ハルをさがして

震災後の福島を舞台に、ひと夏の経験を通して少年少女たちの「成長」という普遍的なテーマを描く『ハルをさがして』。2015 年「第２回こども国際映画祭 in 沖縄」を皮切りに数々の映画祭で上映され、劇場内を笑いと涙が包み込み幅広い世代から支持を集めた。

脚本•監督はこれまで数々の商業映画、TV ドラマ（『ばしゃ馬さんとビックマウス』『ナイトヒーローNAOTO』など）の制作に携わり、本作品が長編デビュー作となる尾関玄。プロデューサーの内藤諭は監督とは中学の同級生であり、本作品は二人が学生時代に立ち上げた「ISHIO」の自主製作、自主宣伝、自主配給映画である。

出演は、オーディションで選ばれた小柴大河、佐藤菜月、小泉凱、橋本一樹。4 人が等身大の中学生を瑞々しく演じている。旅の道中で出会う強面のおじさん役に V シネマの四天王•小沢仁志。震災で息子を失ったスナックのママ役には演技派女優の洞口依子。個性溢れる実力派二人の熱演が物語に深みを与えている。

主なロケ地は福島県いわき市と福島県田村郡小野町。震災で被災した犬猫の保護活動をしているペットシェルター「ＬＹＳＴＡ」や小野町商工会など現地の多くの方々に御協力をしていただき『ハルをさがして』は完成させることが出来た。また今年の３月１７日には東日本大震災を風化させない取り組みの道徳の授業の一環として小野町立小野中学校の生徒さんに向けて上映会を行うなど撮影終了後も現地の方々との交流が続いている。