原題:EUREKA

WORKS第1回作品 青山真治監督×仙頭武則プロデュース

2000年・第53回カンヌ国際映画祭 国際批評家連盟賞・エキュメニック賞受賞!

2000年11月29日フランス公開

2000年/日本映画/モノクロ/シネマスコープ/3時間37分/DTSステレオ 制作プロダクション:サンセントシネマワークス 配給:サンセントシネマワークス+東京テアトル 宣伝:ザナドゥー

2008年02月27日よりDVDリリース 2002年02月22日よりDVD発売&レンタル開始 2002年02月22日 よりビデオ発売開始 2001年1月20日よりテアトル新宿他にて全国ロードショー

サブ題名 (ユリイカ)

公開初日 2001/01/20

公開終了日 2001/03/23

配給会社名 0095/0049

公開日メモ 北九州を舞台に過去の苦しみから逃れられない人々の再生を描く物語。バスジャック事件を生き残ったバス運転手沢井(役所広司)と中学生・小学生(宮崎将・あおい)の兄妹が、事件から2年後再会し疑似家族を築く様を描きます。

解説


 2000年第53回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に招待されていました、映画製作プロジェクト「J-WORKS」(電通+IMAGICA・サンセントシネマワークス・東京テアトル)第1回作品『EUREKA(ユリイカ)』が、「国際批評家連盟賞」及び「エキュメニック賞」を受賞しました。
 「国際批評家連盟賞」は本選とは別に、各国の批評家が選出する賞で過去、79年『地獄の黙示録』、84年『パリ、テキサス』といった映画史に残る傑作が受賞している名誉ある賞です。また、日本映画の同賞受賞は、65年『東京オリンピック』(市川崑監督)、90年『死の棘』(小果康平監督)、99年『M/OTHER』(諏訪敦彦監督)に続く2年連続4回目の受賞となります。
 監督は、青山真治。『Helpless』で鮮烈デビューしてから5年間、話題作を連続して送リ出してきましたが、長篇7作目となる本作にて快挙を成し遂げました。若干35歳での受賞は、同賞を受賞した日本人の中で最年少記録でもあります。プロデューサーは、カンヌ2年連続3度目の受賞となった仙頭武則。97年『萌の朱雀』(河瀬直美監督)=カメラ・ドール賞、99年『M/OTHER』(諏訪敦彦監督)=国際批評家連盟賞とカンヌ出品作全てが受賞という偉業は日本人初であります。
 この『EUREKA(ユリイカ)』は、北九州を舞台に過去の苦しみから逃れられない人々の再生を描く物語。バスジャック事件を生き残ったバス運転手沢井(役所広司)と中学生・小学生(宮崎将・あおい)の兄妹が、事件から2年後再会し疑似家族を築く様を描きます。
 主演は、今や人気・実力ともに日本を代表する役者となった役所広司。その迫真の演技は、実の兄妹だからこそできるエモーショナルな演技で話題をさらった宮崎あおい・将、出身地九州の言葉で存在感を示した国生さゆり・光石研、そして青山作品常連の斉藤陽一郎の飄々とした演技と有機的に化合し、各国批評家たちに「見事な演技」(国際批評家連盟賞受賞理由から)と絶賛され、97年『うなぎ』(今村昌平監督)のパルム・ドール受賞に続く栄冠を本作にもたらし、3度目となるカンヌにてもその実力を世界的に証明しました。
 また、本作は、カソリックとプロテスタントの映画批評家が一同に会し選出する「エキュメニック賞」も受賞。キリスト教社会において権威とされる同賞を受賞したことは、欧米において高い評価を得た証左であり、事実、フランスの他イギリス、オランダ、ベルギー、イタリア、スペイン、ポルトガル、コロンビア、台湾、韓国のlOヶ国にて既に公開が決定しております。今後もその規模は、フランス・カナルプリュスのセールス・エージェント部門「ワイルドバンチ」を通じて拡大してまいります。青山監督と仙頭プロデューサーは『Helpless』以来のコンビ。撮影の田村正毅、照明の佐藤譲と『Helpless』のスタッフも再結集しこの「モノクロ・シネマスコープ・3時間37分」(今回のコンペティション招待作品中最長)の大作を作り上げました。日本での公開は今秋テアトル新宿を予定しております。「J-WORKS」が満を持して放つ本作にどうぞ、ご期待ください。

ストーリー



 ある九州の地方都市、バスの運転手・沢井は殺人事件の現場に偶然居合わせ、危うく命を落としかける。沢井の他に生き残ったのは中学生の兄・直樹と小学生の妹・梢のふたりだけであった。
 事件によって大きなダメージを受けた3人。しかし、彼らの心にそれ以上に深い傷を負わせたのは、マスコミや周囲の好奇に満ちた視線だった。沢井は家族を捨て消息を絶ち、兄妹は自分たちの殻に閉じこもることで自らを守ろうとした。
 それから2年が過ぎ、事件の影響から兄妹の家庭は崩壊、直樹と梢は二人きりで生活していた。ちょうどその頃、沢井が街に戻ったのと時を同じくして、周辺で連続殺人事件が発生。沢井はまたも周囲から疑いの目を向けられる。癒えない傷に苦しむ沢井。やがて沢井は兄妹が二人で生活しているのを知ると、彼らの家を訪ね共に暮らし始める。そこに兄妹の様子を見にきた、従兄の秋彦が加わり、奇妙な4人の生活が始まる。
 依然として沢井の殺人の疑念が消えない中、彼と関係を持った女性がその翌朝、死体で発見されたことで、いよいよ警察の追及は本格化していく。アリバイが立証され釈放された沢井は、兄妹と街を出るためにバスを手に入れ、警察の牽制も黙殺し、秋彦も含めた4人で街を発つのだが…

スタッフ

製作:塩原徹(電通)、長瀬文男(IMAGICA)
  仙頭武則(サンセントシネマワークス)、滝島優行(東京テアトル)
プロデューサー:仙頭武則
監督・脚本:青山真治
協力プロデューサー:八木廣、高野力、有吉司(宣伝統括)
Co-Producer:Philippe Avril
アシスタント・プロデューサー:佐藤公美
撮影:田村正毅
照明:佐藤譲
録音:菊池信之
美術:清水剛
音楽:山田勲生、青山真治
助監督:七字幸久
制作担当:益岡正志
監督助手:杉山嘉一、野本史生、平岡希実久
撮影助手:池内義浩、今井孝博、横田彰司
特機:塩見泰久
照明助手:平井元、青木浩、大石政弘、堀口健、國枝礼樹
録音助手:大塚学、清水修、斎藤雄仁
装飾:高畠一朗
装飾助手:西尾共未、山口麻美
大道具:入江潤、三谷勇司
特殊効果:小林正己
衣裳:花谷律子
ヘアメイク:田中マリ子
スチール:桑本正士
制作主任:田嶋啓次
制作進行:吉崎秀一、佐藤正樹、江口史宏、脇山佳宏、安木郷
編集:青山真治
AVIDエディター・ボジ編集:山本亜子
ホジ編集助手:小平まゆ、川越良昭
ネガ編集:高橋辰雄
タイミング.:上野芳弘
オプチカル:灰原光晴
デジタル合成:渡辺儀典
タイトル:竹内秀樹、西内久美子
録音仕上協力:グループアルファ、臼井勝、斉藤陽、島田宜之
録音機材協力:小川武
録音仕上助手:上野未来、中野明
光学リレコ:利澤彰
プロダクション・マネージャー:金森保
キャスティング・プロデューサー:青木竹彦
演技事務:近藤亮一
ポストプロ・コーディネイト:五郎丸弘二
仕上進行:刈屋真
製作コーディネイト:遠藤日登思
宣伝:柴田周一郎

海外
International Coordinator:Stephen Schible
Public Relations:Lucius Barre
For Les Films de l'Observatoire
Consultant:Christine Ravet
Assistants:Marie-Michele Cattelain、Pauline Dienne
Special Thanks:Catherine Cadou

World Sales:Wild Bunch、A Studio Canal+Division

製作:電通、IMAGlCA、サンセントシネマワークス、東京テアトル
制作プロダクション:サンセントシネマワークス
配給:サンセントシネマワークス+東京テアトル
宣伝:ザナドゥー

キャスト

役所広司、宮崎あおい、宮崎将、斉藤陽一郎、国生さゆり、
光石研、利重剛、松重豊、塩見三省、真行寺君枝、
でんでん、椎名英姫、中村有志、江角英明、野間洋子、尾野真千子、
井上肇、大関正義、本多哲郎

LINK

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