原題:INNOCENT 15

第24回レインダンス映画祭オフィシャルセレクション正式出品決定!

2016/日本/88分/ステレオ/ビスタ/カラー/デジタル 配給:TOCA.TOKYO

2016年12月17日(土)より、テアトル新宿にてレイトロードショー!

(C)2016「イノセント15」製作委員会

公開初日 2016/12/17

配給会社名 1800

解説


◆第24回レインダンス映画祭オフィシャルセレクション正式出品決定!

2016年9月21日〜10月2日にロンドンで行われる、英国最大の国際映画祭、「レインダンス映画祭」へ、『二重生活』(出演:門脇麦/長谷川博己/菅田将暉/リリー・フランキー 他)や『セトウツミ』(出演:菅田将暉 / 池松壮亮 他)と共に日本からの3本の招待作品のうちの1本として、『イノセント15』(イノセントフィフティーン)が正式招待されることが決定。監督は渡英し、『イノセント15』公式ページにて映画祭の様子をレポートする予定。

◆劇場公開へと繋がった、口コミやSNSによる熱気のある盛り上がり。

2016年テアトル新宿にて6月開催された「田辺・弁慶映画祭セレクション2016」では、アート要素の強いチラシや印象的な予告編から「気になる映画」という噂が噂を呼び、「田辺・弁慶映画祭セレクション」総ての興行の中で歴代最高記録を樹立。瞬く間にソールド・アウトとなった上映の為「観たいのに観られない」という声が殺到し、その異様な熱気と支持を受け、異例の劇場公開を果たすこととなった。
また、「永い言い訳」の公開を控える西川美和監督や、「お盆の弟」がロングランを続ける大崎章監督、さらにはコラムニストの中森明夫氏からも、熱い支持を寄せられていることも話題となっている。

「十五歳という、大人とは一番コミュニケートしづらい、そして大人から見て最もとらえづらい微妙な年齢の人たちの呼吸の仕方のようなものをとても近い感覚で描いている。監督が映画に対して抱いている希望のようなものも、二人の十五歳のガラスのように壊れやすい関係性の中に見て取れた。」
(西川美和・映画監督 感想より )」

◆「15歳、人を愛せると思っていた」
惹かれあい、傷つけあう、15歳同士の淡すぎる青春。

『イノセント15』は、現代の地方都市を舞台に、とある秘密を抱えた同級生の2人が織りなす、これまでにない切なさを持ったラブストーリーとなっている。
虐待、ゲイなど、現代の社会問題の暗部を寄辺のない目線で描きながらも、一コマ一コマが絵画のように美しく、観客の視線を画面に釘付けにする。そして、まるで「絵を見つめるだけで泣ける」ように、登場人物達の表情が、台詞よりも雄弁に観客に訴えかける。「青春映画」、そして「アート映画」の側面を持ちながらも、生きるとは何か、人を愛するとは何か、という永遠のテーマを正面から問いかける、重厚な純日本映画の誕生である。

◆新鋭監督、甲斐博和による待望の長編。

監督は舞台演出家出身の甲斐博和。映画を自己流で学びながらも初監督作品「hanafusa」で、「いつか読書する日」などの監督作品で知られる緒方明監督に「号泣しました」と言わしめ、日本最大級のインディペンデント映画祭、ぴあフィルムフェスティバルにて2009年、審査員特別賞を受賞。その後も短編・中編の作品で水戸短編映像祭グランプリをはじめ、ゆうばりファンタスティック国際映画祭、仙台短篇映画祭、大阪CO2映画祭(現大阪アジアン映画祭)など、国内の主要な映画祭で受賞・入賞を続けてきた甲斐博和監督が、満を持して放つ長編作品。

◆鮮烈なデビューを果たした新人俳優!そして脇を固める実力派俳優たち。

CX「恋仲」にて、あどけないルックスで注目を浴びた、新進気鋭の若手俳優、萩原利久(17)。PV、CMなどで存在感を示しながらも、自らも監督をこなす才気あふれる女優、小川紗良(20)。萩原利久は映画初主演、小川紗良は映画初出演ながら、圧倒的な存在感を見せ、難しい役どころを魅力たっぷりに演じている。

銀の父親、大道役には、「オーバーフェンス」の公開が控える山下敦弘監督の初期作品群で、独特の存在感を見せ続けた、個性派俳優、山本剛史。成美の母親、律子役には、NHK連続テレビ小説「まんてん」のヒロイン役で人気を博した、宮地真緒。

大道の高校の同級生でもあり、元恋人でもあった菊池役には、メンズノンノモデルを経て役者としてCM、映画などで活躍する本多章一。律子の恋人であり、暴力的で行動の読めない男、あっ君役には、中野量太監督『湯を沸かすほどの熱い愛』を始め、様々な映画に出演する木村知貴。
成美が上京した際に頼る、律子の元夫には静かながら存在感のある信國輝彦。銀の友人であり、学校にも行かない不良であるミンとユウキ役には、子役からキャリアを積んでいる影山樹生弥、独特の存在感を放つ中村圭太郎。演出力に定評がある監督と、実力派俳優達のコラボレーションは、物語をより確かな手応えのあるものに昇華させている。

◆主演の2人からのコメント
劇場公開・海外映画祭の参加決定を受け、主演の2人から作品への想いが詰まったコメントを頂きました。

萩原利久 (主人公、岩崎銀役)
「まず、撮影期間を振り返ると苦しかったです。繊細な15歳の銀にガムシャラに食らいついて模索してました。それでもわからなくなり毎日監督と話し合ってましたね。そんな撮影もあっという間で、終わってみると苦しかったのも楽しかったという気持ち変わっていました。何が楽しかったのかと言われると未だに何が楽しかったのかわかりませんが。。。

海外でも上映されるのはさらに嬉しく思います。撮影当時15歳だった自分が15歳の銀に向き合い、リアルに感じたものが日本の人にも海外の人にも伝わってほしいです」

小川紗良 (ヒロイン、佐田成美役)
「15歳の静かな愛の物語が、再び東京の真ん中で、更には海を越えて、また誰かの心に届くことがとても嬉しいです。
無垢で、無知で、無実な「あの頃」を切り取ったこの作品。撮影当時18歳だった私は、ひたすらあの頃の記憶と感覚を思い起こそうとしていたのを覚えています。生まれて初めてスクリーンに飛び込んだ、かけがえのない作品です。
誰もが「あの頃」を引きずって生きているのだと思います。ぜひ、この作品を劇場でご覧になって、それぞれの「あの頃」に思いを馳せてみてください」

ストーリー


15 歳、人を愛せると思っていた—

とある地方都市の、小さな町。季節は冬。
岩崎銀 (15) は、野球好きの中学三年生。学校には行かずにブラブラしているミン、ユウキとつるんでいる。そんな銀は、同級生の佐田成美(15)に突然告白される。しかし断る銀。不思議がる ミン達だが、銀は女の子に興味が無さそうである。
一方、銀に振られても屈託のない素振りの成美。 しかし、家に帰ると「高校なんて行かずに風俗行けば?」と母親である佐田律子 に言われるなど、 居場所が無い。さらには律子の恋人、神林アツシにその性を売られようともしていた‥。
成美を振った銀はマイペースに日々を過ごすが、父親の大道が経営する旅館に一人の男が 訪ねて来る。菊池雅弘である。二人は同じ地元の同級生であり、小さい頃、菊池になついていたと聞かされる銀。二人は同級生の葬儀に行くのだが、その夜、銀は二人が恋人同士だったことを知り…。

重い現実が二人を取り巻いていく中、成美は町から逃げ出し、東京に住む父親、佐田大吾の家に行くことを決める。最後のお別れにやって来た成美に対して、銀は突然、「俺も行く」 と言い出す。お互いに秘密を抱えたまま、2人の旅は幸福なスタートを切るが、その道程には、新たな現実が待っていた…
無垢ゆえに無知な2人が、交わす言葉もうまく見つからないまま惹かれあい、大人たちの平穏と不穏、そして地方都市の静寂と喧騒の先に見つめる、儚い希望と切ない恋の物語。

スタッフ

監督・脚本:甲斐博和
プロデューサー:前信介
撮影:本杉淳悟 
照明:伊藤貴哉 
録音:内田達也 
VE:桜田公一 
整音:根本飛鳥  
カラリスト:玉田詠空 
音楽:岡田太郎 TEYO 
スチール:松井良寛 
ヘアメイク:MAMI 川元麻衣 蓼沼仁美 
スタイリスト:部坂尚吾
助監督:山之内優 
制作:岩切一空 
磯野龍紀 
宣伝協力:山崎由美子
アソシエイトプロデューサー:クドウフミアキ 北里洋平 
製作・配給・宣伝: TOCA.TOKYO

キャスト

萩原利久
小川紗良
影山樹生弥
中村圭太郎
信國輝彦
木村知貴
久保陽香
山本剛史
本多章一
宮地真緒

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