原題:Sex: The Annabel Chong Story

2000年香港国際映画祭出品作品

1999年12月15日フランス公開

1999年/アメリカ+カナダ/Dolby SR/86分/35mm/カラー 提供:アットエンタテインメント/メデイア・スーツ/ワールドテレビジョン 配給:メディア・スーツ 配給協力:アットエンタテインメント

2001年8月3日DVD発売/2001年8月3日ビデオ発売&レンタル開始 2001年3月24日より六本木・俳優座トーキーナイトにてロードショー公開

公開初日 2001/03/24

公開終了日 2001/06/01

配給会社名 0006

公開日メモ ドキュメンタリー

解説


《アナベル・チョンになった女子大生グレース・クェック》
1995年1月19日。表情に、まだあどけなさを残す一人の若い女性が、ポルノの撮影現場に立っていた。
彼女の名前はアナベル・チョン、本名グレース・クェック。シンガポールで生まれ、イギリスで育ち、ジェンダー・スタディの修士号に取り組む南カリフォルニア大学の学生だ。
この日、10時間で251人の男性とセックスをして世界記録(!?)を樹立した彼女は、一躍ポップ・カルチャーのカリスマ的スターとなり、そのポルノ・ビデオ”The World’s Big-gest GangBang”は史上空前の売上を記録した。
本作品『SEXアナベル・チョンのこと』は、アナベル・チョンの記録への挑戦と、その隠された背景に迫る異色の記録映画である。

《サンダンス映画祭激賞!世界の映画祭でセンセーションを呼んだ衝撃の映画。》
この映画は、サンダンス映画祭のワールドプレミアで、衝撃的なデビューを飾り、批評家たちから絶賛を浴びたのを始め、世界各地の映画祭、劇場公開に於いて、センセーションを呼び続けている。
「なぜ彼女はポルノの世界に飛び込んだのか?」
「なぜ彼女は、10時間の間に251人の男とセックスをしたのか?」
いたいけない少女の面影と、フェミニズムの論客という2つの顔を持つアナベル・チョン。映画は彼女の知られざる素顔を追っていく。

《アナベル・チョンの深淵に挑む、イギリスの若き映画作家。》
当初アナベル・チョンは、自分の記録映画製作に、ある種の警戒心を抱いていた。それは、ポルノ産業で働く女性をステレオタイプに捉え、センセーションのみを喧伝する記録映画、組織的宣伝を目論むポルノ業界製作のドキュメントが数多いからだ。
しかし、アナベル・チョンがジェリー・スプリンガーのトークショーに出演しているのを見て、「彼女に興味を抱き、映画製作を決意した」と言うイギリスの映画作家ガフ・ルイスは、彼女の予想とは少々違った若者だった。
アナベル・チョンは語る
「彼が映画を作りたいと思うくらいわたしに興味を持ってくれたことは嬉しかった。でも最初の内は彼を警戒していたわ。けれど、彼は並外れた感性と敬意を見せてくれたと思うし、わたしに意見を言うのにも充分な距離を置いてくれて、個人としても敬意を表してくれた」
ガフ・ルイスは、ポルノ界で働く女性=「ふしだらな女」または「被害者」という狭いフェミニズムの範疇を超えて、彼女の人間的な部分に焦点を合わせ、「教化的な肖像画」を撮る意欲を持っていた。
結局アナベル・チョンは、ポルノ女優=被害者というステレオタイプな風潮に対する、自己の発言の場としてこの記録映画を捉え、出演を了承した。
「この映画は、ガフ・ルイスの物。彼による、わたしの解釈であり、わたしが何に面白いと感じたかの記録です」と彼女は言う。
カメラは、この攻撃的な主人公を追いながら、彼女の過激なレトリックの裏側と、そのトラブルだらけの半生の複雑なモザイクを繋ぎ合わせ始める。
明快で率直な物語に潜む多彩なストーリーテリング、そしてポルノの現場を鮮やかに捉えた映像美。この『SEXアナベル・チョンのこと』は、アナベル・チョン本人を案内人とした一級の映像作品であるのと同時に、彼女の感動的でショッキングな肖像を捉えた記録映画である。

ストーリー

「痛かったかって?あたりまえでしょ。まるでマラソンを走るようなものよ。つまり苦痛は陶酔やアドレナリン・ラッシュのようなものだったということ」彼女は、サンダンス映画祭におけるCNNのインタビューに、こう答えている。
「セックスとはフェミニストの論争である」
と切って落とす彼女の発言は続く。
「251人?人数は概念でしかないわ。そしてそこには情交としてのセックスは存在しなかった。スポーツとしてのセックス、公共のセックス。カルバン・クラインの広告を見ると良く分かるのだけど、セックスは年々見世物となっていく。そういう意味で、251人とのマラソンセックスは、豊穣の女神に対する古代の儀式と似ているわ。そう、現代社会の儀式とは、まさにスポーツそのものを指しているから」

スタッフ

製作総指揮:キャスリーン・カリー/スザンヌ・ボワーズ・ウィットン
製作:ヒュー・F・カリー/デヴィッド・ウィットン/ガフ・ルイス
監督:ガフ・ルイス
編集:ケリー・モーリス

キャスト

グレース・クエック=アナベル・チョン

監督:ジョン・ボーウィン
監督兼ポルノ俳優:エド・パワーズ
南カリフォルニア大人類学教授:ウォルター・ウイリアムズ博士
友人:チャールズ・コーン
アナベル・チョン・ファンクラブ会長:ディック・ジェイムス
友人:モニカ・モーラン
ワールド・モデリング・タレントクラブ社長:スティーヴ・オースティン
タレント事務所社長兼ポルノ監督:ジム・サウス
スクリュー・マガジン誌記者、ミッドナイトブルー・ショー司会者:アル・ゴードスティン
ポルノスター:ロン・ジェレミー
友人、元恋人:ラニーシャ・シャンティ・イースター
両親:クェック夫妻
親友:アレン・ウォン
Scoop syndication誌編集者:フランク・サンフォード
ポルノ女優、ストリッパー:ジャスミン・セントクレアー

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