原題:EAST IS EAST

さあ、独立だ。

1999年カンヌ映画祭出品 1999年モントリオール国際映画祭出品 1999年トロント国際映画祭出品

イギリス1999年11月05日公開

1999年/イギリス映画/1時間36分/35mm/カラー/1:1.66ヴィスタ/ドルビー・デジタル 配給:クレストインターナショナル

2001年8月1日DVD発売/2001年8月1日ビデオ発売&レンタル開始 2001年1月20日より恵比寿ガーデンプレイスにて、ほかほかロードショー!

公開初日 2001/01/20

公開終了日 2001/03/16

配給会社名 0096

公開日メモ 抱きしめたくなる家族の物語に世界中が感動!イギリスNo.1ヒット・ムービーに!

解説


◎抱きしめたくなる家族の物語に世界中が感動!イギリスNo.1ヒット・ムービーに!
1971年、英国マンチェスターの小さな街・ソルフォードを舞台に、パキスタン人のパパ、イギリス人のママ、そして6人の息子とひとり娘が繰り広げるひと騒動を笑いと涙で綴るハートウォーミングな物語。家族のことや幼かった頃の自分をふと思い出し、しまい込んでいた宝箱を開けたような気持ちになる、そんなチャーミングな映画が、熱いロコミでイギリスNo.1のスーパー・ヒット・ムービーになった!
1999年のカンヌ国際映画祭監督週間に正式出品されるや大喝采を受け、本国イギリスでは11月公開後、あの『シックス・センス』に迫る大ヒットとなり、BAFTA(英国アカデミー賞)最優秀英国映画賞をはじめ数々の映画賞を独占。さらに今春のアメリカ公開では、当初の4館から、評判が評判を呼んでついには157館にまで拡大公開されてロングランヒットを記録。この成功に対して今年度カンヌ映画祭では記念すべき第1回メディア賞(最も興行的に成功した前年度出品作の新人監督賞)が、監督のダミアン・オドネルに与えられた。

◎ロイヤルコート劇場の大ヒット舞台を新鋭ダミアン・オドネルが鮮やかに映画化。
原作戯曲は、映画化に際しても自ら脚色にあたったアユーブ・カーン=ディンの《east is east》。父がパキスタン人、母がイギリス人の家庭に生まれたアユーブが初めて書いた自伝的な戯曲である。バーミンガムのレパートリー劇場で初演され、大好評となり、ロンドンのロイヤルコート劇場ヘステップアップ。最優秀ウエストエンド戯曲賞を受賞するなど大絶賛された。そして、大評判をとった舞台を映画化するという重責に、見事に応えたのがアイルランド出身の新鋭監督ダミアン・オドネル。初長篇でありながら卓抜したユーモアのセンスで、カンヌ国際映画祭第1回メディア賞をはじめ数々の新人賞を獲得し、次作が最も期待される若手監督のひとりに躍りでた。

◎親は子供がわからない。子供は親がわからない。だけどそれでも、やっぱり家族。
パパのジョージは誇り高きパキスタン人。でも、彼が愛して結婚したのはイギリス人のエラ。熱心なイスラム教徒として、そのことがちょっぴり気になるパパは、だからこそ7人の子供たちを立派なイスラム教徒に育てたいと願っている。ところが、子供たちは……マンチェスター生まれの現代っ子!普通にデートもしたいし、ソーセージも食べたい!
西と東のカルチャー・ギャップあり、親と子のジェネレーション・ギャップあり。それでも一緒に生きていく。だから、家族。だから、ご近所どうし。このどこか懐かしさを感じさせる物語は、同時に、異なる文化背景を持つ人々と
暮らすことが当たり前になった現代に通じる愛と寛容を描き出し、西も東も世代の差も超えて、世界中の観客から愛される映画になった。

ストーリー


 1971年、マンチェスター、ソルフォード。若き日に移民したパキスタン人のジョージは、イギリス人のエラと結ばれて今や7人の子持ち。自宅のそばで“ジョージのイングリッシュフィッシュ&チップス”というファーストフード店を営んでいる。ジョージは、息子や娘たちを立派なイスラム教徒育てたいのだが、ソルフォードのパキスタン人は彼ひとり。子供たちの日常会話はもちろん英語だし、イスラム教を学ぶのもイヤがる始末だ。
 それは長男ナジルの結婚式の日。ジョージは、息子がパキスタンの伝統的お見合い結婚をすることが誇らしい。ところが…。式の最中に、突然ナジルが逃げ出した。結婚式は大混乱!何たる恥、とジョージは頭を抱える。家族全員の写真が飾られた部屋の壁から、ナジルの写真が取り外された。ジョージは家族に「長男は死んだ」と宣言する。
 それから6ヶ月後。子供たちが、イスラム教の勉強にモスクヘ出かけた日のこと。中庭で末っ子サジが他の少年たちと“オシッコ飛ばし競争”をしていると…。皆がサジの××××にびっくり。何の騒ぎかと覗きにきたイスラムのムッラー(先生)もびっくり。イスラムの教えにそって割礼したはずのサジの××××がまだ”皮被り”だったのだ!事情を聞いたジョージは、またも頭を抱えた。
 いやがるサジをなだめすかしての割礼手術。パパはサジに“ごほうび”だといってアラビア文字の時計をプレゼント。しかし、ママのエラは、手術の痛みでぐったりした小さな息子を見てふと考える。自分がイスラム教の夫と結婚したせいで子供たちは……。「あの子たちにとって、私はいい母親なのかしら?」と妹のアニーにぼつりと眩いた。
 一方、パパのジョージはイスラム文化になじもうとしない子供たちのことを悩み、ムッラーに相談。ムッラーは、二男のアブドゥルと三男のタリクを、パキスタン人街ブラッドフォードに住む同胞シャーの愛娘とお見合い結婚させてはどうかとジョージにすすめる。
 ブラッドフォードへ映画を見に行こうと家族を誘うジョージ。パキスタン人ばかりで、パパにとっては天国のようなブラッドフォードも、家族にとっては外国のようなもの。それでも、道すがら、車の中で昔話をして笑いあうパパとママを見て、子供たちも幸せそうだ。しかし、ジョージのほんとうの目的は知り合いの家で、お見合い相手のシャーさんに会うことだった。
 その夜、エラは、ジョージがまた2人の息子を結婚させようとしていることを知り、口論となる。たまたま部屋の前にいたサジは、兄弟の誰もが知らない2人の兄の結婚話を聞いてしまうのだった。 そしてある日。よくある兄弟喧嘩のさなか、いつも顔をすっぽり隠しているパーカのフードを兄たちに取られそうになったサジは、その秘密のお見合い話をバラしてしまう。呆然としてパパとママの部屋に飛び込んだ夕リクが見たものは、あのナジルの時と同じパキスタンの花婿衣装……。もう我慢できない。家出してやる!鞄ひとつで飛び出したタリクの後を、五男坊のサリーム、妹のミーナ、タリクに首ったけのステラ、その親友のペギーまでがくっついてくる。5人の頼りは、今はエクルズに暮らすナジル。ところが、行ってびっくり。彼はおしゃれな帽子デザイナー“ナイジェル”になっていた。しかもどうやら、共同経営者の男と暮らしているらしい…。結局、家出は無理と、ナジルの車でソルフォードの我が家に送られる5人。ナジルの元気な姿を見てママのエラは喜ぶが、パパに見つかっては火に油と、すぐに立ち去らせる。
 そして、いよいよタリクとアブドゥルのお見合いの日。シャーさん一家がやってくる。ジョージもエラも、そして子供たちもこの日までの衝突を笑顔の下に隠して、シャーさん一家を迎える。ところが、カーン家を見下したようなシャー夫人の態度に、ついにエラの怒りが爆発し、お見合いも決裂。今度はジョージがエラに腹を立て、烈火のごとく怒り出し、手を上げようとする。その瞬間、今度は子供たち全員が身を投げ出してママを守ろうとする。そして、一家全員の組んずほぐれつの中、何かの拍子にサジの大事なフードがちぎれてしまう。一瞬、静まり返る家族たち。泣きながら部屋を出ていくサジ。そしてジョージも、打ち負かされたように家を出ていった。家族はもうバラバラになってしまうのだろうか。
 物置きに閉じこもるサジをなぐさめ、「もうフードはいらないね?」と聞くアブドゥル。泣きながらも「うん」と答えるサジの表情は少し大人びて見えた。
 一方、フィッシュ・アンド・チップスの店に、ひとり寂しく座り込んでいるジョージの元へは、エラが何ごともなかったように入ってくる。そして2人はいつものように何気ない会話を交わす。「紅茶を入れる?」「ああ、カップに半分な」。

スタッフ

監督:ダミアン・オドネル
製作:レズリー・アドウィン
原作・脚色:アユーヴ・カーン=ディン
配役:トービー・ホエイル、ジョーン・マッキャン
撮影監督:ブライアン・テュファーノ
編集:マイケル・パーカー
美術:トム・コンロイ
装置:ヘンリー・ハリス
衣装:ローナ・マリー・マガン
ヘアー&メーク:ペニー・スミス
メーク・アーティスト:メアリー・ヒルマン
ヘアースタイリスト:ナディア・エル=サファー
音楽:デボラ・モリソン
振付:スー・レフトン
スタント:トム・デルマー
スティール:ヤープ・ブイテンデイク

キャスト

ジョージ・カーン:オーム・プリー
エラ・カーン:リンダ・バセット
末っ子サジ(サジット):ジョーダン・ルートリッジ
ひとり娘ミーナ:アーチー・パンジャビ
四男マニーア:エミル・マーワ
五男サリーム:クリス・ビソン
三男タリク:ジミ・ミストリー
二男アブドゥル:ラージ・ジェイムス
長男ナジル:イアン・アスピナル
アニ—おばさん:レズリー・ニコル
アーネスト:ゲイリー・デイマー
ムーアハウス氏:ジョン・バートン
ステラ:エマ・ライドル
ペギー:ルース・ジョーンズ
ポパ・ハーリド:クリス・ドザニー
神父:ベン・キートン
ムッラ—:カリーム・ジャンジュア
シャー氏:マダーヴ・シャルマ
シャー夫人:リーナ・ディングラ
医師:ラルフ・バートウェル
マーク:ゲイリー・ルイス

LINK

□公式サイト
□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す