女子高生がブルーハーツ。ボーカルは韓国からの留学生!?

2005年/日本/カラー/114分/ 配給:ビターズ・エンド

2006年02月22日よりDVDリリース 2005年7月23日(土)よりシネセゾン渋谷、吉祥寺バウスシアター、新宿K’s cinema(8/6〜)ほかにてロードショー! ほか全国順次公開

公開初日 2005/07/23

配給会社名 0071

解説


文化祭の浮かれた熱気の中、初期衝動を爆発させる女子高生たち
笑って、泣けて、キュンとくる21世紀型青春バンド・ムービーの誕生! 

高校生活最後の文化祭のステーシに向けて、オリジナル曲の練習を重ねてきたガールズバンド。ところが本番まであと3日という時になってギターが指を骨折、さらにボーカルまで抜けて、バンドは空中分解寸前となる。残されたドラムの響子(前田亜季)、キーボード転じてギターの恵(香椎由宇)、ベースの望(関根史織)はひょんなことからブルーハーツのコビーをやることに!そして彼女たちがボーカルとして声をかけたのは、なんと韓国からの留学生・ソン(ぺ・ドゥナ)?!
『リンダリンダリンダ』は、今なお根強い人気を誇るブルーハーツの創成期に生まれた女子高生たちが、文化祭の数日間でブルーハーツの名曲を完全コビー、思ってもみなかった輝きを放っていくバンド・ムービー。ユーモアとせつなさをちりばめながら、つたなくも、いとおしい青い春の達成感をリアルに切り取っていく、笑って泣ける青春映画の傑作である。

韓流を超越する爆弾娘ぺ・ドゥナが日本語でシャウト!
誰もが魅了されずにはいられない、キュートでロックな女優陣
 
ブルーハーツを演奏するバンドのメンバーには、絶妙かつ最強のバランスのメンツが集まった。ボーカルに大抜擢される留学生・ソンを演じるのは、『ほえる犬は噛まない』『TUBE』など公開作が続き、日本でもファンが急増中の韓国女優、ぺ・ドゥナも本映画でもくるくる回る大きな瞳を全開させて、実年齢から離れた女子高生役をなんなくこなし、天性のコメディエンヌぶりを発揮。ライブシーンではブルーハーツを完壁な日本語でシャウト、キュートな歌声で観る者をノックアウトしてくれる。ドラムの響子役には、『バトル・ロワイアル』シリーズをはじめコンスタントに活躍する若き実力派女優・前田亜季。あの深作欣二監督の目を釘付けにしたとびきりの笑顔と見事なスティックさばきを見せてくれる。ギターの恵役には、”平成の原節子”の異名をとる超大型新人・香椎由宇。紅一点のヒロインに扮した『ローレライ』に続く本作では、勝ち気な女子をキリリと演じた。そしてベースの望に、ブレイク寸前のロックバンドBase Ball Bearのベーシスト・根史織。演技初挑戦にしてクールな役柄を自然体にキメている。
また、『チルソクの夏』でその演技力を実証した三村恭代、”天使の歌声”と称され人気上昇中のボーカリスト・湯川潮音、池袋系B級Hバンドme-ismの山崎優子らがユニークな高校生役を好演し、一方で軽音部の顧問役として名バイプレイヤーの甲本雅裕が瓢々とした存在感を放つ。山本浩司や山本剛史といった山下ファン
にはお馴染みの面々や、りりイ、ビエール瀧、藤井かほり、三浦誠已、近藤公園らクセの強い役者陣が意外な場面で顔を見せるのもお楽しみのひとつだ。

ツボにはまる人間続出!
クセになると噂の山下ワールドの新境地にして最高傑作!

監督は、その類い稀なるコメディセンスと的確な演出力で各方面にじわじわとマニアを増殖させている28歳の若き天才・山下敦弘。『どんてん生活』『ばかのハコ船』『リアリズムの宿』と”愛すべきダメ男を描かせたら日本一”と評されて久しい山下だが、『リンダリンダリンダ』では一転して、ハイティーンの女の子たちの心の微妙な揺れや高揚を繊細かつ明朗に活写し、青春のかけがえのない日々をスクリーンに焼きつけた。券脚本は、山下がデビュー以来コンビを組んでいる向井康介を中心に、本作が劇場映画初参加となる宮下和雅子の女子テイストも残しつつ、じっくりと構成。映画の核となる音楽面では、主人公たちのバンド「パーランマウム」のバンドプロデュースをムーンライダーズの白井良明が手掛けているほか、スマッシング・パンブキンズのギタリストとして90年代をリードし、ソングライター、ブロデューサーとしても高い評価を受けるジェームス・イハが、やさしくも躍動感あふれる劇中スコアを書き下ろし、主人公たちの学園生活を鮮やかに彩っている。

ストーリー

 とある地方都市にある芝崎高校。全体的に取り柄のないこの高校の唯一の目玉は、学生数の多さにあぐらをかいたような派手な文化祭・ひいらぎ祭だ。

文化祭前日
 恵、響子、望の3人は途方に暮れていた。高校生活最後の文化祭に向けて、結構なギターソロありのオリジナル曲を作って練習を重ねてきたのに、ライブまであと3日という時になってギターの萌が指を骨折、ブチ切れたボーカルの凛子まで抜けてバンドが空中分解してしまったのだ。残ったメンバーだけで演奏できる曲を探していると、たまたまかけた一本のテーブから聴き覚えのある曲が流れて来た。♪ドブネズミみたいに美しくなりたい「!!!」次の瞬間、3人は「リンダリンダ〜」と飛び跳ねていた。
 「これなら私もギター弾ける!」などと、デカイことを言っている本来はキーボードの恵。早速ボーカル探しが始まった。凛子にも一応声をかけたものの、「やって意味あんのかな」という反応にカチンときた恵は、その場の勢いで側を通りかかった韓国からの留学生・ソンを誘う。「ソンさんバンドやんない?」わけがわからないながらも威勢よく「ハイ!」と返すソン。
 なんとかメンバーが揃った。でも・歌えるのか?ソン。意外にもソンは初めて聴くブルーハーツに涙を流していた。各自練習を始め、翌朝、部室で音を合わせてみると……これはヒドイ。

文化祭1日目
 色とりどりの垂れ幕や出店が並び、賑わう校内。ドラムの響子のクラスのクレーブ屋も繁盛している。隣に立つ一也にドキドキしながら店番をこなしていた響子だったが、練習時間に遅刻し、部室が使えなくなる。4人は恵の元カレ・トモキが手配してくれたスタジオヘ向かった。恵とトモキのやりとりをニヤニヤと覗くソン。どうやらソンは他人の色恋沙汰が好きらしい。
 夜。誰もいない学校に忍び込んで練習するが、大きな音を出せないのでほとんど意味がない。自然と笑いもこぼれる。普段はクールなベースの望が眩いた。「こういうときのことって結構忘れないよね……」しばしの沈黙……そして爆笑!「なに、ひたっちゃってんの、こいつ!」空は徐々に明るくなってきた。
 
文化祭2日目
 文化祭の熱気が人を衝き動かすのか、ソンは2年生の裕作から告白される。今度はソンが覗かれる番だ。みんなソンをからかっていたが、響子は勇気を出して告白した裕作の姿になにかを感じていた。夕方、望の家で手料理を囲む4人。望の中学の卒業アルバムには同級生だったらしく一也が写っている。一也の写真犀見入る響子を、ソンはアドバイスなのか、はたまた、ただの興味なのか「好きだと言ったほうがいい」と煽る。勢いづいた響子は一也に電話をかけ㌧明日のライブ前に会う約束をした。
 夜はまた学校へ。ソンは一人でしんとした校内を歩き回る。こんなかたちで日本人の女の子たちと仲良くなるなんて思ってもみなかったけど、一昨日からとても楽しい。先生の許可ももらい、思い切り音を出してのバンド練習。だいぶマシになってきた。明日は本番。文化祭最終日
 体育館ではライブの準備が着々と進んでいた。4人はスタジオに行くが、疲れがビークに達して練習にならない。みんなうつらうつらとしている。会場では、出番間近になっても現れない4人を心配して、萌と留年している田花子が時間つなぎに歌を歌う。聖歌隊で歌っていた伸びやかな萌の歌声と、酔いどれのようにも見える田花子の歌声にステージのボルテージは上がっていく。
 一方、スタジオで眠りこけていた4人が目を覚ましたのは本番開始時刻だった。慌てて飛び出すと、外はどしゃ降りの雨。ずぶ濡れになりながら走り、なんとかギリギリ間に合ったものの、オーディエンスの熱気に4人はおののく。が、もう引き返せない!ソンのシャウトが会場いっぱいに響きわたっていく…。

スタッフ

監督:山下敦弘
製作:定井勇二、大島満、高野健一
プロデューサー:根岸洋之、定井勇二
脚本:向井康介、宮下和雅子、山下敦弘
アソシエイト・ブロデューサー:岡本東郎
ラインプロデューサー:大里俊博
撮影:池内義浩
照明:大坂章夫
録音:郡弘道
美術:松尾文子
編集:宮島竜治
監督補:大崎章
助監督:近藤有希
製作主任:有澤広巳

音楽:James Iha
主題歌:「終わらない歌」(作詞・作曲:真島昌利)
バンドプロデュース:白井良明
特写:東野翠れん
製作:『リンダ リンダ リンダ』パートナーズ
企画:COVERS&CO.
製作協力:COVERS&CO.+ビターズ・エンド
配給:ビターズ・エンド

キャスト

ソン:べ・ドゥナ
山田響子:前田亜季
立花恵:香椎由宇
白河望:関根史織(BaseBa"Be、

丸本凛子:三村恭代
今村繭:湯川潮音
中島田花子:山崎優子(me-ism)
槙原裕作:松山ケンイチ
大江一也:小林且弥
響子の兄:近藤公園
監督・石川:三浦哲郁
力メラマン・飯島:浜上竜也
阿部友次:小出恵介

スタジオQの店員:山本浩司
カラオケの店長:山本剛史
美佐子:南川ある
ビエールさん:ビエール瀧
恵の母:りりイ
前園トモキ:三浦誠己
中山先生:藤井かほり
小山先生:甲本雅裕

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