ハンニバル
原題:HANNIBAL
沈黙は2度破られる
2001年2月9日全米公開
2001年アメリカ映画/ビスタサイズ/DTS、SRD、SDDS/7巻・3,589m/字幕翻訳:戸田奈津子/上映時間:131分 提供:ギャガ・コミュニケーションズ/TBS/博報堂/WOWOW/ヒューマックスピクチャーズ 協賛:デジタル・メディア・ラボ 共同配給:ギャガ・ヒューマックス
2007年04月06日よりDVDリリース 2003年01月21日よりDVD発売開始 2001年10月25日DVD発売11月9日レンタル開始 2001年10月5日ビデオレンタル開始 2001年3月31日(土)先行オールナイト!! 丸の内ルーブル、東急文化会館、新宿TOKYUMILANOビル、池袋東急他 2001年4月7日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系ロードショー
公開初日 2001/04/07
配給会社名 0025/0145
公開日メモ あの血みどろの惨劇、そしてハンニバル・レクター博士衝撃の逃亡劇から10年—— FBI特別捜査官クラリス・スターリングのもとに届いた1通の手紙。 「クラリス、いまも羊たちの悲鳴が聞こえるかどうか、それを教えたまえ。」 新世紀幕開け、遂に「沈黙」は破られる。
解説
あの血みどろの惨劇、そしてハンニバル・レクター博士衝撃の逃亡劇から10年——
FBI特別捜査官クラリス・スターリングのもとに届いた1通の手紙。
「クラリス、いまも羊たちの悲鳴が聞こえるかどうか、それを教えたまえ。」
新世紀幕開け、遂に「沈黙」は破られる。
1988年に小説「羊たちの沈黙」を発表したトマス・ハリスはその後完全に行方をくらました。
もはやハリスは成功後の緊張から小説を書けないのではないか、という噂が飛び交い始める中、1994年、フィレンツェの連続殺人犯の裁判を傍聴するハリスが目撃される。何の為に?ハリスの新作に絡む事なのか。
それから5年後、遂に小説「ハンニバル」を発表。レクター博士がフィレンツェに逃亡していたことが明らかになる。
10年の沈黙を破って、あの男が帰って来た。ハンニバル・レクター。カンニバル(人食い)の別名と、医学博士の肩書きを持つ連続猟奇殺人鬼。天才的な頭脳と豊かな教養の持ち主として知られる彼は、服装から食事、音楽にいたるまで、超一流の趣味を極めた現代のノスフェラトゥだ。そんな彼のオブセッションを燃え立たせるFB1捜査官のクラリス・スターリング。フィレンツェとアメリカ。距離を遠く隔てながらも、宿命の糸で結ばれたふたり。その運命が、いま再び、ひとつに交わるときがやって来る!
アカデミー賞5部門を制覇した『羊たちの沈黙』から10年。世界中が待ち焦がれていた「第二章」がついに完成した。
バッファロー・ビル事件を解決に導いたあと、護送中に逃亡をはかったハンニバル・レクター博士と、正式にFB1捜査官の道を歩み始めたクラリス・スターリング。かたや犯罪者、かたや正義の執行者という両極端の立場にありながら、特別な絆で結ばれたふたりの「その後」の人生をたどる『ハンニバル』は、日本だけで180万部を突破したトマス・ハリスのベストセラー小説の映画化。悪のカリスマことレクター博士の華麗なる復活劇を、『グラディエーター』『ブレードランナー』の巨匠リドリー・スコットが、エキサイティングに映像化したサイコ・ホラーの最高峰だ。
エレベーターを血の海に変え、忽然と行方をくらませたレクター博士は、フェル博士と名前を変えて私たちの前に姿を現す。人込みのなかで一瞬の閃きを見せるナイフ、史実を模して宮殿のバルコニーから吊るされる死体。レクターの殺しのアーティストぶりを物語る凶行シーンは、前作を上回るショッカーの連続。それをスタイリッシュに描き出すスコットの演出は、レクターが垣間見せる悪魔的な魅力の真髄に迫り、我々をかってない恐怖の世界に誘っていく。その狭間で繰り広げられるレクターとクラリスの黒い愛のドラマ。過去10年間、導師として守護天使としてクラリスの成長を見守り続けて来たレクターは、いま彼女をひとりの女とみなし、官能の視線を投げかける。そんなふたりの行く手に待ちうけるのは、原作者のハリス自身が「小説を凌駕した」と絶賛した驚きの結末。レクターがクラリスに寄せる狂おしいほどの愛が、ある種の「痛み」として描かれるエンディングは、原作にめくるめく陶酔を味わった読者にもさらなる衝撃を与えることだろう。
ストーリー
全米中を震憾とさせたバッファロー・ビル事件から10年。ハンニバル・レクター博士との面談をヒントに犯人逮捕の手柄をあげたクラリス・スターリング(ジュリアン・ムーア)は、FBIのベテラン捜査官となり、ヴァージニアで勤務についていた。その日、彼女に与えられた任務は、強暴な麻薬売人イヴェルダ(ヘイゼル・グッドマン)の逮捕の指揮をとること。しかし、現場のフィッシュ・マーケットはたちまち激しい銃撃戦の場と化し、逃走をはかったイヴェルダの銃弾にさらされたクラリスは、やむなく赤ん坊を抱いた相手を射殺する。その模様がニュースで放映されたことからマスコミの非難を浴びたクラリスは、FB1内部からも厳しい追求を受けることになった。
そんな彼女の窮地に目をつけた人物がいた。レクター博士のせいで顔を失った大富豪のメイスン・ヴァージャーだ。かつてレクターの患者だった彼は、飲まされた麻薬の影響下で自らの顔の皮膚をはぎとり、そそのかされるまま犬に与えてしまったのだ。以来、生涯を病床で過ごす身となったメイスンは、報復を果たすべく、10年前に逃亡をはかったレクターの行方を執念で追跡していた。彼が最初に接触したのは、レクターが精神異常犯罪者病院に収容されていた時代に雑用係をつとめていたバーニ一(フランキー・フェイゾン)だった。彼からレクターとクラリスの特別な関係を聞き出したメイスンは、政界入りをめざす司法省のポール・クレンドラー(レイ・リオッタ)を巧みに利用し、クラリスをレクター狩りの任務につける。こうしてクラリスは、再びレクターの影を追い求
める日々に舞い戻った。
そのころ、イタリアのフィレンツェに潜伏していたレクター(アンソニー・ホプキンス)は、フェル博士と名前を変え、カッポーニ宮の司書の座におさまっていた。逃亡生活を続けながらも、ずっとクラリスの動向に目を光らせていた彼は、イヴェルダ事件で傷を負ったクラリスに手紙を送る。
「クラリス、いまも羊たちの悲鳴が聞こえるか……?」
その手紙にしみこんだ香料を手がかりに、世界各地の香水店の情報を集めるクラリス。いっぽう、フェル博士の前任者の失綜事件を捜査していたフィレンツェの刑事リナルド・パッツィ(ジャンカルロ・ジャンニ一ニ)は、博士がFBIの手配リストにあったレクターと同一人物ではないかとの疑いを抱く。オペラなどの賛沢な趣味を持つ妻アレグラ(フランチェスカ・ネリ)を満足させるため、金を必要としていたパッツィは、自分の発見をFBIには通報せず、インターネット上に賞金の広告を出していたメイスンの組織と連絡をとった。賞金を手に入れる第一の条件は、レクターの指紋を入手すること。方法を考えあぐねたパッツィは、スリに銀のブレスレットをはめさせ、指紋を採取する手を思いつく。結果、スリの命と引き換えに、彼は証拠の指紋と賞金の一部を手に入れた。
いよいよメイスンの報復チームが活動を開始した。レクターを誘拐し、豚の餌にする計画を練っていたメイスンは、その目的のために雇ったカルロ(アイヴァン・マレスコッティ)の一味とパッツィを組ませ、計画の実行を指令する。しかし、彼らはしょせんレクターの敵ではなかった。報復チームの動きをいちはやく察知したレクターは、ヴェッキオ宮を訪ねてきたパッツィをあべこべに捕え、彼の祖先が処刑されたのと同じ方法で殺害する。まさにその瞬間、危険が迫っていることを知らせようとパッツィの携帯電話のベルを鳴らしたクラリスは、10年間、片時も心から離れることのなかったレクターの生の声を耳にするのだった。
フィレンツェでの作戦が失敗に終わったと知ったメイスンは、クラリスを囮にして、レクターをおびき寄せる計画に着手する。彼の意を受けたクレンドラーは、クラリスがレクターからの手紙を隠匿していたという証拠を捏造し、彼女を停職処分に追いこんだ。そのクレンドラーに、クラリスを陥れた罪を償わせようと、着々と制裁の準備をすすめるレクター。アメリカに舞い戻った彼は、深夜、クラリスの自宅を訪れ、深い眠りについている彼女のもとに謎めいたメッセージを残していく。翌日、レクターからの電話でユニオン駅に呼び出されたクラリスは、姿を見せない博士から誕生日プレゼントの靴を受け取った。
その直後、クラリスを尾行していたカルロの一味が、駅の駐車場でレクターを誘拐した。彼がメイスン宅に運ばれたと推測したクラリスは、博士の身柄を奪還しようと単独で救出に乗り込んでいく。そこで彼女が目にしたのは、獰猛な豚の餌食になりかけたレクターの姿だった。カルロの一味に銃で応戦するクラリス。戦いの最中、銃弾に倒れた彼女は、無傷で生き残ったレクターの手で湖畔の隠れ家に運ばれた。
やがて意識を取り戻したクラリスは、自分が黒のドレスを身にまとっていることに驚く。階下から聞こえてくるのは、電気ノコギリの音。いったい何が始まるのか?人の気配に誘われるまま食堂に足を踏み入れた彼女は、想像を絶する光景を目撃する……。
スタッフ
監督:リドリー・スコット
原作:トマス・ハリス
製作:ディノ・デ・ラウレンティス/マーサ・デ・ラウレンティス/リドリー・スコット
脚本:デビット・マメット/スティーブン・ザイリアン
音楽:ハンス・ジマー
編集:ピエトロ・スカリア
プロダクション・デザイナー:ノリス・スペンサー
撮影:ジョン・マシソン
製作総指揮:ブランコ・ラスティグ
原作:新潮文庫刊
サントラ CD:ユニバーサルミュージック
リドリー・スコット作品
共同提供:ユニヴァーサル・ピクチャーズ/メトロ・ゴールドウィン・メイヤー・ピクチャーズ
製作:スコット・フリー
キャスト
ハンニバル・レクター:アンソニー・ホプキンス
クラリス・スターリング:ジュリアン・ムーア
ポール・クレンドラー:レイ・リオッタ
バー二一:フランキー・R・フェイゾン
パッツィ:ジャンカルロ・ジャンニーニ
アレグラ・パッツィ:フランチェスカ・ネリ
イヴェルダ:ヘイゼル・グッドマン
LINK
□公式サイト□IMDb
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す