アメリカン・サイコ
原題:AMERICAN PSYCHO
2000年サンダンス映画祭出品 2000年ベルリン映画祭出品
2000年4月14日全米公開
2000年/カナダ・アメリカ/102分/Dolby Digital/スコープサイズ/ 配給:アミューズ・ピクチャーズ
2002年1月25日DVD発売&レンタル開始 2002年1月25日ビデオ発売&レンタル開始 2001年5月3日(木・祝)より恵比寿ガーデンシネマにて公開
公開初日 2001/05/03
公開終了日 2001/06/22
配給会社名 0008
公開日メモ メアリー・ハロンが映画化不能と言われていた原作を、『ベルベット・ゴールドマイン』のクリスチャン・ベールを主演に完全映画化。現代人にも通じる心の空白を鋭く描いた衝撃の問題作。
解説
80年代、好景気に沸くニューヨークのウォール街を舞台に、誰もが羨むリッチな生活を送る証券会社のヤッピー社会的な成功をすべて一に人れたかに見えた彼だったが、物質では満たされることのない心の渇きから徐々に壊れていく…『ISHOT ANDY WARHOL』 のメアリー・ハロンが映画化不能と言われていた原作を、『ベルベット・ゴールドマイン』のクリスチャン・ベールを主演に完全映画化。現代人にも通じる心の空白を鋭く描いた衝撃の問題作。
91年にアメリカで出版されるやいなや、言論の自由と検閲に関する熱い議論を巻き起こし、NOW全米女性機構によるボイコット運動といった社会現象にまで発展したブレット・イーストン・エリスのベストセラー「アメリカン・サイコ」。「時代を変える作品」と<ワシントン・ポスト>に呼ばれ、この時代の“事件”となったアメリカ文学史上最大の問題作にして、伝説的小説。何度も映画化の話が浮上し、一時はレオナルド・ディカフリオが主演するという噂が世界中を駆け巡った。誰もが不可能だと思えた幻の企画が遂に実現!ようやく全貌か明らかになる。
今の日本にも通じる荒廃した心模様が、ユーモアをまじえながらも、リアルに伝わる衝撃作の登場だ。
アメリカのタイムは“小説の発売はもめたが、映画は必見作”とこの作品に賛辞を送る。公開時にニューヨークでは興行成績の1位を独走し、ベイトマンに共感するニューヨーカーたちに圧倒的な支持を得た。不可能な企画の実現をはたしたのは…『ISHOT ANDY WARHOL』のメアリー・ハロン。彼女の熱烈なリクエストでベイトマソ役を演じ、全米マスコミに“ニュースター誕生”と演技を絶賛されたのが『ベルベット・ゴールドマイン』の個性派クリスチャン・ベール。役作りのためエクササイズで完壁な体を作りあげ、独白に近いむずかしいセリフも見事にこなす。
監督のハロンは「30年代が舞台だけど、今の社会について考えるきっかけにもなる」と語る。ハロン&ベールのコンビが創造した鮮やかで強烈なベイトマン像は見る人すべての心にそれぞれの波紋を投げかけるだろう。欧米ではキューブリックの「瞬計じかけのオレンジ」の現代版と絶賛された。ブランド品の衣裳が重要な役割をはたしているが、特に主人公が好んで着用するチェルッティのスーツは映画に欠かせない小道具となっており、チェルッティの名前も最後にクレジットされる。また、主人公の部屋には80年代ニューヨークの象徴であるロバート・ロンゴのモノクロ・アートが飾られ、音楽ではヒューイ・ルイス、フィル・コリンズ、ホイットニー・ヒューストンらの80年代ナンバーワン・ヒットもドラマの重要なモチーフとして使われている。
共演はベイトマンの調査をするキンボールに「スピード2」の売れっ子ウィレム・デフォー、ベイトマンの宿敵ホールに「ファイト・クラブ」で人気急上昇中のジャレッド・レト、彼の秘書ジーンに「ボーイズ・ドント・ケライ」でアカデミー助演候補になった期待株クロエーセヴィニー。婚約者イヴリンに「クルーエル・インテンションズ」のリース・ウィザースフーン、愛人コートニーに「ブロークン・アロー」のサマンサ・マティス、ガールフレンドには「ドグマ」のグィネヴィア・ターナー。彼女はハロンと共同で脚木も担当、娼婦クリスティに「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のカーラ・シーモア、友人ルイスに「ワンダーボーイズ」のマットロス。
製作は過去にオリヴァー・ストーンやテレンス・マリックとのコンビでも知られ、新しい才能の発掘にかけて手腕を発揮してきたエドワード・R・プレスマン。撮影は「パルフ・フィクション」などタランティーノ映画を担当してきたアンドレイ・セクラ、プロダクション・デザイナーに「バッファロー66」のギデオン・ホンテ、衣裳に「デイライト」のアイシス・マッセンデン、音楽は『ISHOT ANDY WARHOL』でもハロンと組んだジョン・ケイル。
ストーリー
アメリカ経済が最高の輝きを見せていた80年代のニューヨーク。パトリック・ベイトマンはウォール街にある証券会社のエリートとして、誰もが羨む賞沢な生活を送る。白のインテリアで統一した高級フラットに住み、チェルッティやゴルチエのファッションを好み、オイルフリーの化粧品を使い、エクササイズやダイエットに励む。しかし、すべてを手に人れ、満ち足りた人生を送っているかに見える彼だったが、実は物質では満たされない心の乾きを感じていた。夜になると、次第に抑え切れない殺意を抱え、デザイナーズ・スーツで街を徘徊し始める。ある時はホームレスを、ある時は娼婦を殺害し、そしらぬ顔でフラットに戻る。殺しの欲望は次第にエスカレートし、隣人にまで及んでくる。自分より極上の名刺を持ち、難航不落の高級レストラン“ドーシア”にやすやすと予約を入れてしまうライバルを殺害し、自分に好意を寄せる秘書ジーンも部屋に連れ込んでは背後からプレス・ガンを振りかざす。殺さずにはいられなくなったベイトマンは街中で警官に発砲した後、オフィスにこもり、「少なくとも20人は殺した」と涙ながらに友人の弁護士に告白する。その後に待っていた現実は…。
スタッフ
監督、共同監督:メアリー・ハロン
共同脚本:グィネヴィア・ターナー
製作:エドワード・R・プレスマン、クリス・ハンリー、
クリスチャン・ハルシー・ソロモン
撮影監督:アンドレイ・セクラ
プロダクションデザイン:ギデオン・ポンテ
アートディレクター:アンドリュー・スターン
衣装デザイン:アイシス・マッセンデン
編集:アンドリュー・マーカス
音楽:ジョン・ケイル
キャスト
パトリック・ベイトマン:クリスチャン・ベール
ドナルド・キンボール:ウィレム・デフォー
ポール・アレン:ジャレッド・レト
クレイグ・マクダーモット:ジョシュ・ルーカス
コートニー・ロウリンソン:サマンサ・マティス
ルイス:マット・ロス
ジーン:クロエ・セヴィニー
クリスティー:カーラ・シーモア
エリザベス:グィネヴィア・ターナー
イブリン・ウィリアム:リース・ウィザースプーン
LINK
□公式サイト□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す
http://www.metrofilms.com/americanpsycho/
ご覧になるには Media Player が必要となります