原題:Rage

第21回釜山国際映画祭ガラプレゼンテーション部門

2016年/日本/カラー/141分/ 配給:東宝

2016年9月17日全国ロードショー!!

(C)2016「怒り」製作委員会

公開初日 2016/09/17

配給会社名 0001

解説


2010年、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を受賞した吉田修一の原作と『フラガール』で日本中を感動の涙で包み込んだ映画監督・李相日によって、日本映画史に刻まれた感動作『悪人』。“本当の悪人は誰か”と投げかけるそのメッセージと人間の本質に切り込んだドラマに日本中の観客が感動、興行収入20億円の大ヒットを記録。劇場での高評価をそのままに、第34回日本アカデミー賞全13部門15賞受賞、最優秀賞主要5部門を受賞し、第34回山路ふみ子映画賞、第23回日刊スポーツ映画大賞作品賞、第35回報知映画賞作品賞、第84回キネマ旬報日本映画ベストテン第一位、第65回毎日映画コンクール日本映画大賞など国内のあらゆる映画賞を総なめ、そして第34回モントリオール世界映画祭ワールド・コンペティション部門で最優秀女優賞を受賞するなど、海外でも高い評価を得る名作となった。
そして、その大ヒットチームが再集結し、新たな意欲作「怒り」(中央公論新社刊)に挑戦する。

吉田修一による、原作「怒り」は2012年10月から13年10月まで読売新聞に連載され、14年に中央公論新社より発行された。
八王子で発生した陰惨な殺人事件。現場に被害者のものと思われる血で書かれた「怒」の一文字。そして全国に逃亡を続ける犯人。事件から一年が経過した現在も有力情報は得られぬまま。事件から生まれた「疑いの念」が日本中に広まり、人々の“信じたい”気持ちに歪みを与えていく。前歴不詳の「3人の男」と出会い、距離が縮まる「3組の登場人物」たちは、信じたはずが一度生じた疑いから逃れられず“信じる”“疑う”と対極の感情の間で揺れる。行き着く先は救いか破滅か。そして、真犯人は誰なのか?

行き場のない感情に葛藤する3組一体の群像劇は、原作者・吉田修一よりハリウッド映画「オーシャンズ11」の様なオールスターキャストで描いてほしいというリクエストがあった。これに応えるように、渡辺謙をはじめ日本を代表する12人の豪華キャストとオーディションで選ばれた新人を加えた13人の出演が決定!東京、沖縄、千葉で紡がれる3つのストーリーと3組の登場人物。本作は李相日作品の真骨頂として、現代社会に深く沁み渡る感動作となります。オリンピックイヤーの2016年秋、日本が世界に誇る新たな傑作が誕生します!!

ストーリー





八王子の閑静な住宅地で、殺人事件が起こる。夫婦の惨殺遺体が転がる室内で担当刑事の南條(ピエール瀧)と北見(三浦貴大)は、被害者の血であろう赤黒い文字で書かれた“怒”の一文字の前で立ち尽くす。逃亡した犯人の有力情報がないまま、一年が経つー。

千葉の漁港で働く洋平(渡辺謙)は、家出をしていた愛子(宮?あおい)を迎えに新宿にいた。愛子は洋平に連れて帰られると、明日香(池脇千鶴)をはじめ地元の面々に温かく迎えられる。漁港では田代(松山ケンイチ)という男が働き始めており、歳の近い愛子と自然と親密になっていく。愛子の幸せを願う洋平は田代に正社員登用を薦めるが断られ、その後愛子からは田代と一緒に住みたいと告げられ複雑な心境に。二人の未来のためにとアパートの下見をした際、田代の前住所が所在しないことが判明し、疑惑が深まる。不安な洋平は過去の住所を尋ねると“田代”は偽名。愛子を問いただすと、借金で追われている事情があるからと告白される。テレビでは殺人事件の続報として整形後の逃亡中の犯人の似顔絵が公開されている。その面影が田代に似ていると聞かされると、愛子は手配書を見つめ受話器を握り、110番を押す。そして時を同じくして、田代は姿を消す。

東京の大手広告代理店で働く優馬(妻夫木聡)は、夜はクラブに行き、その足で末期ガンの母・貴子(原日出子)の見舞いに行く。見舞いも早々に、偶然出会った直人(綾野剛)と親密になり、住所不定の直人と同居を始める。直人は貴子や友人と仲良くなるが、日中の行動は不明。優馬は直人に心を開いていく反面、仲間に空き巣事件が続いていることや、直人が知らない女性・薫(高畑充希)と一緒だったことが頭を巡り、ニュースで報じられる事件の犯人の特徴から、直人を想起してしまう。ふとした瞬間「お前、殺人犯?」と冗談っぽく直人に話しかけると、後日直人は姿を消す。

沖縄に母と引っ越ししてきた泉(広瀬すず)は、同い年の辰哉(佐久本宝)が勧める離島を散策していると、一人でサバイバル生活をする田中(森山未來)と出会う。気兼ねなく話が出来る田中に心を開いていく泉であったが、辰哉と訪れた那覇で事件が起こる。事件のショックから 立ち直れない泉を前に、自分のせいだと恨む辰哉だったが、再び出会った田中と意気投合し、この悩みを打ち明ける。辰哉は田中から、自分が味方だ、と告げられ心が救われるが、実は田中が事件の現場を目撃していたことを知り、やりきれない思いが心に満ちていく。

果たして誰が犯人なのか?
信じたいー。
そう願う彼らに驚愕の結末が訪れる。

スタッフ

監督:李相日
原作:吉田修一
脚本:李相日

キャスト

渡辺 謙 
森山未來 
松山ケンイチ 
綾野 剛
広瀬すず 
佐久本 宝 
ピエール瀧 
三浦貴大 
高畑充希 
原 日出子 
池脇千鶴
宮崎あおい 
妻夫木 聡

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