原題:Dheepan

2015年/フランス/カラー/115分 配給:ロングライド

2016年2月12日、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開

(C)2015 WHY NOT PRODUCTIONS - PAGE 114 - FRANCE 2 CINÉMA

公開初日 2016/02/12

配給会社名 0389

解説


セザール賞新人監督賞を受賞した『天使が隣で眠る夜』(94)でデビューを飾り、『リード・マイ・リップス』(01)、『真夜中のピアニスト』(05)、『君と歩く世界』(12)など、発表するごとにセザール賞を多部門に渡って独占してきたフランスの鬼才ジャック・オディアール。また『預言者』(09)では、カンヌ国際映画祭審査員特別賞グランプリをはじめ、数々の映画賞を総なめにしたのも記憶に新しいところ。そんな鬼才の最新作『ディーパンの闘い』は、内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するため、偽装家族となる元兵士ディーパンと女と少女の物語。暴力から逃れてきた3人は、パリ郊外の集合団地に腰を落ち着け、ささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力に見舞われます。
人種・宗教・移民問題に揺れる欧州の今を背景にしながら、暴力、戦いを捨て、愛を、新しい家族の絆を掴もうとする個の闘いを圧倒的且つ、スタイリッシュに描いた人間ドラマの傑作は、今年のカンヌ国際映画祭でコーエン兄弟、グザヴィエ・ドランら気鋭審査員の満場一致のもと、『キャロル』(15)など話題作を押さえて、最高賞のパルムドールに輝きました。

主人公ディーパンを演じたのは、スリランカ内戦の元兵士であり、亡命後、作家として活躍するアントニーターサン・ジェスターサン。これまでも、ことごとく主演俳優からひと皮むけた演技を引き出してきたオディアールは、演技経験のないジェスターサンの荒削りの魅力を巧みに操り、悩めるディーパンの魂をスクリーンに浮かび上がらせてみせます。光と闇が踊る映像美にクールなサウンドを注ぎ込むのは、今回、初めて映画音楽を手がけたエレクトリック・ミュージックの気鋭、ニコラス・ジャー。

サスペンスフルなフィルム・ノワールの手法を得意としつつ、ジャンルを軽々と超えてゆくジャック・オディアール。カンヌが、そして世界が喝采を送った、鬼才の進化を見届けてください。

ストーリー







内戦下のスリランカを逃れ、フランスに入国するため、赤の他人の女と少女とともに“家族”を装う元兵士ディーパン。辛うじて難民審査を通り抜けた3人は、パリ郊外の集合団地の1室に腰を落ち着け、ディーパンは団地の管理人の職を手にする。日の射すうちは外で家族を装い、ǿとつ屋根の下では他人に戻る日々。彼らがささやかな幸せに手を伸ばした矢先、新たな暴力が襲いかかる。戦いを捨てたディーパンだったが、愛のため、家族のために再Ȁ立ち上がる——。

スタッフ

監督:ジャック・オーディアール
脚本:ノエ・ドゥブレ
トーマス・ビデガン
ジャック・オーディアール
音楽:ニコラス・ジャー

キャスト

アントニーターサン・ジェスターサン
カレアスワリ・スリニバサン
カラウタヤニ・ビナシタンビ

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