原題:The Thirteenth Floor

『インディペンデンス・デイ』『ゴジラ』の大ヒットメイカー 監督ローランド・エメリッヒ製作総指揮による悪夢のようなSFミステリー

☆東京国際ファンタスティック映画祭'99出展作品::http://www.nifty.ne.jp/fanta/tokyo/index.htm

1999年/コロンビア映画作品/ソニーピクチャーズ エンターテインメント配給/ シネスコ/全5巻/2,754m/上映時間1時間40分/ドルビーSR/SRD/SDDS/字幕翻訳:岡田荘平

2010年05月26日よりDVDリリース 2009年07月24日よりDVDリリース 2008年01月23日よりDVDリリース 2000年7月13日よりビデオレンタル開始 2000年7月13日よりDVD発売 2000年2月19日より公開

公開初日 2000/02/19

配給会社名 0042

解説



とある高層ビルの13階。コンピューターの最先端技術を開発中のこのフロアは、とてつもなく深い闇を内包していた。仮想現実=バーチャル・リアリティどいう夢の世界がその枠組みを超え、現実との境がぼやけてきたらどうする? すでにそうなっていたとしたら…? 『インディペンデンス・デイ』『ゴジラ』の監督として大ヒットメイカーの名を不動のものとしたローランド・エメリッヒ。大のSFファンである彼が今度は製作者の側に回り、才能あるドイツ映画人を終結、クールで渋く、スタイリッシュで悪夢のようにそら恐ろしい世界を織りなしました。13Fから縦横に、無隈に広がる恐るべき“秘密”を解き明かす、というより露呈する、これは新世紀のSFミステリーであり…もしかしたら現実かもしれません。 監督はエメリッヒの『ゴジラ』で第2班監督をつとめたジョゼフ・ルスナク。故国ドイツではすでに高い評価を得ている実力派です。ルスナクはラペル・センテノ=ロドリゲスと共に、ダニエル・F・ギャルイの小鋭『シミュラクロン−3』を原作に脚本も書きました。製作は他に、ウテ・エメリッヒ、マルコ・ぺ一パー。撮影はドイツの映画、テレピで活躍するベディゴ・フォン・シュルツェンドルフ。編集は『暴走機関車』でアカデミー貰候補となったヘンリー・リチャードソン。美術は『ブレイド』のカーク・M.ペトルチェッリ、衣装は『インディペンデンス・デイ』『ゴジラ』のジョゼフ・ポッロ。音楽はやはりドイツから、ハラルド・クローサー。主役のダクラス・ホールには、『ロング・キス・クッドナイト』のクレイク・ピアーコが扮し、相手役である『ラウンターズ』のグレッチェン・モルと共に、古典的美貌で映画のロマンティックな面を浮き立たせているほか、『シャイン』『X-Fi1e』などのベテラン性格俳優、アーミン・ミュラー=シュタール、『MIB』で怪演を見せたビンセント・ドノフリオ、『メジャーリーグ』シリーズのデニス・ヘイズバートらが、がっちりと脇を固めています。

ストーリー



1999年。ダグラス・ホール(クレイグ・ビアーコ)は6年前から、仮想現実創造の研究、開発にたずさわっている。目下の課題は1937年のロサンゼルスを再構築、その住人たちに意識をリンクさせ、シミュレートした世界に入り込もうというもの。
ホールのボスは友人でもあるハノン・フラー(アーミン・ミュラー・スタール)、同僚はホィットニー(ビンセント・ドノフリオ)、職場はとある高層ビルの13Fだった。
ある朝ホールが目覚めると血だらけのシャツがあり、フラーが殺されたことを知らされる。事件を捜査する刑事マクベイン(デニス・ヘイズパート)は、いきなり最先端企業の後継者となったホールを疑う。また、天涯孤独だったはずのフラーの娘を自称する美女ジェーン(グレッチェン・モル)が出現。混乱しながらもホールは、どこかで会ったような記憶のある彼女に惹かれていく。
フラーは殺される直前。場末の酒場からホールの留守番電話にメッセージを残していた。さらに、ホールをゆすりに来た酒場のバーテンまで惨殺されてしまう。目分の潔白に自信の持てなくなったホールは真相を探すべく、ホィットニーの協力を得て、初めて、1937年の仮想世界に飛ぶ。

エッペリン墜落の号外が飛びかう1937年の世界。ここでのホールは、ファーガソンという銀行員、フラーはグリアソンという名の善良な古書店主、ホィットニーはアシュトンという高級ホテルのバーテンダーとなっている。生前のフラーは堅物だったが、37年の世界にやってくるとシルクハットの正装で浮き名を流していた。古書店主としてのグリアソンはフラーとなってさまよう夜の記憶があいまいだった。
ファーガソンの姿をして古書店主グリアソンを訪れたホールは、グリアソンのおぼろげな記憶から、フラーのメッセージはアシュトンが預かり、なおかつ密かに開封して読んでしまったことを突き止める。
アシュトンはその手紙で自分が仮想の人間であることを知り、かつ「人間最大の秘密をこの目で見てきた。」ことでその事実を確認したという。自分が作られた仮想の存在で、それをあやつっているのがフラーとホールだと思い込んだアシュトンは激昂してホールを襲う。しかし時間切れとなり、ホールはかろうじて現代に逃げ延びるが手紙の内容は知らぬままだった。

ジェーンが消えてしまった。ホールが足跡をタドルトナターシャの名前でスーパーのレジをやっていた。「前に会ったことがある気がする」とはいうもののホールは知らない様子。ホールはその夜車をどこまでも走らせ、「人間最大の秘密」を見てしまう。
ジェーンがオフィスに訪ねてきて真相を明かす。「こんな事がいくつあるんだ?」「数え切れないほど存在するわ」ジェーンは、「人間最大の秘密」を見破ったフラーの死後、コンピューター回路を閉鎖させるためにどこからか送られてきたのだった。フラーはホールの意識にシミュレートした。
 デイビッドは最初は普通の人間だったが、やがてシミュレーションで遊ぶことに熱中し、神になった気で異次元での世界で殺人を楽しむようになってしまった。そしてホールに恋したジェーンを殺そうとしていた。

一方13Fでは好奇心をおさえきれなくなったホィットニーが1937年に飛ぶ。彼がシミュレートしたアシュトンはホールの分身ファーガソンを縛って車のトランクに閉じ込め移動中だった。警察に怪しまれ焦ったアシュトンは突っ走ってきたトラックに跳ねられ突然の死を迎える。アシュトンの姿をしたホィットニーは37年の世界で死に、現在にもどったのはホィットニーの姿をしたアシュトンだった。

目分はいったい誰なのか?目の前にいるのは何者なのか?これは果たして現実なのか?「人間最大の秘密」知った者たちが、自身の存在と謎の結末を求めて「13F」を駆け巡る。

スタッフ

監督:ジョゼフ・ラスナック
脚本:ジョゼフ・ラグナック、ラベル・センテノ・ロドリゲス
原作:ダニエル・ガロイ
製作:ローランド・エメリッヒ、ウテ・エメリッヒ、マルコ・ウェバー
製作総指揮:ミハエル・バルハウス、ヘルガ・バルハウス
共同製作:ケリー・バン・ホーン
撮影:ベディゴ・フォン・シュルツェンドルフ
美術:カーク・M・ペトルッチェリ
編集:ヘンリー・リチャードソン
音楽:ハラルド・クローサー
衣装:ジョゼフ・ポロ

キャスト

ダグラス・ホール/デイビッド:クレイグ・ビアーコ
ハノン・フラー:アーミン・ミュラー・スタール
ジェーン・フラー:グレッチェン・モル
ホィットニー、アシュトン:ビンセント・ドノフリオ
ラリー・マクベイン:デニス・ヘイズバード
ゼブ・バーンスタイン:スティーブン・スカブ
トム・ジョーンズ:ジェレミー・ロバーツ
ジョー:リフ・ハットン

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