原題:Sameblod

2016年 東京国際映画祭 審査委員特別賞/最優秀女優賞 2016年 ヴェネツィア国際映画祭 新人監督賞/ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞 2016年 トロント国際映画祭 ディスカバリー部門 正式出品 2017年 ヨーテボリ国際映画祭 最優秀ノルディック映画賞/撮影賞 2016年 テッサロニキ国際映画祭 ヒューマン・バリュー賞 2017年 タイタニック国際映画祭 最優秀作品賞 2017年 ミネアポリス・セントポール国際映画祭 観客賞 ミッドナイト・サン 二位 2017年 ニューポートビーチ映画祭 外国映画賞 2017年 リビエラ国際映画祭 監督賞/観客賞 2017年 サンタバーバラ国際映画祭 最優秀ノルディック映画賞 2017年 シアトル国際映画祭 コンペティション正式出品 2016年 ハンブルグ映画祭 ヤング・タレント賞 ノミネート

2016年/スウェーデン、ノルウェー、デンマーク/108分/南サーミ語、スウェーデン語/DCP/シネマスコ―プ/配給・宣伝:アップリンク

2017年9月16日(土)より、新宿武蔵野館、アップリンク渋谷ほか全国順次公開

(c) 2016 NORDISK FILM PRODUCTION

解説

2016年東京国際映画祭で審査委員特別賞と最優秀女優賞をダブル受賞、北欧最大の映画祭のヨーテボリ国際映画祭2017では、前年度『ヒトラーの忘れもの』が受賞した最優秀ノルディック映画賞を獲得。その他、世界の映画祭でも絶賛の声が相次ぐ本作は、北欧スウェーデンの美しい自然を舞台に描かれるサーミ人の少女の成長物語であり、差別に抗い生き抜く姿に心打たれる感動作である。

サーミ人とは、ラップランド地方、いわゆるノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北部とロシアのコラ半島でトナカイを飼い暮らし、フィンランド語に近い独自の言語を持つ先住民族。映画の主な舞台となる1930年代、スウェーデンのサーミ人は分離政策の対象になり、他の人種より劣った民族として差別された。

監督のアマンダ・シェーネルはサーミ人の血を引いており、自身のルーツをテーマにした短編映画を撮った後、長編映画デビュー作となる本作でも同じテーマを扱った。また、主演のレーネ=セシリア・スパルロクは、今もノルウェーでトナカイを飼い暮らしているサーミ人である。その演技を超えた佇まいは高く評価され東京国際映画祭では主演女優を受賞している。劇中の民族衣装、小道具、トナカイの扱いなどはすべて正確に再現されている。

音楽を手掛けるのは、ラース・フォン・トリアー監督の『ニンフォマニアック』(2013)、『メランコリア』(2011)、ニコラス・ウィンディング・レフン監督『オンリー・ゴッド』(2013)などに携わったデンマークの作曲家クリスチャン・エイドネス・アナスン。

家族、故郷を捨ててでも
少女が願ったのは自由に生きること

北欧スウェーデン、知られざる迫害の歴史―
幻想的で美しい自然の大地ラップランドに、サーミの歌が響く

「多くのサーミ人が何もかも捨てスウェーデン人になったが、私は彼らが本当の人生を送ることが出来たのだろうかと常々疑問に思っていました。この映画は、故郷を離れた者、留まった者への愛情を少女エレ・マリャ視点から描いた物語です」―アマンダ・シェーネル監督

ストーリー

1930 年代、スウェーデン北部のラップランドで暮らす先住民族、サーミ人は差別的な扱いを受けていた。サーミ語を禁じられた寄宿学校に通う少女エレ・マリャは成績も良く進学を望んだが、教師は「あなたたちの脳は文明に適応できない」と告げる。そんなある日、エレはスウェーデン人のふりをして忍び込んだ夏祭りで都会的な少年ニクラスと出会い恋に落ちる。トナカイを飼いテントで暮らす生活から何とか抜け出したいと思っていたエレは、彼を頼って街に出た――。

スタッフ

監督・脚本:アマンダ・シェーネル
音楽:クリスチャン・エイドネス・アナスン
後援:スウェーデン大使館、ノルウェー王国大使館
配給・宣伝:アップリンク

キャスト

レーネ=セシリア・スパルロク、ミーア=エリーカ・スパルロク、マイ=ドリス・リンピ、ユリウス・フレイシャンデル、オッレ・サッリ、ハンナ・アルストロム

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