原題:UNLOVED

わたしが、わたしでいるために。 彼となら“あるがままの自分”でいられる・・・。

第54回カンヌ国際映画祭・批評家週間部門出品 レイル・ドール賞&エキュメニック新人賞W受賞

2001年/日本/カラー/35mm/ヨーロピアンビスタ/1時間57分/モノラル 製作:WOWOW/バンダイビジュアル 制作協力・配給:サンセントシネマワークス

2003年05月23日よりビデオ発売&レンタル開始 2002年5月25日よりユーロスペースにてロードショー!

初日舞台挨拶レポート::http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=156

公開初日 2002/05/25

配給会社名 0095

公開日メモ 30代前半の平凡な女性を巡る男女3人の出会いと別れを描く愛憎劇。自分の信念のままに生きる主人公光子を映画初主演となる森口瑤子が熱演。彼女との恋に翻弄される対照的な男2人——片や気鋭の青年実業家、片やさえない運送会社派遣社員——を、仲村トオルと松岡俊介が新境地開拓で挑んでいる。

解説


第2期以降フレッシュな新人監督を発掘してきたJ・MOVIE・WARSシリーズ。第5期は、20世紀最後のベルリン国際映画祭で『独立少年合唱団』(緒方明監督)のが日本人初のアルフレート・バウアー賞(新人監督賞)受賞し、21世紀の幕開けとともに『まぶだち』(古厩智之監督)が「若手の登竜門」として評価されるロッテルダム国際映画祭にてグランプリに当たる「タイガー・アワード」を受賞。本作は30代前半の平凡な女性を巡る男女3人の出会いと別れを描く愛憎劇。自分の信念のままに生きる主人公光子を映画初主演となる森口瑤子が熱演。彼女との恋に翻弄される対照的な男2人——片や気鋭の青年実業家、片やさえない運送会社派遣社員——を、仲村トオルと松岡俊介が新境地開拓で挑んでいる。
監督は本作が劇場用長編初監督となる万田邦敏。その繊密に計算されつくされた演出には97年『萌の朱雀』(河瀬直美監督)に続く同シリーズのカメラ・ドール受賞への期待も膨らむ。また、音楽を『リング』シリーズや『攻殻機動隊』(95)で知られる川井憲次が担当。男女の感情の微妙な機微を繊細に表現している。
そして、プロデューサーは仙頭武則。本作の批評家週間招待の他、コンペティション部門に昨年の『EUREKA』から2年連続となる青山真治監督の『月の砂漠』、ある視点部門に諏訪敦彦監督の『H story』と同一プロデューサーによる3部門3作品招待は世界的にも例をみない日本初の出来事で、『M/OTHER』(99)、『EUREKA』(00)に続く3年連続カンヌ出品となった。

ストーリー


主人公・影山光子(森口瑤子)は、公務員として長年一人暮らしを続けてきた。同僚の若い女の子たちや上司からは、「目立たない人」として認識されているが、光子は、今の生活になんの過不足も感じずに日々を過ごしていた。
そんなある日、光子の務める市役所に、いかにもやり手そうな男、勝野(仲村トオル)がやってくる。ベンチャービジネスの起業家である勝野は、仕事上の資料を入手するため市役所を度々訪れるようになる。勝野は、いつも完壁な資料を、誰がまとめてくれているのだろうかと尋ね、光子を紹介される。それ以来、市役所に行く度に光子のことがなんとなく気になり、ついに勝野は光子をお茶に誘う。
妻と離婚して一人で生活する寂しさもあり、勝野は急速に光子に惹かれていく。一方、光子は自分と勝野の生活レベルがあまりにも違うことを感じ、また、勝野によって自分の生活が、一方的に変えられようとすることに戸惑う。光子の住む安アパートを引き払って、一緒に暮らそうと言う勝野の提案を、光子はにべもなく断る。
ある日、夕飯の買い物を済ませて帰宅すると、光子の部屋の真下に、一人の若者が引っ越してきていた。階下から聞こえてくるギターの音。ふとしたことがきっかけで、光子は、その下川(松岡俊介)という青年と親しくなる。勝野といる時と違って、ありのままの自分でいられる下川とのつきあいは、光子にとってかけがえのないものとなっていく。
突然、光子の部屋を訪ねた勝野と、下川がある時鉢合わせする。勝野の威圧的な態度に、居心地が悪くなる下川。そこに帰ってきた光子は、「何故俺ではなくあんな奴とつきあうのか」と責める勝野に、冷静な言葉を投げかけ追い返す。
その日以来、下川の態度がだんだん変わっていった。下川は勝野に会ったことで自分の劣等感を刺激され、もっといい生活をしたい、今の自分から逃げ出したい、と思うようになる。他人と自分を較べることの無意味さを説く光子に、「あんたはいつも正しいのかよ」と下川は叫んで、部屋を飛び出した———

スタッフ

プロデューサー:仙頭武則
協力プロデューサー:片桐大輔/久保聡
監督:万田邦敏
脚本:万田珠実/万田邦敏
音楽:川井憲次
撮影:芦澤明子(J.S,C)
照明:金沢正夫
録音:細井正次
美術:郡司英雄
装飾:龍田哲児
衣裳:小林身和子
メイク:根本佳枝
編集:掛須秀一
音響効果:今野康之
整音:松本能紀
助監督:西村和明
制作担当:長澤佳也

キャスト

影山光子:森口瑤子
勝野英治:仲村トオル
下川弘:松岡俊介
レストランのオーナー:諏訪太朗
安西:三條美紀

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