原題:The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring

指輪を手にした者が世界を救う。 映画史に新たなる伝説が生まれた!

第54回英国アカデミー賞最優秀作品賞、監督賞、音響、特殊効果、メイクアップ賞受賞      

2001年12月14日全米公開

2001年/ニュージーランド・アメリカ合作/2時間58分/スコープサイズ/ドルビーSRD、EX/SDDS/ 字幕翻訳:戸田奈津子/原作:「指輪物語」評論社刊 提供:日本ヘラルド映画、松竹、アルゼ、角川書店、電通、フジテレビジョン、ポニーキャニオン、丸紅 配給:日本ヘラルド映画、松竹

2010年07月07日よりDVDリリース 2004年1月10日より1月23日までスペシャル・エクステンデッド・エディションを東劇他全国限定ロードショー公開 2002年09月21日よりビデオレンタル開始 2002年09月21日よりDVD発売&レンタル開始 2002年3月2日より丸の内ピカデリー1ほか全国ロードショー公開

公開初日 2002/03/02

配給会社名 0058/0003

公開日メモ 21世紀、映画史に新たなる伝説が誕生した。スケール、ロケーション、映像、ドラマ、すべてにおいて我々の期待を遥かに超越し、観客を驚きと興奮と感動の渦に巻き込むすごい映画の出現——それが『ロード・オブ・ザ・リング』

解説


「友情と自己犠牲というテーマに惹かれたんだ。これはサバイバルと勇気の物語であり、人類がさらに前進するための、最後の抵抗を描いた感動的な作品だ。」————ピーター・ジャクソン

21世紀、映画史に新たなる伝説が誕生した。スケール、ロケーション、映像、ドラマ、すべてにおいて我々の期待を遥かに超越し、観客を驚きと興奮と感動の渦に巻き込むすごい映画の出現——それが『ロード・オブ・ザ・リング』だ。20世紀最高の文学として知られるJ.R.R.トールキン原作による「指輪物語」の完全映画化とあり、映画化決定のニュースが世界中を駆け巡った瞬間から、人々は完成の時を「今か、今か」と待ち続けた。その熱狂たるや前代未聞のものであり、1999年に立ち上がったオフィシャル・サイトでは、最初の24時間で170万人がアクセスし『スター・ウォーズ』の記録を塗りかえた。ネット上で映画化に関する情報や予想が日々飛ぴ交い、各国のマスコミも、撮影段階から熱い注目を浴びせていた。

舞台は、遥か昔の中つ国。悪の指輪を手にしたホビット族の青年フロドを中心に結成された9名の仲間が、指輪を狙う悪の冥王サウロンの追手から逃れて、指輪を抹消するまでの息をもつかせぬ壮大な闘いのドラマが繰り広げられる。そしてこの冒険は、かつてない感動のクライマックスヘと導かれる———。

トールキンの描く「指輪物語」は、現実世界の切実で人間的なテーマにしっかりと根ざしながら、われわれの知る世界とは別の世界へと、瞬時に読者を誘ってくれる。だからこそ、世界中の人々を虜にしたのだ。本書は登場するとたちまち信奉者を集め、単なる支持を超えた熱狂的なファンを生み出した。やがて「指輪物語」は古典的名作となり、限りない想像力の可能性に目覚めた新しい世代の必読書となった。また、自然環境への意識や、堕落や戦争など抗いがたい力に対する戦いという先見性のあるテーマゆえに、若者の反体制文化の象徴的な存在となった。それだけに留まらず、トールキンの一大叙事詩が収めた成功は、彼が創造した世界を題材にした書籍、ビデオ、ロールプレイング・ゲーム、コンピューター・ゲーム、漫画といった、様々な市場を新たに開拓し、発展させもした。
やがて「指輪物語」は何世代にもわたり読者に影響を与え続け、世界中の読者から「20世紀の1冊」に選出されるに至った。斬新で、スリリングで活き活きとした宇宙観を創りだしたこの物語は、忘れがたきヒーロー、ホビット族のフロド・バギンズを生み出した。フロドは魔法と伝説に満ちた世界、中つ国で、神話的なスケールの戦いに巻き込まれる。そして、何よりもこの作品が賛えているのは、変わりない友情と一人一人の勇気だ。その力こそが、強大な闇の力さえも、追い詰めていくのである。

このアドベンチャーの金字塔が、40年以上の時を経て、ついにスクリーン上で命を吹き込まれることとなった。この作品の映画化は、過去のどんな大作も足元には及ばぬほどの難プロジェクトであることは明白であった。伝説上の人物、風景、生き物。トールキンが創り出した世界はあまりに壮大で、しかも非常に繊密だった。映画技術がその創造の宇宙を力強く、しかも活き活きと描くレベルに達するのは、不可能とさえ思われた。しかし21世紀となった今、選ばれし監督ピーター・ジャクソンがその偉業を成し遂げることについに成功したのだ。ジャクソン監督は独特の持ち味と巧みな心理描写を得意とし、『乙女の祈り』でヴェネチア映画祭銀獅子賞を受賞し、アカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされるなどの実力派でもある。果てしない世界を映像”する技術の獲得と、トリロジーとして3本の映画を同時に製作するという映画史上例を見ない実験的な試みを彼は行った。ニュージーランドの壮大な自然の風景をバックに、ありとあらゆる場所で撮影を続け、2,400名を超すスタッフ、国際的に名高い俳優陣と26,OOO人以上のエキストラ・さらにはデジタル技術の専門家、武器のデザイナー、石の彫刻家、言語学者、鍛冶職人・模型の組み立て職人などのアーティスト集団が、この野心的な夢を実現させるために一堂に会したのだ。リチャード・テイラーを始めとするニュージーランドきってのデジタル工房WETA社が、監督の要求する徹底的なリアリズムを体現するために全力を尽した。また、身体的に異なる9つの種族にそれぞれ合った衣装の製作を担当したのは、時代物の斬新な衣装を得意とするナイラ・ディクソン。50人ものチームと共に、どのキャラクターの個性も反映させるような出来にしようと試みた。また、作品の印象を決定づける音楽は、数々の映画音楽をプロデュースすることで知られるハワード・ジョアが担当。特定の歴史的時代を連想させないような、作品を最も的確に表現する音楽を探り続けた。サウンドトラックでは、かの有名なミュージシャン、そして自らこの作品に参加をすることを望んだエンヤの新曲も2曲使用されている。

またキャストには、世界の運命を背負った主人公フロドに、『ディープ・インパクト』のイライジャ・ウッドを抜擢。彼を助ける高潔な騎士アラゴルンをヴィゴ・モーテンセンが熱演。旅を導く賢者ガンダルフには、イギリスが誇る名優イアン・マッケラン、そして美しきエルフ族の王女アルウェンには『アルマゲドン』でスターの仲間入りを果たしたリヴ・タイラー・さらにはフロドに勇気を与える存在ガラドリエルに『エリザベス』のケイト・ブランシェットほか、世界中の名優、ビッグスターが顔を揃えている。
撮影日数は15ヶ月を数え、その問、完成を心待ちにする世界中の人々には限られた情報しか提供されず、実体はベールに包まれたままだった。
その全貌が明らかとなる日、全世界公開日である2001年12月19日を前に、いち早く前売り券を発売したノルウェー、デンマーク、スウェーデンの3国では、5日間の徹夜組をだし、1日で20万枚(3国の総人口の1%にあたる!)を売りきった。またインターネットでも発売を開始したが、発売と同時にアクセス殺到でサーバーがダウ。初日チケットの争奪戦は各国で繰り広げられた。
そして2001年、12月10日。ロンドンにて華々しく開催されたワールド・プレミアは、一般、マスコミを含めた2000人の徹夜組が出る中で盛大に行われ、監督を始めスタッフ・出演者の舞台挨拶の後、映画がついに初上映。映画の上映中にもかかわらず、途中で拍手喝采がおき、ラストは涙を呼ぶ大感動の中、場内が割れんばかりの拍手で大フィナーレを迎え、翌日には世界中のメディアで大々的に報道されるに至った。早くも「第2部まで待てない!」との声も多く、この熱狂は当分冷めやまぬことであろう。全米約270館で上映されたカウントダウン上映の成績は200ドルという驚異的なもので、歴代ナンバーワンを記録した。
2002年、そして21世紀の幕開けにふさわしい、映画の最高峰ともいえる『ロード・オブ・ザ・リング』の大旋風はもう目前だ。

ストーリー



《その指輪を捨てなければ、この世は闇となる———。世界を滅ぼす魔力(パワー)を秘めた1つの指輪をめぐり、選ばれし宿命の勇者9人と悪の勢力との壮絶な戦いが今、幕を開ける!!》

遠い、遠い昔、闇の冥王サウロンは密かに、世界を滅ぼす魔力を秘めた「ひとつの指輪」を作り出した。サウロンは、自らの残忍さ、邪悪さ、そして生きるものすべてを支配したいという欲望を、この指輪に注ぎ込んだのだ。やがて中つ国(ミドル・アース)の自由な地は、指輪の力をふるうサウロンの手に落ちていった。激しい戦火の中、勇気ある者たちがサウロンの支配に次々と立ち向かい、一人の勇者、イシルドゥアがサウロンの指を切り落とすことに成功した。サウロンが破れたのだ。指輪はイシルドゥアの手に渡り、悪を永久に滅ぼす唯一の機会を得た。しかし指輪はイシルドゥアを裏切り、死に追いやる。
指輪の歴史は伝説となり、伝説は神話となった。2500年の間、指輪は行方知れずだった。
しかしゴラム(ゴクリ:喉を激しく鳴らして唾を飲み込む癖があるためについた名)という生き物が指輪を拾う。指輪はゴラムに驚くべき長寿を与え、500年にわたりゴラムの心を毒し続けた。そして指輪は洞穴の暗闘で、じっと時が来るのを待ちつづけた————。

時は中つ国第3紀。ホビットの村は、ビルボ・バギンズ(イアン・ホルム)の111歳の誕生日を祝うために大騒ぎだった。ビルボの旧友、魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)も祝福のため駆けつける。ところがこの日を境に旅に出ることを決意していたビルボは、皆の前で誕生日のスピーチをするも「今日でお別れです」と指輪をはめ、突然姿を消してしまった。
懸念を抱いたガンダルフは、部屋でビルボを待ち構える。「この世には、魔法の指輪が存在する。その指輪は残していけ」とビルボを説得し、そして指輪をいとこのフロド・バギンズ(イライジャ・ウッド)に託した。そしてガンダルフは指輪の秘密を探す旅に出る。
しばらく時を経て、ガンダルフがフロドのもとへ戻ってくる。隠してあった指輪をフロドから受け取ったガンダルフは、燃えさかる暖炉の火に指輪を投げ込んだ。するとそこには今まで見えなかった文字が浮かび上がる…。「ひとつの指輪はすべてを統べ、ひとつの指輪はすべてを見つけ、ひとつの指輪はすべてを捕らえ、暗闇の中につなぎとめる」。これこそ冥王サウロンの指輪だったのだ!サウロンの魂は指輪とともに生き残り、全世界を画び闇の支配下に置くため、指輪を全身全霊をかけて探しているという。そしてすでに、指輪がフロドの手にあることまで嗅ぎ付けていた。指輪を破壊する唯一の方法は、オルドルイン山の火口、「滅びの亀裂」に指輪を投げ込むしかない。
ガンダルフはフロドにすぐに旅に出るよう指示する。敵は近い。フロドは、庭師であり親友のサム(ショーン・アスティン)と共に村を出た。一方ガンダルフは白の賢者、サルマン(クリストファー・リー)に助言を求め旅立つ。
フロド達は途中、友人のメリー(ドミニク・モナハン)とピピン(ビリー・ボイド)に出会い、ガンダルフと落ち合うことを約束したブリー村に共に向かう。そこでさすらいの男に出会い、フロドは彼に「これ以上、ガンダルフを待っても無駄だ。奴らは向かってきている」と告げられる。彼はアラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)と名乗り、ホビットたちの危険な使命のことを把握していた。アラゴルンは4人を連れ、半エルフ族のエルロンド(ヒューゴ・ウィービング)が生をつとめる館に向かった。
剣の使い、アラゴルンを交え、旅は順調に思えた。しかし途中休みをとった場所で指輪のしもべ・ブラック・ライダー(黒の乗手)に見つかり、激しい戦いの末、フロドは左肩を傷つけられてしまう。悪の剣で傷つけられた傷は、エルフの霊薬でないと治らない。フロドの体がどんどん冷たくなっていくなか、エルフの王女、アルウェン(リヴ・タイラー)がフロドを迎えに来る。アルウェンはフロドを馬に乗せ、ブラック・ライダーを振り切りエルロンドの館へ急いだ。
館の一室。フロドが目を覚ますと、そこにはカンダルフがいた。ガンダルフはサルマンに助言を求めに会いに行ったのだが、そこでサルマンの裏切りを目の当たりにしてしまう。悪の手下、ウルク=ハイを育て、指輪を手に入れようとしているのだ。この中つ国の危機に対処すべく、エルロンドはあらゆる種族の仲間を集め、会議を開いた。
集まったのは人間のボロミア(ショーン・ビーン)、ドワーフ族のギムリ(ジョン・リス=デイヴィス)、エルフ族のレゴラス(オーランド・ブルーム)、そしてガンダルフと、フロドを始めとする4人のホビットたち。指輪の処置について激しい論争を繰り広げるが、フロドは自分が「滅びの亀裂」があるモルドールに行って指輪を破壊すると宣言する。それならばと一同もそれに賛同し、9人の「旅の仲間」が結成された。
そこでフロドはビルボに会い、彼から受け継いだ、オークが来ると青く光る剣と、羽のように軽い鎖かたびらを身につけ、新たな旅に出た。そしてサルマンも9人の行く手を阻むために手下を差し向けてくる。その妨害のために一行は危険な「モリアの洞窟」を通らなければならなくなった。モリアはかつて、ドワーフの住む美しい洞窟であったが、今はオークに支配され、まるで墓場のように荒廃している。この洞窟を抜けるには4日間かかる。気配を気取られないよう慎重に進むが、ピピンが好奇心から、井戸にもたれていた死骸に手を触れてしまった。たちまち死骸の頭が井戸の中に転がり落ち、大きな音が響き渡る。一瞬の静寂の後、不気味な音が響き渡り、続いてオークの金切り声が襲ってきた!一同は力を合わせ襲ってくるオークを倒すが、巨大なトロルだけは一目散にフロドに襲いかかる。フロドは剣で刺されるが、ビルボより譲り受けた鎖かたびらのおかげで一命をとりとめた。トロルはどうにか退治したが、洞窟にはまだ無数のオークが潜んでいる。ガンダルフたちはカザド=ドゥムの橋へ急ぎ、中央が崩れ落ちた狭い階段を次々と飛び移った。その間もオークの攻撃はやまない。ガンダルフは全員が階段を飛び移ったのを見送ると、さらに追ってくる魔物バルログと向かい合った。「きさまは通すわけにはいかぬ!」とカンダルフは杖を橋につきさした。橋は崩れ落ち、バルログは裂け目に落ちていくが、その拍子にバルログの放った火の鞭に捕まり、ガンダルフは橋の横手に宙吊りになってしまう。フロドは助けようとするが、ガンダルフは助けを拒み、裂け目に落ちていってしまった。
一行は悲しみに打ちひしがれる。しかし立ち止まっている時間はない。彼らはロリアンの森でエルフたちに出会い、女王ガラドリエル(ケイト・ブランシェット)によってかくまわれる。ガラドリエルは過去、現在、そして未来を映しだす不思議な鏡を持ち、それをフロドに見せてくれた。怖気づくフロドに、「フロドよ、あなたは選ばれた指輪の持ち主なのです。どんなに小さな存在でも、未来の行く末を変える力は持っているのです」と勇気づける。そしてエルフに最も愛されているという星の明かりが入った水晶の瓶をフロドに渡した。
フロドたちは、河を下って旅を続ける。川岸に船を隠し、夜になるのを待っていると、一人でいたフロドにボロミアが近づいてきた。「道はひとつじゃないんだ」というボロミアに、フロドの心に警告が響き渡る。ボロミアは次第に我を失い、フロドに襲い掛かってきた。闇の奴らに見つかる前に、指輪を俺に渡せと。フロドはもがきながら、指輪を指にはめて姿を消し、安全な場所へと逃げ込んだ。「裏切り者!サウロンに指輪を持って行くつもりだろう!」とボロミアは叫ぶが、自分のしてしまったことに気付き泣き崩れた。怖くなって指輪をはずしたフロドを、アラゴルンが見つけるが、フロドはボロミアが指輪の魔力にとりつかれたのを目の当たりにし、もうアラゴルンすら信じられなくなってしまう。ふと、フロドは剣が青色になっているのに気付き、敵が近づいていることを悟る…。

スタッフ

監督:ピーター・ジャクソン
製作:バリー・M.オズボーン、ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ、ティム・サンダース
共同製作:リック・ポーラス
製作総指揮:マーク・オーデスキー、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
脚本:フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ピーター・ジャクソン
美術:グラント・メイジャー
撮影:アンドリュー・レスニー,A.C.S.
衣裳:ナイラ・ディクソン
音楽:ハワード・ショア

キャスト

フロド:イライジャ・ウッド
ガンダルフ:イアン・マッケラン
アルウェン:リヴ・タイラー
アラゴルン:ヴィゴ・モーテンセン
サム:ショーン・アスティン
ガラドリエル:ケイト・ブランシェット
ギムリ:ジョン・リス=ディヴィス
ピピン:ビリー・ボイド
メリー:ドミニク・モナハン
レゴラス:オーランド・ブルーム
サルマン:クリストファー・リー
エルロンド:ヒューゴ・ウィービング
ボロミア:ショーン・ビーン
ビルボ:イアン・ホルム

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