ミート・ザ・ペアレンツ
原題:MEET THE PARENTS
全米4週連続No.1! 彼女の父親がデ・ニーロ!?それも、そんじょそこらのデ・ニーロじゃない! 元CIA,人間嘘発見器といわれた男…
2000年10月6日全米公開
2000年/アメリカ/108分/ビスタビジョン/6巻 2962m/DTS・SRD・SDDS・SR/ 製作:ドリームワークス映画・ユニバーサル映画/字幕翻訳:戸田奈津子 配給:UIP映画
2012年08月10日よりDVDリリース 2009年04月10日よりDVDリリース 2001年11月22日DVD発売&レンタル開始 2001年11月22日ビデオ発売&レンタル開始 2001年3月31日より日比谷映画ほか全国東宝洋画系にて公開
公開初日 2001/03/31
公開終了日 2001/04/27
配給会社名 0081
公開日メモ 全米4週連続No.1! 彼女の父親がデ・ニーロ!?それも、そんじょそこらのデ・ニーロじゃない! 元CIA,人間嘘発見器といわれた男…
解説
「娘さんを下さい」——ただ、それだけ言えばすむと思っていたのに…
この映画がユニークなのは、父と未来の義理の息子を〈対決〉させたこと。まず何といっても、父ジャックのキャラクターのインパクト。笑いながら、いつしか笑えなくなってくる、その威圧的な存在。まさに映画の要ともいえるこの役には、『ゴッドファーザーPARTⅡ』でアカデミー助演男優賞、『レイジング・ブル』で同主演男優賞を受賞し、21世紀も映画界が誇れる俳優ロバート・デ・二一口。『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』や『アナライズ・ミー』などでコメディ・センスも発揮している彼だが、やはり、できることなら恋人の父親であってほしくない人。ジャックが何やら怪しげなスパイ的行動をとるくだりは、まるでサスペンス映画の緊張感が画面に漂い始める。
父ジャックの投げたきつめのユーモア剛速球を受け、笑いをアクションヘと転化させていくのがグレッグの役目。演じるのは、『メリーに首ったけ』で様々な強敵(?)からキャメロン・ディアスをものにしたベン・スティラー。『リアリティ・バイツ』や『ケーブルガイ』の監督であり脚本家でもある彼は、自らのアイデアを役作りに注ぎ込んだ。都会育ちの皮肉屋で、”完壁な家族”バーンズ家に一歩足を踏み入れた途端にアウトサイダーになってしまうグレッグは、彼ならではの独創性に溢れたりアリティのあるキャラクターだ。
ジェイ・ローチ監督を支えるスタッフも一流どころが揃った。製作は『セックスと嘘とビデオテープ』のナンシー・テネンボームおよびトライベッカ・プロダクションでデ・ニ一ロのパートナーであるジェーン・ローゼンタール。ロング・アイランドの透明感あふれる風景をとらえた撮影監督は『ダブル・ジョパディ一』『ドライビング・ミス・デイジー』のピーター・ジェームズ。センスの良い装飾品を集めてバーンズ家のクラシカルで保守的な雰囲気を作り出したプロダクションデザイナーは、『オーステイン・パワーズ:デラックス』からガラリとイメージを変えたラスティ・ジェームズ。また衣装デザインを手掛けたのは、エミー賞受賞のダニエル・オーランディ。女性陣にはバーパリー、シャネル、エルメスなどを、デニ一ロには主にラルフ・ローレンの服を選び、シックで上品な装いをこらしている。ユーモアを引き立てるキレのいい編集は『オースティン・パワーズ:デラックス』からローチとコンビを組んでいるジョン・ポール。そして、『トイ・ストーリー』シリーズのランディ・ニューマンが、グレッグの悲惨な体験を予測させるような不穏な空気を醸し出す絶妙なスコアを提供している。
ストーリー
シカゴの病院で働く看護士グレッグ(ベン・スティラー)は、小学校の教師をしているパム(テリー・ポロ)に首ったけ。今日こそプロポーズしょうと学校へ向かったグレッグは、文字パネルを持った生徒たちを”MARRYME”の順に並ばせようと躍起になっている。そのとき、パムの携帯に妹のデビーから結婚の報が入る。会話から察するに、どうやらパムとの結婚は父ジャック・バーンズの一存で決まるようだ。
2週間後。グレッグとパムはデビーの結婚式に出席するためニューヨークヘと向かった。それは結婚を申し込む絶好のチャンスのはずだったが、空港で預けたスーツケースが行方不明になったのを皮切りに、事態は悪い方向へと進み始めていた。
ロング・アイランドの高級住宅街にある瀟酒な家で、ジャック(ロバート・デ・ニーロ)と妻ディーナ(ブライス・ダナー)、そしてジャックが溺愛している猫ジンクスが二人を出迎えた。”パム・ケーキ!”と呼んで戯れ合う父娘と、優しく笑顔で見守る母。”完壁な家族”の姿は都会育ちのグレッグにとっては異様な光景だったが、何とかジャックに気に入られなければならない。
しかしジャックは、グレッグの姓が”フォッカー”なのも、彼が猫嫌いなのも、何もかもが気に入らない。結局、父親にとって大切な長女の夫にふさわしい男などいないのだ。
午後、グレッグは車で町へ酒を買いに行くジャックに同行することになった。ラジオからは♪パフ・ザ・マジック・ドラゴン♪と、PPMの歌が流れてくる。パフはマリファナを吸うことだと説明するグレッグをうさん臭そうに見るジャック。ユダヤ教徒のグレッグがタ食のお祈りも満足にできず、シャンパンの栓で母の遺灰の入った壼を割るに及んで、ジャックの苛立ちは募る。それにパムが彼と結婚したら、ミドルネームを入れた名前が”パム・マーサ・フォッカー”になってしまう。
一方、グレッグにとってもジャックは怪しい存在だった。彼が手がけている仕事は、盗撮によるベビーシッター監視システム。町では酒も買わずに、サングラスの男からパスポートを受け取っていた。さらに、屋内を偵察していたグレッグは、ものものしい機器やVIPとの記念写真とともに”コ・サムイ作戦”なる文書を見つける。そのとき突然現れたジャックは、嘘発見器だというその機械でグレッグを質問責めにする。実はジャックはCIAに34年も勤めていた心理尋問のプロ。いわば”人間嘘発見器”だったのだ。
夜になってパムと二人になってホッとするグレッグ。けれど寝室は別だし、着ているのはジャックのパジャマ。おまけに「滞在中は、お前の蛇を檻から出すな」ときつく言われている。パムには以前ケビンという婚約者がいたこともわかって、彼の気持ちは複雑だった。
翌朝、デビー(ニコール・ダハフ)と婚約者の医師ボブ・バンクス(トム・マッカーシー)、彼の母リンダ(フィリス・ジョージ)と父ラリー(ジェームズ・レブホーン)が到着した。
グレッグはパムの弟デニー(ジョン・エイブラハムス)から借りた服を着て、一同は貸衣裳屋に向かった。ここでジャックはグレッグが脱いだ上着のポケットにマリファナ・パイプを見つけてヤク疑惑を深める。
次に一行が赴いたのはケビン(オーウェン・ウィルソン)の豪邸。彼は婚約を解消して以来ジャックとの仲も上々で、デビーのために庭の祭壇を用意していた。楽しそうなパムとケビンのやりとりを見て、グレッグの心中は穏やかでない。やがてプールで水中バレーボールをすることになった。ケビンから借りた超ビキニを着たグレッグは、皆にミスを責められた挙げ句、渾身のスパイクでデビーの顔面を直撃してしまう。
顔の腫れあがったデビーを慰めながら家に戻ってくる人々。すると書斎のトイレから汚水が溢れ出している。壊れているから使うなと言ったのに、グレッグが水を流したに違いない!グレッグはジンクスの仕業だと訴えるが、ジャックは信じようとしない。しかも、ようやく空港から届いたグレッグのスーツケースの中にSMの道具をみつけたジャックは、いよいよ彼の本性を見たと早合点して身元調査を始める。
一方、グレッグは電話中にじゃれてうるさいジンクスを思わず屋外に出してしまう。ジンクスが家猫だと気づいて屋根の上まで追いかけた彼は、昨日捨てた煙草を見つけて一服やり始めた。しかし、火が樋の枯れ葉に燃え移り、事態はとんでもない方向へ…。
バーンズ家は最悪の事態に陥っていた。しかも、ジンクスの首輪の中にはデビーの結婚指輪が入っていた。猫探しを命じられて動物収容所へ行ったグレッグは、よく似たヒマラヤンの尻尾を染め、首輪をつけて家へ連れ帰る。ジャックはグレッグの手柄に大喜びだ。 事態は収拾に向かい、一同はレストランでディナーのリハーサルを行うことになった。しかし、留守番電話で隣人がジンクスを見たというメッセージを聞いたジャックは、再びグレッグヘの不審を募らせる。
一行が大急ぎで家に帰ると、室内は偽ジンクスのおかげでメチャメチャ。ジャックは染めた尻尾に気づき、火事を起こしたのもグレッグだと見抜く。しかも身元調査によれば、彼が医師試験に合格しながら看護士を選んだという履歴も嘘らしい。
切羽詰まったグレッグは反撃を開始した。町でパスポートを受け取り、タイ語で誰かと電話していたジャックは、”コ・サムイ作戦”なる秘密工作をしている現役CIAに違いない!これを聞いたジャックはおもむろに真実を語り始めた。二人の対決は、エスカレートするのみ!?
進退窮まったグレッグは、やっと届いた自分のスーツケースを手に空港へと向かった。泣き崩れるパム。愛する二人はこのまま別れるしかないのだろうか……。
スタッフ
監督:ジェイ・ローチ
製作:ナンシー・テネンボーム&ジェーン・ローゼンタール,
ロバート・デニーロ,ジェイ・ローチ
原案:グレッグ・グリーナ&メアリー・ラス・クラーク
脚本:ジム・ハーツフェルド&ジョン・ハンブルグ
撮影:ピーター・ジェイムズ,ACS,ASC
プロダクション・デザイナー:ラスティ・ジェームズ
編集:ジョン・ポール
衣装:ダニエル・オーランディ
音楽:ランディ・ニューマン
キャスト
ジャック・バーンズ:ロバート・デニーロ
グレッグ・フォッカー:ベン・スティラー
パム・バーンズ:テリー・ポロ
ディーナ・バーンズ:ブライス・ダナー
ラリー・バンクス:ジェームズ・レブホーン
デニー・バーンズ:ジョン・エイブラハムズ
ケビン・ロリー:オーウェン・ウィルソン
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