ベルファスト。警戒厳重な刑務所でIRAの囚人ダウト(スティーブン・レイ)は恋人のロイシン(マリア・ドイル・ケネディ)と面会していた。しかし長い刑務所暮らしは二人の間に気まずい壁を作っていた。一方IRAの指揮官だったリチャード(ブレイダン・グリーソン)は机の下に手を伸ばし相手の女のスカートの奥から何かを取り出した。面会時間が終わって監房に戻る途中、リチャードはダヴトに脱走計画を打ち明ける。リチャードが手に入れた銃で監守を脅し、制服を脱がして着替える囚人たち。彼らは建物の外に出ると食糧を運び込んできたトラックを奪った。しかし一人の監守が彼らが囚人であることに気づき、監視塔からの銃撃が始まる。仲間たちは次々倒れ逮捕されていくがダウドとリチャードは車を奪って逃走し、検問を強行突破。何とか修羅場をくぐり抜ける。ダウドはもう一度IRAの活動に戻るか、偽のパスポートを手に入れて出国するかの決断を迫られていた。ほどなくしてダウドはダウドはニューヨークへと向かった。小さなレストランで皿洗いの職につき、みすぼらしいホテルに住み着いたダウド。それは新しい人生というにはあまりにも惨めで孤独な生活だった。ある日、ホテルの住人の痴話喧嘩の仲裁を頼まれたダウドは逆上した女に刺され深手を追ってしまう。病院に行って身分がばれる事を恐れ、ベッドで寝ているダウドを不審の目で見るホテルの従業員。そこへ無断欠勤を心配して訪ねてきたのは、同じレストランで働くグアテマラ人トゥーリオ(アルフレッド・モリーナ)だった。彼はダウドを自分のアパートに連れていき、妹のモニカ(ロサナ・パストール)に看病させる。徐々に回復するにつれ、ダウドはトゥーリオとモニカ、二人の友人のパコ(ホルヘ・サンス)が祖国でラモン大統領に家族を殺され、逃亡してきたことを知る。そして彼らは今ニューヨークに滞在しているラモンを暗殺しようとしていた。ダウドとモニカはいつの間にか恋に落ちていた。テロには未熟な彼らの計画をダウドは何とか阻止しようとした。しかしモニカの決意は固かった。ダウドは彼女を愛するがゆえに、自ら暗殺計画を指揮することを提案する…。

スタッフ

プロデューサー ………… クリス・カーリング
エクゼクティブ・プロデューサー ………… ウーリッチ・フェルスバーグ
ロッド・ストーンマン
吉崎道代
脚本 ………… ロナン・ベネット
原案 ………… スティーブン・レイ
撮影監督 ………… アンジェイ・セクラ
音楽 ………… ジョン・キーン
監督 ………… ロバート・ドーンヘルム

キャスト

ダウド ………… スティーブン・レイ
トゥーリオ ………… アルフレッド・モリーナ
モニカ ………… ロサナ・バストール
リチャード ………… ブレンダン・グリーソン
パコ ………… ホルヘ・サンス
スコット ………… プルーイト・テイラー・ヴァンス
トミー ………… ジョージ・マギンレー
ロイシン ………… マリア・ドイル・ケネディ

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す