原題:Dying Of Laughter

スペイン国内No.1のブラック・コメディ

カナダ・トロント国際映画祭 ブエノスアイレス国際映画祭 ☆東京国際ファンタスティック映画祭2000出展作品

スペイン1999年03月12日公開

1999年/スペイン映画/上映時間100分/ヴィスタサイズ/ドルビー・デジタル/字幕翻訳:松浦美奈 配給:アーティストフィルム 提供:アミューズピクチャーズ/エス・エス・エム/アーティストフィルム

2001年8月24日DVD発売/2001年8月24日ビデオ発売&レンタル開始 2001年3月31日より渋谷シネアミューズほか 全国公開予定

公開初日 2001/03/31

配給会社名 0023

公開日メモ 99年にスペイン国内で「タイタニック」を押さえて興行収入のNo,1を獲得した大ヒット作。

解説


スペインで20年間にわたり第一線で活躍する漫才コンビ「ニノ&ブルーノ」。しかし二人は、お互いを殺したいほど憎み合っていた。そして、ついに運命の日がやってくる…。99年にスペイン国内で「タイタニック」を押さえて興行収入のNo,1を獲得した大ヒット作。

スペイン人もどつかれていた!
日本古来の伝統と思われていた「どつき漫才!。しかし、大胆にもそれを武器にショーピズ界をのし上がっていく二人の男がいた。舞台は73年のスペイン、アンダルシア。:コンビ名は「ニノ&ブルーノ」。
やせのブルーノがでぶのニノをどつくというスタイルで、場末のストリップ劇場から、噂く間に国民的な人気を誇るまでになった二人だったが、実際は殺してしまいたいほど憎み合っていた。そして悲劇は、久々のコンビ復活ライブの晩に起こる。
「ハイル・ミュータンテ!電撃XX作戦」で衝撃的なデビューを果たし、「『エイリアン3』を断った男」として知られるアレックス・デ・ラ・イグレシア監督。その最新作は、なんと!「どつき漫才」をテーマに、二人の男がはまっていく笑いと狂気の世界を描いた作品である。さらには、バルセロナ五輪や「23-F」と呼ばれるクーデターといった歴史的な出来事とニノ&ブルーノが絡み合い、「フォオレスト・ガンプ」さながらに実写映像にデジタル処理を施しシンクロさせているのもユ二ークである。
主役のニノ&ブルーノを演じるのに、互いにイグレシア作品の常連である、サンティアゴ・セグラとエル・グラン・ワイオミング。二人の濃厚すぎるルックスと演技は、本能をじかに刺激されるような強烈さだ。また共演には、二人のマネージャー役に扮するアレックス・アングロ。スペイン映画界でなくてはならない渋い脇役だ。この3人のベテランの間で紅一点を演じるカーラ・ヒガルデは、モデル出身の新進コメディエンヌ。ホラーやコメディ映画を中心に活躍している。
プロデューサーはアンドレス・ヴィセンテ・ゴメス。「マタドール」でアルモドヴァルを発掘し「ハモン・ハモン」「おっばいとお月さま」「ゴールデン・ボールズ」といった作品を手がけるスペイン映画界の第一人者。撮影のフラヴィオ・マルティネス・ラヴィアーノは「ビースト」でイグレシアと組み、脚本(イグレシアと共同)のホルヘ・グエリカケチェヴァリアは「ハイル・ミュータンテ」と「ビースト」でタッグを阻むほか、アルモドヴァルの「ライブ・フレッシュ」も手がけている。
なお、この作品には日本でも「超能力ブーム」を巻き起こした「あの人」が登場するのでお楽しみに。

ストーリー



夜のハイウエイを疾走する2台の車。それぞれに乗っているのはニノとブルーノ、スペインで国民的な人気を誇ったお笑いコンビだ。そしてこの日に、二人が数年ぶりにテレビ番組で復活ライブを行うのである。しかし、局に着いた車は見るも無惨に傷つき、降りてきたニノとブルーノも全身血にまみれていた。局に入った二人を追って警官隊も到着、あたりは騒然となった。
銃声が聞こえたのは、二人がスタジオに入って少し経った頃、外であわてる警官たちを押し止めていたマネージャーのフリアンは、なかで何が起こっているのかを悟っていた。
73年、アンダルシアの田舎町で二人は出会った。ニノは場末の飲み屋で歌う売れない歌手、ブルーノはその店で働いていた。彼らは客と揉め事を起こし店から透げ出したが、なぜかウマが合って一緒に何かしようということになった。
歌では食っていけないと知った二人はテレビ局のオーディションを受けるが、こちらもパッとしない。万策は尽きたがショービジネスに未練のある二人に、テレビ局で出会った怪しげな男フリアンに誘われるまま、旅芸人の一座に参加、初舞台を踏む。
「ニノ、アーンド、ブルーノ!」
二人は客の前に出たが、慣れないニノは緊張の極致、ネタを振っても一言もしゃべれない。焦ったブルーノは、思わずニノの頬を手の平でどついた。

この瞬間、伝説のコンビ「ニノ&ブルーノ」が誕生した。

旅の行く先々で二人のどつき芸は喝采を浴びた。なぜかニノがどつかれると客たちは腹を抱えて笑った。それにつれてブルーノのツッコミは激しくなる。時ほユリ・ゲラーによって巻き起こった超能カブーム真っ盛りだった。
二人は人気が出るに従い、気持ちはすれ違い衝突するようになった。3400万人の視聴者を語る、超人気バラエティ番組のゲストに招かれた時も、ブルーノはニノを徹底的にコケにした。プライドの高いニノは怒ったが、そのたびに、マネージャーのフリアンは二人の仲を取り持った。
しかし、それに反してニノ&ブルーノの人気は急上昇、レギュラー番組をい<つも抱え、たくさんの企業のCM出演を果たすまでになった。しかし、どんなときでもニノが一方的にどつかれることになってはいたが。 子供から大人まで空前のどつきブームがスペイン全土を巻き込んだ。ブルーノとニノは仲良く隣同士に、まったく同じ形の家を建てた。しかし、フリアンは知っていた。二人が心の底から憎みあっていることを。ニノとブルーノは、もはや形だけのコンビに過ぎなかった。 その後、ブルーノはニノの家に忍びこんで彼の愛猫を凍死させ、これが原因となりニノの同居していた母親はショック死してしまう。こんどはこれに激怒したニノが、テレビの出演中にブルーノを瀕死の重傷に追い込み、この騒動が原因でコンビは解散してしまう。 そして10年、ニノは国民的アイドルとなり、オペラ歌手としてもデビュー、92年のバルセロナ五輪でほ弓を射って聖火を灯す大役を見事に果たした。人気は絶頂に達していた。 そんなニノの元にブルーノが訪ねてきた。汚い身なりですっかり落ちぶれた風情のブルーノ。取り分はいらない、コンビを復活させたいと懇願してきた。情にほださ れたニノは、再結成を約束した。 海外の公演先に向かうため空港に着いたニノは、税閥で足止めを食らった。ブルーノが彼のバッグにコカインを忍ばせたのだ。その場で逮捕されたニノは、そのまま刑務所に入れられてしまった。 まんまと相棒を罠にはめたブルーノ、大がかりなオーディションで新しい相棒ティノを見つけ、順風満帆のはずだった。しかしそのころ、刑務所を脱走したニノは、愛しい相棒が住む家へと車を走らせていた…。

スタッフ

監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
製作総指揮:アンドレス・ヴィセンテ・ゴメス
アソシエイト・プロデューサー:マルコ・ゴメス/アルド・スパニョーリ
脚本:ジョルジュ・グエリケチェヴァリア/アレックス・デ・ラ・イグレシア
撮影:フラヴィオ・マルティネス・ラヴィアーノ
アート・ディレクター:ビアフラ&アーリ
音楽:ローク・バニョス
メイクアップ:ペペ・クエグラス
編集:テレサ・フォント

キャスト

ニノ:サンティアゴ・セグラ
ブルーノ:エル・グラン・ワイオミング
フリアン:アレックス・アングロ
ラウラ:カーラ・ヒガルデ

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