原題:CALMI CUORI APPASSIONATI

2001年/日本/ 配給:東宝

2005年03月02日よりDVD発売開始 2002年10月25日よりビデオ発売開始 2002年6月19日よりDVD発売 2002年6月14日よりビデオレンタル開始 2001年11月10日より東宝邦画系にて公開

公開初日 2001/11/10

公開終了日 2001/12/14

配給会社名 0001

公開日メモ 竹野内豊初主演映画、共演は、香港のトップスター、ケリー・チャン。

解説



10年の歳月が紡ぎ出す愛の奇跡
かつての恋人と交わした あの約束の日、約束の地へ…

 人は“真実の愛”を知った時、たとえ離れ離れになろうと、どんなに時が経とうと、心に決して消せない炎が宿るのを知る。それは距離を越え、時間を越えて、信じる者の心を灯し続ける。かつての恋人と交わした、他愛もない約束だけを信じて10年間を生きた男と女の、純粋で切ない珠玉のラブストーリー、「冷静と情熱のあいだ」。新しい百年に恋する全ての人に捧げる恋愛のバイブル、ついに映画化決定!この春3月より製作開始、11月全国ロードショー。

江國香織×辻仁成
世紀のベストセラー、初の映画化!

 全ては、今を代表する二つの才能がめぐり会ったことから始まった。
繊細な心理描写で幅広い層の女性から圧倒的な支持を得、「きらきらひかる」(92)「落下する夕方」(98)などが既に映画化もされている江國香織。そして「海峡の光」で芥川賞を受賞し若者層からの絶大なる人気を誇る一方、ロック歌手や映画監督など多彩な才能を見せる辻仁成。この二人の人気作家が、一つのラブストーリーを女と男それぞれの視点から描く新しいスタイルの連載が、今から5年前、97年6月号の「月刊カドカワ」(のちに「feature」に継続)で始まった。主人公二人の10年に及ぶ愛の軌跡を、女性側(Rosso)と男性側(Blu)一章ごとに交互に掲載していくという画期的な企画と、その切なく胸に迫るストーリーは、章を重ねるごとに若い女性を中心に“世紀のラブストーリー”と話題を呼んでいく。そして2年後の99年に連載が完結し単行本が発売されるや、赤い装丁の「Rosso」と青い装丁の「Blu」はセットで飛ぶように売れ、現在まで50万部を超えるベストセラーとなった。その初の映像化が、この作品「冷静と情熱のあいだ」となる。

竹野内豊×ケリー・チャン
華麗なる初競演

  イタリア・フィレンツェで絵画の修復士を目指す阿形順正は、かつて愛していながら永遠の別れを選んだ最愛の恋人・あおいをどうしても忘れることができずにいた。順正の心に宿るひとつの希望、それは10年前にあおいと交わした“30歳の誕生日にフィレンツェのドゥオモ(大聖堂)で待ち合わせる”という他愛もない約束だった…。
 主人公・順正を演じるのは、「星の金貨」「ビーチボーイズ」などのドラマで若い女性に絶大な人気を誇り、この作品が映画初出演となる竹野内豊。そしてあおいを演じるのは、「世界の涯てに」や「アンナ・マデリーナ」で金城武とコンビを組み、恋に揺れる女心を熱演、女優・歌手、そして映画監督としてもマルチな才能を発揮している香港のスター、ケリー・チャン。

ENYAの荘厳な楽曲が彩る
東京、ミラノ、フィレンツェの絵画のような映像

時代とともに変化を重ね、時代の流れの中に生きる街、東京。歴史とともに生き、歴史を守るために存在する街、フィレンツェ。時代の最先端と歴史が創り出した芸術が混在する街、ミラノ。物語は、この対照的とも言える三都市を舞台に繰り広げられ、ロケーション撮影も同じくこの地を中心に敢行される。「最後の晩餐」のサンタマリア・デッレ・グラツィエ教会、アルノ川、ポンテ・ヴェッキオ、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会、そしてフィレンツェの街並みを一望するドゥオモ(大聖堂)…。
この歴史が生み出した芸術のような街の映像を彩るテーマ音楽は、アイルランドが生んだ世界の歌姫、エンヤ。その荘厳で華麗な“ヒーリングミュージック”の元祖とも言える歌声は、88年のデビュー以来「オリノコ・フロウ」など数々の名曲を生み出し、3枚目のアルバム「メモリー・オブ・トゥリーズ」は世界中で1000万枚を越える大ヒットとなっている。“神様にも聴かせたい”と賞されるその音楽が、この物語を一層美しく、そして切なく包み込むことは間違いないだろう。

最高のスタッフが仕掛ける
“世紀のラブストーリー”

演出は、「眠れる森」「太陽は沈まない」など、テレビドラマ界きっての映像派監督、中江功。脚本は、「妹よ」「バースデイプレゼント」など、切ない恋を描いて評価の高い、水橋文美江。撮影監督はCMカメラマンとして名高い津田豊滋。美術監督は「Love Letter」(95),「スワロウテイル」(96)、「不夜城」(98)などを手がけた種田陽平。
また、プロデュースは「東京ラブストーリー」「101回目のプロポーズ」など数々の大ヒットドラマを世に送り出し、「ヒーローインタビュー」「バースデイプレゼント」などの映画も手がけている大多亮。ラブストーリーを知り尽くしたスタッフが、その集大成として“世紀のラブストーリー”を作るために集合した。

心から誰かを愛し、そして愛された時、人は初めて真実の愛の形を知る。それは、愛した他人の中にしか自分の存在を確かめる事ができないということ。そしてその事に気づいた瞬間、自分を守るために築いてきた冷静という名のベールがはがされ、情熱という本能があらわになる…。冷静と情熱のあいだには何があるのか?新しい百年に恋する全ての人に捧げる、珠玉のラブストーリー「冷静と情熱のあいだ」。どうぞご期待下さい。

2001年3月クランクイン、4月末クランクアップ、6月完成予定。

ストーリー



美術絵画の修復士を志す阿形順正は、フィレンツェの工房で修復の修行に明け暮れ、その才能を開花させようとしていた。そばには活発で少々気の強い芽実という恋人が見守り、人生は順調そのもののはずだった。しかし、彼の心の中には常に空虚な穴がぽっかりと空いていた。それは、かつて愛した一人の女性の存在をどうしても忘れる事が出来なかったからである。学生時代をともに過ごし、そばにいるだけで心が休まり、まるでテレパシーが通じ合うかのごとくお互いの全てを分かり合えた女性、あおい。香港からの留学生で、常に冷静で聡明だがその心の奥には情熱的な愛情が流れ、愛する事は孤独だと教えてくれた唯一の女性、あおい。順正は、自分の修復している絵画の中にも、街で通りすがる人の中にも、二度と会うことはないであろう彼女の姿を未だ探しつづけていた。

そんな中、順正はふとしたことをきっかけにあおいが今ミラノにいることを知る。意を決してあおいに会いに行く順正。この空虚な心をいやしてくれるのは、あおい以外にはない。あおいと会って全てをやり直したい。彼女もきっとそう思っているに違いない…。しかし、順正が目にしたあおいは裕福なアメリカ人実業家の恋人、マーヴに生活の全てをゆだね、何不自由のない生活を送っていた。昼はジュエリーショップで働き、夜はマーヴの帰りを待って友人とのパーティーや高級レストランの接待につきあう日々。全てが満たされ、完璧に調和を保っていた。そこに順正の居場所はもうなかった。

傷心の順正に追い討ちをかけるように事件が起こる。順正の修復していた絵画が何者かによって無残にも切り裂かれたのだ。工房自体の存続すら危ぶまれる状況の中、順正は追われるようにして日本に帰国する。そして、二人が別れる事になった事件の裏に隠されていた真実を知る。怒りと悲しみに打ちひしがれる順正。しかし真実と歳月は、順正のあおいに対する思いを忘れさせるどころか、どんどん深く確実なものにしていくのだった。順正に残された最後の望みは、10年前の他愛もない約束、“あおいの30歳の誕生日にフィレンツェのドゥオモのクーポラで待ち合わせる。”というものだった。あおいはもう忘れてしまっているに違いない。しかし順正は、再びイタリアへと旅立つ。一縷のはかない望みだけに全てをかけて。あの愛は真実だったということを証明するために…。

スタッフ

原作:江國香織・辻仁成(角川書店)
音楽:ENYA
プロデュース:大多 亮
脚本:水橋文美江
監督:中江 功
プロデューサー:臼井裕詞・和田倉和利
撮影:津田豊滋
照明:川井 稔
録音:橋本泰夫
美術:種田陽平
装飾:赤塚佳仁
編集:松尾 浩
助監督:兼重 淳
製作担当:鶴賀谷公彦
製作:フジテレビジョン・角川書店・東宝
配給:東宝

キャスト

順正:竹野内 豊
あおい:ケリー・チャン
崇:ユースケ・サンタマリア
芽美:篠原涼子

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