原題:Confucius

第24回福岡アジア映画祭2010招待作品

2010年1月28日中国公開

2009年/中国/カラー/125分/ 配給:ツイン

2011年11月12日、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー

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公開初日 2011/11/12

配給会社名 0251

解説


孔子の言葉の数々、「論語」。
混迷の時代から抜け出す手がかりが、そこにある。

はるか二千五百年前。春秋時代の中国に生を受けた、その人の名は孔子。
戦乱の世に民に希望をもたらした彼の言葉の数々を編纂し、後世に伝える言行録「論語」は、人々の心の礎となり、長く日本でも語り継がれてきた。
混迷を極める、真のリーダー不在の現代、その思想の重要性は増し、アジアのみならず世界中で再評価が高まっている。
しかし、これまであまりに神格化され、崇高な存在であり過ぎたゆえに、我々は孔子本人のことを何も知らなかった。
本作は、挫折を繰り返しながらも、時代の流れに抗おうとする “人間・孔子”を初めて描く、最良の孔子伝。
実践的、現代の論語入門書である。

四十にして惑わず、五十にして天命を知る・・・、
七十にして、心の欲するところに従って、矩を踰えず。
生涯を賭けて、乱世を正そうとした男の物語。

紀元前六世紀。
周王朝は没落が迫り、諸侯国が覇権争いを繰り広げていた。
魯国の没落貴族の家庭に生まれ育った孔子は、乱世を憂い魯国に仕官した。
己の欲せざるところ、人に施すなかれ。
民のために因習の撤廃を進言し、自らが作り上げた政治思想を掲げた彼は、魯国に尊厳と希望をもたらしていった。
義を見て為(せ)ざるは、勇なきなり。
しかし、時代はまだ追いついていなかった。
政治的陰謀に巻き込まれ、様々な障壁、策略に阻まれた孔子は、弟子たちを率いて、諸国を巡る旅に出た。
朝(あした)に道を聞かば、夕べに死すとも可なり。
それは十四年にも及ぶ、生命を賭けた長い道のりの始まりだった。

中国語圏映画界が総力を結集!
スーパースター、チョウ・ユンファ新たなる代表作!

中国人俳優にとっては最も畏れ多い挑戦ともいえる孔子役に挑んだのは、チョウ・ユンファ。
時代時代に忘れがたい代表作を残してきた彼が、香港、ハリウッドでの活躍を経て、遂に中国本土映画で、最高の演技を見せた。孔子の前に現われる絶世の美女・南子には、『ウィンター・ソング』などで中国四大美人女優の一人に数えられるジョウ・シュン。監督はチャン・イーモウ、チェン・カイコーらと共に、中国ニューウェイブ世代に属する女性監督フー・メイ。『山の郵便配達』『レッドクリフ』『グリーン・デスティニー』等を手がけた、中国語圏映画界を支える最高のスタッフが、結集した。 主題歌はフェイ・ウォン。孔子の教えを現代に伝える、意義深い作品だったからこそ、参加することを決めたという。

ストーリー






紀元前501年、中国。
大国である晋・斉(せい)・楚の3国に隣接している小国・魯(ろ)は、三桓(さんかん)と呼ばれる三つの分家が権力を握り、国政はたびたび混乱していた。安定した国を築こうとした魯の君主・定公(ていこう)は、孔子に大司寇(だいしこう)の位を授け、その活躍に大きな期待を寄せていた。そして、孔子はそれに応えるように、次々と改革を進めていった。殉葬(主君の死後にその家来も一緒に埋葬すること)などの古い慣習を撤廃させ、国に新しい礼節を敷いたり、隣国・斉との同盟条約を無血で締結させ、外交面でもその手腕を発揮した。
盤石の国造りを進める孔子の非凡なる才と知恵は、次第に各国に伝わり、他国の為政者の関心を引くようになる。中でも、衛(えい)の君主・霊公の妻で、絶世の美貌を持つ実質的な権力者である南子(なんし)は、とりわけ孔子を気に入り、何とか自国に引き込もうと画策する。
その後、魯には、衛や斉から、孔子を招聘したいとの書簡が次々と届き、孔子の功績は、季孫斯(きそんし)を初めとする三桓にも認められ、紀元前498年、孔子は国相代理に任命される。
国相代理となった孔子は、魯に及ぼしている三桓の影響力をいよいよ弱めるために水面下で動き出すのだが、孔子の弟子の一人である公(こう)伯寮(はくりょう)の密告により、三桓の知るところとなる。三桓は暗躍し、今まで孔子を寵愛していた定公を抱き込み、孔子を魯から追い出すことに成功する。
家族を残し、一人旅に出た孔子だったが、顔回(がんかい)や子路(しろ)をはじめ多くの弟子たちが、孔子と共にすることを決意し、合流する。こうして、諸国巡遊の旅に出た孔子と弟子たち一行だったのだが、その旅路の先には、得難き出会いと耐えがたき別れが待ち受けていた…。

スタッフ

監督:フー・メイ
製作:ハン・サンピン、ジョン・シャム
脚本:チェン・ハン
撮影:ピーター・パウ
衣装デザイン:イー・チュンマン
音楽:チャオ・チーピン

キャスト

チョウ・ユンファ
ジョウ・シュン
チェン・ジェンビン
ヤオ・ルー
ルー・イー
レン・チュアン

LINK

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