原題:ALMOST FAMOUS

君がいるから、すべてがキラキラまぶしい15歳

2000年9月15日全米公開

2000年/アメリカ/123分/DTS / Dolby Digital / SDDS/ 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント→カルチャヴィル

2015年5月22日、TOHOシネマズにて公開 2008年3月5日よりDVDリリース 2004年11月26日よりDVD発売開始 2002年1月25日DVDレンタル開始開始&2月22日発売 2002年1月25日ビデオ発売&レンタル開始 2001年3月17日より日比谷スカラ座2にて正月第3弾ロードショー公開

TM & (C) 2000 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. AND DREAMWORKS LLC. ALL RIGHTS RESERVED

公開初日 2001/03/17

公開終了日 2001/05/18

配給会社名 0042

公開日メモ 1973年。ある日突然ウィルアムの世界を塗り替えたのは・・・・せつない初恋、そして自由と勇気をくれたロック・ミージック。

解説


こんな青春を夢見てた。たった15歳でローリングストーン誌のトップ・ライターになった少年がいた——
1973年、たった15歳でローリングストーン誌のライターとしてデビューした少年がいた!厳格な母親に育てられ、セックスもドラッグも知らない優等生。その上、ロック・ジャーナリズムに何のコネクションも持たない少年が、一体どうやって成功を収めたのか?文才に恵まれていても、取材ができなければ意味がない。彼の特技はただひとつ。常に《正直》であること。そしてその《愛に満ちたフェアな正直さ》に、周りの大人たちが魅了されていくのだ。たとえ愛するものに対してでも、常に正直であることがどんなに難しいか、誰もがよくわかっているはず。フツーの15歳の生活から一転、ロックの世界に没入していく日々の中、彼は新しい刺激をどんどん吸収していく。しかし、その澄んだ眼差しは変わらない。映画の全編に溢れるのは、少年のキラキラ輝く夢と希望。それは、こんな時代だからこそ21世紀まで持っていきたい、彼から私たちへのプレゼントなのだ。
ウィリアムは15歳。弁護士を目指す優等生の彼が、ロック・ミュージックを聴き始めたのは姉の影響から。伝説的なロック・ライター、レスター・バングスに気に入られ、彼の雑誌や地元の新聞に掲載された原稿がローリングストーン誌の編集者の目にとまる。そして彼はローリングストーン誌からブレイク寸前のロック・バンドのツアーに同行取材する仕事を得る。そこでウィリアムは、グルーピーのリーダー的存在、ペニー・レインと出会う。彼女の姿を見ているだけで、彼女が微笑んでくれるだけで、すべてが光に包まれる。《切ない》って息苦しいことだと知ったウィリアム、初めての恋だった。圧倒的な存在感、純粋さと妖艶さを併せ持つ魅力、こんな少女が目の前にいたら、恋に落ちずにいられないそんなペニー・レインになりきったのは、アメリカで大ブレイク中のニュー・アイドルで、ゴールティ・ホーンを母に持つケイト・ハドソン。二人の恋の行方を追ううちに、観る者はそれぞれの“大切な初恋”をもう一度体験できるのだ。
製作・監督・脚本は『ザ・エージェント』の大ヒットで知られるキャメロン・クロウ。実は主役のウィリアムは、キャメロン・クロウ自身がモデルなのだ。クロウがロック・ジャーナリストとしてデビューしたのが、やはり15歳の時。以来、ローリングストーン誌のトップ・ライターとして活躍、まだ10代のうちに、当時最も影響力の強かった多数のアーティストたちを取材した。この時代の経験はクロウに大きな影響を与え、彼はいっかこの時のことを映画化しようと考えていた。今回、ようやくその思いが実現、自身の青春を誇張や美化することなく、まっすぐ正直に描いている。『セイ・エニシング』『シングルス』『ザ・エージェント』などのクロウ作品を観た後に感じる、何だか、ふんわりとシアワセな気持ち、その原点が既に15歳の彼にあったのだ。
キャメロン・クロウの分身であるウィリアムを演じるのは、映画初出演のパトリック・フュジット。全米各地から応募してきた何百本というテープの中の1本で彼を見たクロウが「そこにウィリアムがいた」と言うほど、イメージにピッタリだった。また、本作にはクロウの人生に多大な影響を与えた二人の人物が登場している。まずはエキセントリックなまでに口うるさい母親。『ファーゴ』でアカデミー費主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドが、厳格でありながら愛すべきという難しいキャラクターを見事に演じている。もう一人は、伝説的なロック・ライターで、ウィリアムに適切なアドバイスを続けるレスター・バングス。『マグノリア』や『リプリー』で多彩な演技カを見せたフィリップ・シーモア・ホフマンが、ここでも強い印象を残している。

ストーリー

1973年、15歳のウィリアム・ミラー(パトリック・フュジット)は、サンディエゴで大学教授の母親(フランシス・マクドーマンド)と暮らしている。4年前、厳格な母親と衝突した姉アニタ(ズーイー・デシャネル)は、シスコでスチュワーデスになると言って家を出た。弁護士を目指す学業優秀な少年だったウィリアムだが、姉が残していったロック・ミュージックのアルバムを聴くうちに、ロックの世界にのめり込んでいく。
ウィリアムは、伝説的なロック・ライターでクリーム誌の編集長、レスター・バングス(フィリップ・シーモア・ホフマン)に自分が書いた学校新聞の記事を送る。レスターはそれを気に入り、会いに来たウィリアムに仕事をくれる。「評論家で成功したけりゃ、正直に手厳しく書け」というアドバイスと共に。
取材で楽屋を訪ねるウィリアム。入口にたむろするグルーピーの中に、圧倒的な存在感でひときわ目立つ少女がいた。ペニー・レイン(ケイト・ハドソン)と名乗る彼女は、自分たちはロックスターと寝るだけのグルーピーではなく、音楽を愛してバンドを助けるバンドエイドだと語る。彼女の愛らしさとカッコよさにうっとりするウィリアム。しかし、お目当てのバンドが来ると、ウィリアムだけ楽屋に入れてもらえない。続いてウィリアムが愛するバンド、スティルウォターが現れる。彼がバンドへの熱い思いを語ると、ギターのラッセル(ビリー・クラダップ)が招き入れてくれる。その日から、ウィリアムはスティルウォターの楽屋に出入り自由となる。まもなくラッセルとペニー・レインは付き合い始めるが、ウィリアムのペニー・レインヘの淡い恋心は変わらない。
ある日、ローリングストーン誌の編集者、ベン(テリー・チェン)から電話がかかってくる。サンディエゴの新聞の記事を読んだという彼は、ウィリアムに原稿を依頼、ウィリアムは大人のフリをして、もう少しでブレイクしそうなスティルウォターのツアーに同行取材するという話をまとめる。そして、母親の「電話は1日2回、麻薬はダメ!」の声に送られて、ウィリアムの怒濤の取材ツアーが始まった!
ツアー初日から取材しようと張り切るウィリアムだが、仲間として接してくれるラッセルは一緒に楽しむことしか考えず、裏話も書くなと言われてしまう。一方、他のメンバーは、ジャーナリストは敵だという態度を崩さない。主催者側の不備で起きたマイクの感電騒ぎなど、毎日新しいハプニングが起きる中、ラッセルとボーカルのジェフ(ジェイソン・リー)が対立、他のメンバーも何かと目立つラッセルに怒り、彼はますます孤立していく。それでもひとたびステージに上がるとメンバーは結束、ライブはどこでも大成功だった。
そんな中、ウィリアムは一人焦っていた。母親からは電話が少ないと厳しく叱られ、ベンからは取材はうまくいっているのかとチェックを入れられる。しかし、ウィリアムは刺激的な毎日を楽しむだけで、まともな取材は何一つしていなかったのだ。ウィリアムの心の支えは、ペニー・レインヘの想いと、どんな時でも電話で的確なアドバイスをくれるレスターの存在だった。
ツアーはNYへ向かう。NYにはラッセルの本命の恋人が来るので、ペニー・レインは置いていかれてしまう。内幕暴露の刺激的な原稿になると聞いたベンは、ウィリアムにスティルウォターを表紙に、記事をトップにすると約束する。ウィリアムは店でくつろぐメンバーにそれを発表、みんな有頂天になる。その時、突然ペニー・レインが現れるが、ラッセルの傍らの恋人に気をつかったマネージャーに追い払われてしまう。心配でたまらなくなったウィリアムは、彼女の泊まるホテルに駆けつける。ペニー・レインの足元はふらつき、部屋には蓋の開いた睡眠薬の瓶があった……。

スタッフ

監督・脚本・製作:キャメロン・クロウ
プロデューサー:イアン・ブライス
共同プロデューサー:リサ・スチュワート
撮影監督:ジョン・トール
美術監督:クレイ・A・グリフィス、クレイトン・R・ハートリー編集:ジョー・ハットシング、サー・クライン
衣裳デザイナー:ベッツィ・ヘイマン
スコア:ナンシー・ウィルソン
音楽スーパーバイザー:ダニー・ブラムソン
テクニカル・コンサルタント:ピーター・フランプトン

キャスト

ラッセル・ハモンド:ビリー・クラダップ
エレイン(ウィリアムの母親):フランシス・マクドーマンド
ペニー・レイン:ケイト・ハドソン
ウィリアム・ミラー:パトリック・フユジット
ジェフ・ベベ:ジェイソン・リーポレクシア:アンナ・パキン
サファイア:ファイルザ・パークディック・ロズウェル:ノア・テイラー
アニタ・ミラー(ウィリアムの姉):ズーイー・デシャネル
レスター・バングス:フィリップ・シーモア・ホフマン
ベン:テリー・チェン

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