原題:Bangkok Nites

第21回釜山国際映画祭A Window on Asian Cinema部門 第 69 回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門出品作品

2016/日本・フランス・タイ・ラオス/DCP/182 分 配給:空族

2017 年 2 月 下 旬 、テアトル新宿ほかにて全国順次公開!

©Bangkok Nites Partners 2016

公開初日 2017/02/予定

配給会社名 0886

解説


構想 10 年—。『バンコクナイツ』は、空族が『サウダーヂ』以前よりあたためてきた念願の、そして渾身の一作です。テーマは、『サウダーヂ』の“土方・移民・ヒップホップ”より更に深化し、“娼婦・楽園・植民地”

としました。舞台はタイのバンコクに実在する日本人専門の繁華街“タニヤ通り”。そしてタイ東北地方イサーンへと舞台を移し、更にはラオスにまでも及ぶ、全編タイ・ラオスロケを敢行致します。
バックグランドには、ベトナム戦争やアジア侵略の歴史を踏まえ、以降のグローバリズム化のだた中で、時代に翻弄されながらも力強く生きるアジアの人々の姿を炙り出します。正に『地獄の黙示録』のアジア側からの応答ともいえる、未だかつてない企画となります。
本作は国際共同製作となり、フランスからも、『無言歌』(ワン・ビン)、『コロッサル・ユース』(ペドロ・コスタ)などの作品を数多く手掛ける Philippe Avril(フィリップ・アヴリル)を共同プロデューサーに迎えます。
完成は 2016 年予定。どうぞご期待下さい。

ストーリー



楽園はどこにある!?
タイの娼婦たちと日本人が織りなす
失われた桃源郷(ユートピア)を取り戻すための旅が始まる—

タイの首都、バンコク。日本人専門の歓楽街タニヤ通りの人気店、「人魚」でNO.1 のラックは、イサーン(東北地方)からバンコクへ出稼ぎに出て 5 年が経った。日本人のヒモ、ビンを連れまわし高級マンションでダイヤの首輪の犬と暮らす一方、ラックの支える大家族は、遥かラオスとの国境を流れる雄大なメコン川のほとり、ノンカーイ県に暮らしていた。ラックは種違いの弟を溺愛している。確執が絶えない実母と、今は亡きアメリカ軍人だった2番目の父との息子、ジミー。

ある晩、謎の裏パーティーで、ラックは昔の恋人オザワと 5 年ぶりに再会する。ノンカーイから出て来たてだったラックの初めての恋人がオザワだった。元自衛隊員のオザワは、日本を捨てバンコクで根無し草のように暮らしていた。戸惑うふたり。今のオザワはネトゲ(・・・)で小銭を稼ぐ沈没組。だがラックに会うには金がいる。そんな折、オザワはかつての上官、現在バンコクで店を営む富岡に、ラオスでの不動産調査を依頼される—。
かくして、いくつもの想いを胸に秘めたラックとオザワは、バンコクを逃れるように、国境へと、ノンカーイへと向かうことになったが。
古来、国境紛争に翻弄され続けたイサーン。物語は、その雄大な“イサーンの森”の闇の奥へと潜行し、舞台はやがて秘境ラオスへと、カメラはかつてインドシナを深く抉ったベトナム戦争の癒えぬ傷を映しはじめる。

スタッフ

監督:富田克也
脚本:相澤虎之助、富田克也
撮影・照明:スタジオ石 (向山正洋、古屋卓麿)
録音:山?巌、YOUNG-G DJs:SOI48、YOUNG-G
ライン・プロデユーサー:長瀬伸輔
助監督:河上健太郎
ヘアメイク・衣裳:ピーヤー・ニヨム、ナンナパット・ワッタナージャランポン
スチール: 山口貴裕
コ・プロデューサー:大野敦子、筒井龍平、フィリップ・アヴリル、アピチャ・サランチョン、ドゥアンメニー・ソリパナン、マチエ・ドゥー
アソシエイト・プロデューサー:小山内照太郎
製作:空族、FLYING PILLOW FILMS、トリクスタ、LES FILMS DE L’ÉTRANGER、BANGKOK PLANNING、LAO ART MEDIA
宣伝:岩井秀世
配給:空族
助成:文化庁、国際交流基金、EUROMÉTROPOLE DE STRASBOURG、RÉGION GRAND EST

キャスト

スベンジャ・ポンコン
スナン・プーウィセット
チュティパー・ポンピアン
タンヤラット・コンプー
サリンヤー・ヨンサワット
伊藤仁
川瀬陽太

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す