それでもボクはやってない
10年ぶりの新作、遂に始動!!周防監督が選んだ題材は“裁判”
2007年/日本/カラー/2時間33分/ 配給:東宝
2007年08月10日よりDVDリリース 2007年1月20日、シャンテシネほかにてロードショー
(c)2006-2007 フジテレビジョン アルタミラピクチャーズ 東宝
公開初日 2007/01/20
配給会社名 0001
解説
『Shall we ダンス?』(1996)から10年、周防正行脚本・監督の新作がついに始動する。3年ほど前から取材を開始したのが「裁判」。発端は、電車内痴漢事件の判決を取り上げた新聞記事であった。周防にとっての日常に、それまで関連することの無かった裁判、日本の司法制度、刑事訴訟法について関心を持った発端である。以来3年の間、裁判傍聴、司法関係者の取材、事件当事者の取材など、持ち前の観察眼で膨大な取材を行い、のめり込んでいった。その中で、周防自身の中に沸いた現状の司法制度への疑念は、徐々に明確な問題意識となり、10年目にして何としても映画製作を実現したいという強い意志として固まっていった。
周防監督の話
『シコふんじゃった。』や『Shall weダンス?』もそうであったように、普段の生活の中で、僕が驚き興味を持ったことを皆に伝えたい、というのが映画を発想する出発点です。今回は、上記の新聞記事に興味を持ち取材を始めました。取材を進めるうちに、「被告人がどう闘ったか」というばかりでなく、裁判そのもののあり方について多くの疑問が涌いてきました。裁判のシステムや裁判を取り巻く人々の現状についてのドラマを撮りたいと思うようになり、取材を始めて1年経った頃に、今撮らなければならない作品だと確信し、脚本を書き始めました。2年もかけて10回以上も書き直すことになりましたが、裁判というものが一般の人と離れて、とても難しい仕組みと言葉を持っていたため、脚本作りには苦労しました。
昨今、弁護士もののTVドラマやバラエティ番組があまたあるが、そのどれもが裁判を通して苦悩する人間ドラマにスポットを当てたものであって、裁判システムを正面から捉えた作品はないと言っても過言でない。2009年5月までには、裁判員制度もスタートする。いつなんどき、誰でもが、裁判に参加するかもしれない社会になる前に、裁判制度を知ってもらうという意味でも、ジャストタイミングな社会派エンタテインメントである事は間違いない。
久々の周防組
メインスタッフには『Shall we ダンス?』のメンバーが顔を揃える。(撮影:栢野直樹、照明:長田達也、美術:部谷京子、録音:米山靖、編集:菊池純一、音楽:周防義和)現在、ロケハンなど準備中。撮影は東宝スタジオを中心に、都内各所で予定されている。
ストーリー
本当に無実でも、無罪になるとは限らない。
…ってホント?
就職活動中の金子徹平(加瀬亮)は、会社面接へ向かう満員電車で痴漢に間違えられて、現行犯逮捕されてしまった。
警察署での取調べで容疑を否認し無実を主張するが、担当刑事に自白を迫られ、留置場に勾留されてしまうことに。
勾留生活の中で、孤独感と焦燥感に苛まれる徹平。
検察庁での担当検事取調べでも無実の主張は認められず、ついに徹平は起訴されてしまった。
刑事事件で起訴された場合、裁判での有罪率は99,9%と言われている…。
徹平の弁護にあたるのはベテラン弁護士・荒川(役所広司)と新米弁護士・須藤(瀬戸朝香)。
被害者と同じ女性としての見地から、痴漢冤罪事件の担当を嫌がる須藤。
しかし荒川は、「痴漢冤罪事件には、日本の刑事裁判の問題点がはっきりとあらわれる」といい、須藤にはっぱをかける。
そして徹平の母・豊子(もたいまさこ)や友人・達雄(山本耕史)たちも、徹平の無罪判決を信じて動き始めた。
周囲が見守るなか、ついに徹平の裁判が始まった…。
スタッフ
監督:周防正行
製作:亀山千広
プロデューサー:関口大輔
佐々木芳野
堀川慎太郎
エグゼクティブプロデューサー:桝井省志
企画:清水賢治
島谷能成
小形雄二
脚本:周防正行
撮影:栢野直樹
美術:部谷京子
編集:菊池純一
音楽:周防義和
照明:長田達也
整音:米山靖
郡弘道
装飾:鈴村高正
録音:阿部茂
助監督:片島章三
製作:フジテレビ、東宝、アルタミラピクチャーズ
キャスト
加瀬 亮
瀬戸朝香
山本耕史
もたいまさこ
田中哲司
光石 研
尾美としのり
小日向文世
高橋長英
役所広司
大森南朋
鈴木蘭々
唯野未歩子
柳生みゆ
野間口徹
山本浩司
正名僕蔵
田口浩正
徳井 優
清水美砂
本田博太郎
竹中直人
益岡 徹
北見敏之
矢島健一
大谷亮介
石井洋祐
菅原大吉
大和田伸也
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