原題:UTUSHIMI

いずれ走るしかない。今走れ。

1999年/日本/108分/カラー/VTR/16mm 配給:アンカーズプロダクション

2002年10月25日よりビデオ発売&レンタル開始 2002年3月22日よりビデオ発売 2000年12月16日より中野武蔵野ホールにて公開 レイトショーにて園子温監督回顧上映

公開初日 2000/12/16

配給会社名 0122

公開日メモ アラーキーこと、荒木経惟氏が、ドラマ部分のオーディションをかねて、10数人の素人から、女優まで脱がしに脱がし撮りまくり、ファッション界の若きホープ、荒川真一郎氏が、パリ・コレの準備に突き進み、舞踏界の重鎮、麿赤児氏と大駱駝艦が、『うつしみ』を”虚身”と解き、踊る。

解説

「うつしみ」は、美術館(愛知県)の企画した映画。年に一本、「身体」をテーマにするという以外、特に規制がない。
プロデューサーの越後谷さんの素晴らしいおおらかさに、感謝。
彼のような、作家を自由にやらせてくれるプロデューサーが、日本には少ない。
「身体」をテーマに今まで、どちらかというと、堅めの(芸術的なアプローチ)が、多かった。(私で第八回め)
あのスイスの監督ダニエルシュミットから、劇団『少年王者館』の天野天街まで、様々な人が、作ってきた。
面白いものを作ろう、と思った。今までで一番凄いものを作ろうと思った。
勝ってやると思った。反芸術でいく、と思った。美術館の映画だからこそ、肩肘はったもの、じゃなく反芸術どころか、スーパー超大芸術デラックスでいこうと。

ドキュメンタリーとドラマの境界の彼方、へ行こう。

ドキュメンタリー部分(?)で、「身体」を巡る三人の表現者が登場する。
アラーキーこと、荒木経惟氏が、ドラマ部分のオーディションをかねて、10数人の素人から、女優まで脱がしに脱がし撮りまくり、ファッション界の若きホープ、荒川真一郎氏が、パリ・コレの準備に突き進み、舞踏界の重鎮、麿赤児氏と大駱駝艦が、『うつしみ』を”虚身”と解き、踊る。
これだけで、少なくとも美術館の期待する「身体フィルム」になりそうだが、まだまだ、もっとこの先を睨んでいた。身体的ドラマとの掛け合いだ。

青春の全てを駈けて疾走する女子校生のアナーキーな純情凶暴恋愛を随所に盛り込み、アラーキーが「よしっ!」と撮りまくり、大駱駝艦がうねるなか、女の子(劇団ナイロン100℃の澤田由起子演じる)は、青春の全てを駈けて疾走、男を追い掛け、渋谷のハチ公をジャックし、シンイチロウアラカワの作ったセーラー服を着て円山町ホテル街を駆け上がる!
惚れられるおでん屋の男を演じるのは、鈴木卓爾。
彼の今度の芝居は凄いぞ!!!
ナレーターの桜井加奈さんは、「壷」という私の伝説のピンク映画で共演。
撮影班は、筋金入りのアンカーズ軍団。
「バッドフィルム」でもその野放図ぶりは、よく知られているところだ。

ストーリー

スタッフ

企画:愛知芸術文化センター
制作:愛知県文化情報センター
製作:アンカーズ・プロダクション
エグゼクティブ・プロデューサー:越後谷卓司
監督・脚本・撮影・編集:園子温
撮影:小坂井徹、杉山正弘、小林康宏、鈴木桂子
助監督.制作:西川裕、小林康宏、杉山正弘、藤丸俊樹、吉田俊次
元助監督:吉田國文
美術:鈴木桂子、西村喜広
制作助手:小林三ちこ、鈴木文乃
撮影協力:鈴木一博
録音協力:小林徹哉
衣装協力:SHINICHIRO ARAKAWA、ブルセラLip
現像:(株)ヨコシネディーアイエー、東映化学工業(株)

キャスト

荒木経惟
荒川眞一郎
麿赤児
鈴木卓爾
澤田由紀子
津田牧子
幸野賀一
飯田まさと
銀次
森山知之
ジーコ内山
杉山正弘
桜居加奈
笛木一司
矢田真三彦
濱口圭子
川西義一
狩野今日子
永森シーナ
黒岩研嗣

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