原題:Planet of the Apes

全世界待望、驚異の新世紀SF超大作! そこは、過去と未来が遭遇する未知の世界 これはリメイクではない、リ・イマジネーションである

2001年6月27日全米公開

2001年/アメリカ/シネマスコープ/ドルビーSR・SRD,DTS,SDDS/154分/字幕スーパー翻訳:戸田奈津子 配給:20世紀フォックス

2010年07月02日よりDVDリリース 2007年10月24日よりDVDリリース 22004年10月22日よりDVD発売開始 001年7月28日より日劇プラザにて公開

(C)2001 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

公開初日 2001/07/28

公開終了日 2001/10/19

配給会社名 0057

公開日メモ 2001年夏より日劇プラザにて公開

解説


長い航海を経て、ひとりの宇宙飛行士が降り立った未知の惑星。そこは言葉を話す猿が支配する野蛮な星。人間は、言葉も、知性さえも失い、彼らの奴隷として生き延びているだけだ。だが、飛行士はそれに甘んじるつもりはなかった。
一度は猿たぢに捕らえられるものの、自由を求めて脱出を試みる。そしてそのとき、彼が自にしたこの惑星の本当の姿とは…。

1968年、ピエール・ブールの同名原作をベースに、フランクリン・J・シャフナー監督、チャールトン・ヘストン主演で作られた『猿の惑星』は、そのドラマチックな展開とショッキングな終焉で映画史に残る傑作SFとなった。映画は世界中で大ヒットを記録し、続編が4本、TVシリーズが2本、アニメシリーズが1本製作され、フィギュア等のグッズも数多く作られた。いまではハリウッドの常識となったヒット作のシリーズ化も、この『猿の惑星』からと言っていい。つまり、あらゆる意味でエポック・メイキングな作品だったのだ。
そして21世紀を迎えたいま、その『猿の惑星』がまったく新しい映画として甦ることになった。
『PLANET OF THE APES/猿の惑星』。リメイクを越えた再創造〈リ・イマジネーション〉として、われわれの前に登場するのだ。

監督は、『バットマン』『バットマンリターンズ』『シザーハンズ』『スリーピー・ホロウ』等、常に個性的、視覚的な傑作を作り続けている才人ティム・バートン。今回は、ジェームズ・キャメロン、オリバー・ストーン、クリス・コロンバス、マイケル・ベイら、そうそうたる監督候補者たちを退けての登板になる。バートンは「オリジナルからインスパイアされたのは、しゃべる猿と、そんな猿に支配される人間という逆転の構図だけ」と言い「続編ともB級映画ともちがう、新たにイメージした作品」と断言する。リ・イマジネーションという表現はこの言葉と、イマジネーションにかけてはハリウッドのナンバーワン・ディレクターであるバートンの資質から生まれたものなのだ。
そのバートンのもと集結したスタッフも才人ばかり。大きくモノをいう特殊メイクには〈ハリウッドのエイプ博士〉の異名をとる大ベテランで、本年度のアカデミー賞では『グリンチ』で6度目のオスカー受賞の偉業を成し遂げた、リック・ベイカー。「このプロジェクトは特殊メイクマンの夢」というだけあって、500もの顔の異なる猿をクリエイト。オスカーを獲得した『狼男アメリカン』『ハリーとヘンダスン一家』『メン・イン・ブラック』以上の仕事を披露。バートンとは、やはりオスカーに輝いた『エド・ウッド』に続いて二度目のコンビネーションになる。
また音楽は『エド・ウッド』以外のバートン作品を手掛けるダニー・エルフマン。編集は『バットマンリターンズ』以降のすべての作品を担当しているクリス・リーベンゾン、衣裳デザインには『シザーハンズ』『エド・ウッド』『スリーピー・ホロウ』等のコリーン・アトウッドと、チーム・バートンが結集。撮影は、今回がバートンとは初めてになるフィリップ・ルースロ。『リバー・ランズ・スルー・イット』でオスカーを獲得した名キャメラマンだ。
出演は、宇宙飛行士レオに『ブギーナイツ』『パーフェクト・ストーム』等、活躍目覚しいマーク・ウォルバーグ。レオと行動を共にする人間の美女デイナには、リュック・ベッソンが監督したシャネルNo.5のCFで知られるスーパーモデル、エステラ・ウォーレン。シルベスター・スタローンとの共演作『ドリヴン』も公開を控え、ブレイク必至の大型新人女優だ。彼女の父親カルービを演じるのは『ブレイド』『ペイバック』等のクリス・クリストファーソン。
一方、猿を演じる役者たぢは、レオを助けるチンパンジーの美女アリに『ハワーズ・エンド』等の英国映画から、『ファイト・クラブ』の野心的作品まで、幅広い演技を見せるヘレナ・ポナム=カーター。彼女を慕い、レオを追い詰めるチンパンジーの将軍セードには『ロブ・ロイ ロマンに生きた男』でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、『レザボア・ドッグス』『海の上のピアニスト』等の演技派ティム・ロス。彼が信頼をよせるゴリラ戦士アターには『グリーンマイル』でアカデミー助演男優賞にノミネートされ『隣のヒットマン』等に出演の黒人スター、マイケル・クラーク・ダンカン。アリの世話係で、彼女を助ける執事クラルには『ライジング・サン』、『パール・ハーバー』等の日系スター、ケリー・ヒロユキ・タガワ。また、バートン作品の常連であり、彼の公私にわたるパートナー、リサ・マリーもアリの友人役として出演している。
製作は、オリジナル製作時にフォックスの製作部門の責任者に就いていた『コクーン』『ドライビングMissデイジー』等の名プロデューサー、リチャード・D・ザナック。
バートンが、その類い稀な才能で魔法をかけ、最強のスタッフ&キャストを率いてリ・イマジネーションする『PLANET OF THE APES/猿の惑星』。21世紀の新たなる神話の幕開けだ。

奇妙な惑星に不時着した宇宙飛行士は、そこが猿の君臨する世界であり、人間は猿たちの狩りの対象となる下等動物で、奴隷の身分に甘んじる存在なのを知る……ピエール・ブールが1963年に発表した古典SF「猿の惑星」で描かれたこの設定は、1968年に映画化されたこともあって、SFの小説・映画の歴史の中で、最もよく知られ、かつ刺激的なコンセプトのひとつとなっている。
想像力豊かな映像作家ティム・バートンは、原作のこの基本アイデアを踏まえ、人間と猿との地位が逆転した信じがたい世界を舞台に、ユニークなビジョンにあふれた冒険の旅を展開させる。バートン監督の映像スタイル、題材に対するアプローチは、物語自体はもちろん、全体のデザイン、特殊メイクにまで新たな地平を切り拓くことになった。
「オリジナルの『猿の惑星』をリメイクするとか、続編を作るとかに、まったく興味はなかった」と監督は語る。「しかし、あの世界を再び訪れるというアイデアには心ひかれた。多くの人と同じように、僕もオリジナル作品に感化されたくちだ。あの映画は、いつまでも心に残る神話やお伽話のようなものだ。そんな神話をリ・イマジネーションする、再創造するというアイデアには、すごく興奮させられた」「といっても、オリジナルは非常に際だった傑作だから、十分に敬意を払うように努めた」と監督は付け加え、「オリジナルから最良の部分を汲み取り、新しいキャラクターやオリジナルとは別の物語の要素を導入したんだ。オリジナルのエッセンスを保持しつつも、異なった方法であの世界に踏みこんでいった」
“異なった方法”で世界に踏みこむという言葉は、これまでのバートン作品すべての作風を説明するものだ。
「『猿の惑星』をティム・バートンにまかせる——この考えは、銀幕に雷が落ちたかのごとく、一瞬にして他の選択肢など消し飛ばした」と、難行していた企画を引き受けたプロデューサーのリチャード・D・ザナックは語る。「ティムの映画はどれも、とてつもなく想像力豊かで、ビジュアルも頭抜けている。ほとんどの物事をややエキセントリックにとらえる彼の観点はユニークで、今回の題材にはうってつけだった。ティム・パートンと『猿の惑星』ほど完壁な組み合わせば考えられない、魔法の呪文だったね」
撮影が始まると、ザナックは、1968年の『猿の惑星』にゴー・サインを出したフォックスの製作部門のトップだった当時を思い返すことになった。「まるで自分だけがタイムワープした気分になったよ」とプロデューサーは打ち明け、1967年に自分が下した決断については、「いまでは簡単なことに思えるだろうけれど、あの当時、主役とはいえ、尊敬される俳優たちに喋る猿を演じさせるなんて、前代未聞のことだった。結局、それが見事に効を奏し、その後の成功はご存じのとおりだ」
ザナックと密に仕事を進め、バートン監督のビジョンに命を吹き込む手助けをしたエグゼクティブ・プロデューサーのラルフ・ウィンターは、「信じられないほど優れた人材が集まったもので、その多くがアカデミー賞受賞者なんだよ」と語る。「映画のスケールの大きさだけでなく、出演者とスタッフの才能の面でも、この作品は歴史的なものだ」
バートン監督とはカレッジ時代からの友人で、その全作品で仕事をしてきたプロダクション・デザイナーのリック・ヘインリックスは、「ティムは、さまざまな年代の人々にアピールするビジョンと感受性をそなえている」と述べる。「彼の映画はひとつとして似たものはないから、それに関わるのは素晴らしい体験になる。ティム自身が大きなリスクを負ったうえで、最大限の仕事をするように我々を鼓舞するんだ」
ヘインリックスは、猿の惑星の住人がバートン監督にとって”想像力を刺激する素材”だと信じている。「動物と人間の行動を分けて考える二分法を、ティムは常にもてあそんできた。ペンギン、キャットウーマン、それにバットマンも例外じゃない。地位が逆転した猿の世界で、観客は文明をまさに目にする。しかし、猿たちの文明化された行動は見せかけにすぎない——これは、我々人間の文明と我々の表層下に確かに存在する動物的習性についての批評といえるだろうね」
バートンが大胆にリ・イメージした新たな世界は、地球ではまったくない。「『オズの魔法使い』みたいに故郷に戻ってる話なんて、もう出来ないのは明らかだ」と脚本家のウィリアム・ブロイルス,Jr.は明言する。「バートン版『猿の惑星』は、可能性と冒険の醍醐味を提供してくれる。自分の心に従うことの重要性、大切だと思うもののために我が身を投じることの価値について語っている。また、この映画は、文化・人種・知性・国籍・宗教によって深い溝ができていると思い込んでいる人々に対して目を向けさせ、さらには、彼らに対する見方を変えるものだ」
脚本に加わったローレンス・コナーとマーク・ローゼンタールのコンビは、「バートン監督は題材を実存的、奇怪かつ愉快に扱っている」(コナー)し、「ティムのビジョンは、確たるスタイルと意向をそなえた、とても独特のものだ」(ローゼンタール)と語る。

ストーリー



ときは2029年。
深宇宙に位置するスペース・ステーション、オベロン号には人間によって訓練されたチンパンジーのパイロット、ペリクリーズが、惑星間の偵察のために搭乗していた。
あるとき、惑星間に奇妙な異常が認められた。ペリクリーズを偵察ポッドに乗り込ませ調査へと向かわせるが、途中で姿を消すと同時に交信不通となってしまう。一体彼に何が起きたのか?
宇宙飛行士レオ・デイビッドソン(マーク・ウォルバーグ)は上官が止めるのもきかず、ペリクリーズを捜しに宇宙へと飛び出して行く。そして、彼もまた消息を絶つことになるのだった。
意識を失っていたレオが気づいたのは、落下するポッドの中だった。熱く燃え上がったポッドからどうにか脱出した彼を待っていたのは、逃げ惑う原始的な人間たちと、驚くべきことに人間を捕獲しようとする、言葉を話す猿たち。ふたつの太陽が輝くその謎の惑星は、知性を持った猿に支配され、人間はその奴隷として扱われていたのだ!
レオはなんとか猿の支配下から逃れ出て、救助されることを願いながらオベロン号を捜し始める。故郷・地球へ戻りたいと強く願うレオ。彼にはこの星の人間にはない知性と、軍人としての統率力があった。そんな彼の先端知識や信念に、人間はもとより、少数の猿たちも影響されていく。
そしてレオは自由を求めるこの星の人間たち、そして猿と人間の平等を理想とする一部の猿たちのために立ち上がる。彼はその信念と知識で巨大な人間の反乱軍のリーダーとなる。彼らの目の前にあるのは、自由と滅亡。そのふたつだけだった。
そんななか、レオはとてつもなくショッキングな”発見”をする。それは、信じられないほど過酷な、この世界の変貌だったのだ!

スタッフ

監督:ティム・バートン
脚本:ウィリアム・ブロイルス・ジュニア、ローレンス・コナー、マーク・ローゼンタール
原作:ピエール・ブール
製作:リチャード・D・ザナック
製作総指揮:ラルフ・ウィンター
撮影:フィリップ・ルースロ、AFC/ASC
プロダクション・デザイナー:リック・ヘインリックス
編集:クリス・リーベンゾン、A.C.E.
衣裳デザイナー:コリーン・アトウッド
音楽:ダニー・エルフマン
視覚効果スーパーバイザー:ビル・ジョージ
特殊メイクアップ効果デザイン&クリエイト:リック・ベイカー
スタント・コーディネーター:チャールズ・クローウェル
視覚効果プロデューサー:トム・C・ペイツマン
特殊視覚効果:インダストリアル・ライト&マジック

キャスト

レオ・デイビッドソン大尉:マーク・ウォルバーグ
セード:ティム・ロス
アリ:ヘレナ・ボナム=力ーター
アター:マイケル・クラーク・ダンカン
リンボー:ポール・ジャマッティ
デイナ:エステラ・ウォーレン
クラル:ケリー・ヒロユキ・タガワ
サンダー:デイビッド・ワーナー
カルービ:クリス・クリストファーソン
ティバル:エリック・アヴァリ
バーン:ルーク・エバール
ガナー:エヴァン・デクスター・パーク
ネード元老院議員:グレン・シャディックス
ノヴァ:リサ・マリー

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