river
原題:river
水面に輝くあの光。いつしか僕らは忘れてしまっていた。
東京国際映画祭 リージョナル・フィルム部門正式出品 釜山国際映画祭 ニューカレント部門公式出品作品
2003年/日本/カラー/109分/ビスタ/ステレオ 配給:クリエイティブオフィス キュー
2006年08月25日よりDVDリリース 2003年11月29日より東京・シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー! 北海道先行ロードショー! 2003年9月6日(土)札幌シネマフロンティア 2003年9月13日(土)ディノスシネマズ旭川
公開初日 2003/11/29
配給会社名 0405
解説
鈴井監督は前作で『北海道発信』をテーマに掲げ、映画を製作した。そして今回は、その発展形として『Made in Hokkaido』を掲げ新たなる挑戦に踏み出す。道産子の手による北海道を舞台にした映画。前作では結果的に、キャスト/スタッフの8割が東京であった。
しかし、今回の作品は携わる者のほぼ95%は道産子によるものとなる。もちろん北海道在住の者がほとんどではあるが、東京在住でも出身が北海道であったり学生時代を札幌で過ごしていたりと、北海道に縁のある者たちが結集し、今作品を作り出して行く。
正直、北海道ブランドという純度の高い作業は、障害の数も多い。しかしながらそれらのハードルを乗り越える事は、北海道に住み、北海道に骨を埋める者にとっては大きな意味を感じるのである。
上っ面な世界観では無く、リアルな北海道。それは函館の夜景や美瑛の丘、大雪の山々や羊ヶ丘展望台のような物では無く、具体的ではないのかもしれないが、スクリーンに滲み込んだ、この映画に携わる人々が持つ北海道へ対する『愛』がスクリーンに染み込み、醸し出される事になる。
ストーリー
警察官・佐々木耕一は警邏中に「通り魔事件」の通報を聞き、犯人を追走する。追いつめられた犯人は通行人を人質にとって抵抗。拳銃を構え威嚇する佐々木だが、その拳銃には弾が入っていなかった。犯人は人質を盾に逃走。翌日、事件は最悪の結末を迎え、人質は死体となって発見された。「助けて…」。人質の声にならない叫びが脳裏をかすめ、佐々木の悪夢の日々が始まる。
謹慎処分中の佐々木は小学校の同窓会に出席し、かつての友人<藤沢聡、九重達也、横井茂>と再会する。それぞれに忌まわしい過去の記憶を持った4人は、「すべてを忘れて幸せになれる場所に行きたい」と夢見話をする。そんな席で耳にしたのが、「過去を操作し必要のない記憶を消すことができる薬品」のこと。
4人は運命の糸にたぐりよせられるかのように、製薬会社の奥に眠っている「過去を忘れさせる薬品」を盗み出す計画に参加する。しかしそれは、横井が綿密に計画した復讐劇だった。
小学校時代にクラスメートにいじめられた過去を持つ横井。仲良く遊んだはずの佐々木、藤沢、九重の3人はいじめられていた横井を傍観していただけ。
「友達だと思っていたのに…」。信じていたからこそ許すことができない感情。やがて、楽しい毎日を過ごし10年前に廃校となった朽ち果てた学舎で横井の銃口が火を噴く。
校舎の裏手に流れる川。少年たちは毎年決まって川に鮭の稚魚を放流した。
—鮭は必ず故郷である川に戻ってくる。それは子孫を残すための産卵。産卵後、鮭はその生涯の幕を閉じる。つまり鮭にとって故郷に戻るということは、同時に死をも意味する。
スタッフ
監督・脚本・企画・原案:鈴井貴之
プロデューサー:鈴井亜由美、麻生栄一
ラインプロデューサー:波多野ゆかり
撮影:藤原秀夫
照明;吉村雅治
美術:中原芳雄
編集:小島俊彦
録音・整音・音響効果:横山達夫
音楽:佐々木秀夫
イラスト:ノグチユミコ
エンディング:太陽族「戦友」(作詞・作曲:太陽族)
メインテーマ:花男「今日の日はさようなら」(作詞・作曲:金子詔一)
キャスト
佐々木耕一:大泉洋
藤沢聡:安田顕
九重達也:佐藤重幸
横井茂:音尾琢真
川塚剛志:森崎博之
須藤裕子:中村麻美
探偵・佐藤:佐藤誓
権藤健司
川井竜輔
小野優子
小橋亜樹
河野真也
藤尾仁志
LINK
□公式サイト□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す