原題:Skyfall

シリーズ生誕50周年! ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド、待望の第3作目が、この冬スクリーンに帰ってくる!!

2012年11月9日全米公開

2012年/イギリス/カラー/143分/ 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

2012年12月1日TOHOシネマズ日劇ほかお正月ロードショー!

skyfall(C)2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

公開初日 2012/12/01

配給会社名 0042

解説


007シリーズ生誕50周年記念。史上最高の007映画登場!
 映画史上、最長シリーズ、007=ジェームズ・ボンドの第23作『007 スカイフォール』が、2012年ロンドン・イヤーの最後を飾りやってくる。
 ボンドを演じるのは『007/カジノ・ロワイヤル』『007/慰めの報酬』に続き、3作目となるダニエル・クレイグ。『007/慰めの報酬』が『007/カジノ・ロワイヤル』のラストシーンから始まったのに対して、『007 スカイフォール』では、あれからさらに時を刻み、すでにベテランの域に達したジェームズ・ボンドが登場、MI6をとことん追い詰める元エージェントと死闘を繰り広げる。
 007史上初のアカデミー賞受賞監督サム・メンデスによるドラマティックで重厚なドラマ。今年のグラミー賞6部門を独占受賞し、アルバム売上げNo1のトップアーティスト、アデル自らの作詞作曲の同名主題歌「スカイフォール」。ダニエル=ボンドでは初登場となるMI6の武器開発担当Qは、シリーズ最年少のIT天才。国からサイバーテロ時代の諜報部の存在意義を問われ、初めて廃部の危機を迎えるMI6。そして、語られるボンドの幼年時代——。ボンドのキャラクターの根源となるトラウマのありかが明かされるダニエル・クレイグの陰影のある演技は、3代目ボンドのロジャー・ムーアをして「最高のボンド!」と言わしめたほど。
 すべてが初!すべてが最高!の『007 スカイフォール』は、まさに50年目の節目にふさわしい作品となった。

ボンド死す!?今度のテーマは=復活/再生
 世界各地に潜伏するエージェントのリストファイルが何者かに盗まれた。ファイル奪還のため、イスタンブールで敵と格闘中、Mの指令により発砲したアシスタントエージェント、イヴの誤射でボンドは列車の屋根の上から90m下の川に転落。ボンド被弾というショッキングなアヴァンタイトル・シーンから幕を開ける『007 スカイフォール』。一度は死んだと思われたボンドは、サイバーテロに攻撃されているMI6に再び自分が必要とされていると感じて復帰する。だが、スパイの世界でも、コンピュータがもたらす世代交代の波は避けては通れないものとなっていた。いまやIT全盛の時代にボンドのような現場エージェントは、時代遅れの刻印を押され、Mもまた巧妙にセキュリティを潜り抜けた脅迫メールに身を脅かされ、新しく来たMI6の上に立つ情報国防委員会委員長には引退を勧告される。
 古き良き伝統と新しい時代の必然、盲目的ともいえる忠誠心とそこに疑問をはさむ猜疑心、理性と本能、それらの対立と葛藤のなかで、彼らがいかに時代を受け入れ”復活”を遂げていくのか。あるいは、時代に背中を向け去っていくのか−。ボンド生誕50周年記念作品のテーマは、スバリ「resurrection」(生き返ること)。
 劇中、ボンドが趣味を問われ「resurrection」と皮肉交じりに答えるシーンを、お聴き逃しなく。

007史上、最も恐ろしい敵——それは一度は組織から消された  
        元“”エージェント、死から甦った復讐の亡霊
 ボンドの前に立ちはだかるのは、MI6の裏の裏まで知り尽くした元エージェント、シルヴァ。彼もまた、極東での任務中、6人のスパイの保護と引き換えにその存在を組織から消され、死から甦った男。世界各国に潜伏するエージェントたちを次々にターゲットにし、自分を見捨てた元上司Mへひたひたと近づいてくる。彼の目的は、MI6ひいては大英帝国の権威そのものの壊滅。
 だが、シルヴァ自身もかつては、Mへの絶対の忠誠を誓ったボンド以上に優秀な“00”エージェントだった。敵の手に委ねられ壮絶な拷問の末、自死さえもかなわず甦ったとき、シルヴァは復讐の亡霊と化していた。同じMの優秀な部下であり、またMから一度は消された二人の”00”エージェント、ボンドとシルヴァは、MI6が生んだネガとポジ。恐ろしい力で引かれあい、反目しあう。
 シルヴァを演じるのは『ノーカントリー』のサイコ犯罪者演技でアカデミー賞に輝くハビエル・バルデム。その怪演ぶりは、『羊たちの沈黙』のレクター博士を髣髴とさせ、過去のシリーズには類のない重厚なスリラーの要素を加えている。ボンドとシルヴァの対決の舞台は、マカオからロンドンへ、そしてボンドの過去の秘密を握る地で、Mを間に挟んで、鬼気迫る激烈なクライマックスを迎える!!

『スカイフォール』に刻まれた007のDNA、
          そして次の50年へ向けての新たなる希望
 007シリーズといえば、毎回おなじみのタイトル前のアクション・チェイス・シーン。今回も13分に及び、イスタンブールの街をランドローバー、アウディ、ホンダCRF250Rが駆け抜け、時速50kmで鉄橋を走る列車の屋根の上での格闘シーンが、冒頭から観客を劇中に引きずり込む。もちろん、ファッションは定番のトム・フォード、銃はワルサーPPK/S、腕時計はオメガシーマスターという、ファンにはたまらないガジェットがずらり。ボンドカーは『007/ゴールドフィンガー』(1964)以来、ボンドのトレードマークとなったアストン・マーティンDB5。ボンドが自分のルーツに戻り、過去と対峙する覚悟の象徴として、心憎い演出で登場する。
 シリーズ史上初のアカデミー賞監督となるサム・メンデスは、イギリス出身。007ファンであり、ボンドシリーズを知り尽くしているという彼は、舞台出身ならではの劇的見せ場と、過去の2作には見られなかったイギリスらしいシニカルでユーモラスなセリフをちりばめ、さらにはボンドの出自に迫り、”00”としてのアイデンティティを再認識させるという”人間ボンド”の新しいドラマを作り上げた。
 共演者も、もちろんMには今回が7度目となるジュディ・デンチを初め、シリーズ史上最年少のQに『パフューム ある人殺しの物語』のベン・ウィショー、情報国防委員会委員長マロリーにレイフ・ファインズ、ボンドの幼年時代を知るキンケイドにアルバート・フィニーという英国舞台出身者がずらり。また、アシスタントエージェントのイヴを演じるナオミ・ハリスも、50年目の節目を迎えたボンドシリーズの“再生”に貢献することとなる。
 ボンドガールとして、出番は少ないながらも、緊張感あふれるボンドとのやりとりが印象的なフランスのベレニス・マーロウの強烈な存在感も見逃がせない。

ストーリー




 トルコ イスタンブール。敵のアジトを突き止めたMI6(英国情報局秘密情報部)のエージェント007ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)。世界各地で潜入捜査をしているNATOの秘密諜報部員の情報が入ったハードドライブを盗み出した組織を追ってここまで来たが、あと一歩まで相手に迫ったところで、先に潜入していた同僚エージェント ロンソンが負傷。ボンドはロンソンの応急処置をしようとするが、ロンドンのMI6本部からは、上司M(ジュディ・デンチ)の「ロンソンは放っておいて敵を追って」という非情な指示が無線で入る。アジトを出たボンドの前に、アシスタントエージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)が乗りつけたランドローバーで、最後の男パトリスが乗る黒のアウディを追う。イスタンブールのモスクとグランドバザールを走り抜け、猛烈なカーチェイスを繰り広げる2台の車。途中でアウディが横転し、パトリスは警官からバイクを奪い、さらに逃げ続ける。車を飛び降り、同じくバイクで追うボンド。イヴは二人を追跡しながら、本部に状況を同時報告する。グランドバザールを抜けたところで、パトリスのバイクが横転。列車の屋根を伝い逃げるパトリスと格闘になり、目の前にトンネルが迫る。「二人を見失ってしまう」というイヴに、Mは発砲を指示。イヴの誤射によって、ボンドは90m下の川に転落。
 007死亡——。Mはボンドの追悼文を書く……。そんなMに、MI6の上に立つ情報国防委員会委員長のマロリー(レイフ・ファインズ)から呼び出しが来る。マロリーはMに、今回の責任を負うべく“尊厳ある引退”を勧告するが「このままで投げ出す気はない」と、マロリーの申し出をきっぱり断るM。
 一方、盗まれたハードドライブの行方を追うMI6では、暗号シグナルを逆探知するが、なんと発進元はMのコンピュータだった。それが判明したとたん、コンピュータにMの若き日をカリカチュアライズした画像と共に「自分の罪を思い出せ」という謎のメッセージが映し出される。そして数秒後に、MI6が爆破される。
 そのころ、イスタンブールで川に転落後、奇跡的に命を取りとめていたボンドは、人里はなれたビーチに身を潜め、無気力な日々を送っていたが「サイバーテロがMI6を襲う」報道を知ってロンドンに戻る。イヴに発砲を指示したMに「僕を信用して任せるべきだった」と告げるが、「あのときはあなた一人を失うか他の諜報部員すべてを危険にさらすかのぎりぎりの判断だった」と冷静に応えるM。そして、ボンドに現場復帰のためのテストを受けるよう指示する。
 MI6は、第2次大戦中にチャーチルのシェルターだった地下に新しい本部を構えていた。そこで、厳しい肉体的テストを受けつつ、一連の事件の捜査状況を聞くボンド。犯人はヨーロッパで最も厳重なMI6の管理システムをハッキングし、Mのコードにアクセスしていたことから、MI6、特にMと関わった人物と推定された。ボンドはイスタンブールでパトリスから負った傷を自らえぐって、銃弾の破片を調べ、パトリスの居所をつきとめ、上海に向かう手はずを整える。
 ボンドのコンディションは完璧とはいいがたく、それはマロリーの目にも明らかだった。「これは若者の仕事だ」と、さりげなくボンドの衰えを示唆するマロリーだったが、ボンドはテストをクリア。現場復帰をマロリーは許可する。だが、実はテストの結果は劣悪で、Mが、ボンドもマロリーさえをも欺いてのことだった——。
 ボンド自身も、MI6武器開発担当者のQ(ベン・ウィショー)との武器受け渡しの際、Qの若さに驚き、かつ、現代の諜報活動について「あなたが1年かけて敵に与えるダメージを僕は紅茶を飲みながらパソコンであっという間にできる」と揶揄され、自身のキャリアと時代のギャップを感じていた。
 だが、上海では空港ですぐさまパトリスを見つけ出し、彼の所持品からマカオのカジノのチップを手に入れマカオに赴くという鮮やかな手際で、現場エージェントの本領をいかんなく発揮してみせる。
 マカオでは、チップを換金するボンドに、謎めいた美女セヴリンが近づいてくる。セヴリンのボスが黒幕と分かり、彼女の手引きで孤島に向かったボンドは、荒くれ船員たちに捕らわれる。彼の前に現れたのは、かつてのイギリス諜報部員シルヴァ(ハビエル・バルデム)だった。
 シルヴァも、かつてMの部下だった。しかも当時はMが最も信頼をおく優秀な敏腕エージェントだったのだ。だが、極東での任務中、6人のスパイの保護と引き換えにその存在を組織から消され、死から甦った彼は、復讐の亡霊と化していた。彼の目的は、自分を見捨てた元上司Mへの報復、そして、MI6ひいては大英帝国の権威そのものの壊滅。その攻撃は、MI6のみならず、ホワイトホール(イギリス政府機関の中枢)にまで及んでいく。
 MI6を裏の裏まで知りつくした元トップエージェントの攻撃の前になすすべもないMI6は、国からサイバーテロの時代における諜報活動の意味を疑われ、いまやその存在意義さえ問われようとしていた。
 
ボンドが007の称号を得てから初めて迎えるMI6存亡の危機、そして狙われるMの命。
果たしてボンドは、MI6とMを守り抜くことが出来るのか———。

スタッフ

監督:サム・メンデス
プロデューサー:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ
製作総指揮:カラム・マクドゥガル
キャラクター創造:イアン・フレミング
脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ジョン・ローガン
撮影:ロジャー・ディーキンス
プロダクションデザイン:デニス・ガスナー
衣装デザイン:ジェイニー・ティーマイム
編集:スチュアート・ベアード
音楽:トーマス・ニューマン

キャスト

ダニエル・クレイグ
ナオミ・ハリス
ベレニス・マローン
ハビエル・バルデム
レイフ・ファインズ
アルバート・フィニー

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