2015年/日本/カラー/91分 配給:コピアポア・フィルム

2015年4月25日、テアトル新宿にて公開

(C)2015 よしもとばなな/「白河夜船」製作委員会

公開初日 2015/04/25

配給会社名 1416

解説


よしもとばなな初期の傑作小説、26年の時を経て初の映画化!

いつから私はひとりでいるとき、こんなに眠るようになったのだろう——。毎日家で眠りながら恋人の電話を待つ寺子と、永遠に眠り続ける妻を持つ恋人の岩永。“添い寝屋”をしていたがある日突然死んでしまった親友のしおり。“眠り”をテーマに、淋しさを抱えて生きる人々を静かに描きだす『白河夜船』は、いまもファンの間で根強い人気を持つよしもとばなな初期の傑作小説。本作は、1989年の発表から26年を経て初めての映画化となる。監督・撮影は、木村拓哉、山田優、新垣結衣など数々の人気写真集を手がけてきた気鋭の写真家、若木信吾。夢と過去 / 現在が奇妙に交差する独特のよしもとばななワールドを見事に映像化。
“眠り”に取り憑かれ暗闇のなかで逡巡する恋人たちの姿をやさしくせつなく描いた本作は、人によりそい生きること、愛することのよろこびを教えてくれる。

現代日本映画を代表する女優、安 藤サクラの新たな魅力がつまった一本

ヒロイン寺子役を演じるのは、いまもっとも注目される女優、安藤サクラ。『愛のむきだし』(08)『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(10)『かぞくのくに』(12)で数々の女優賞に輝き、2014年には主演作『0.5ミリ』(安藤桃子監督)『百円の恋』(武正晴監督)で、ブルーリボン賞主演女優賞、日本アカデミー賞優秀主演女優賞、毎日映画コンクール女優主演賞、キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞を軒並み受賞。本作では親友の死と恋人との関係に悩む等身大の女性を自然体で演じ、彼女の新たな魅力が発揮されている。寺子の恋人・岩永役には、日本映画界を牽引する個性派俳優、井浦新(『空気人形』(09)『キャタピラー』(10))。『かぞくのくに』の共演でも話題となった安藤サクラとの再タッグに大きな注目が集まる。しおり役には、若手演技派女優、谷村美月(『海岸市叙景』(10))。そのほか、漫画家内田春菊の次女・紅甘が岩永の妻の幻影(分身)でもある少女を演じ、「2011 メンズノンノ専属モデルオーディション」でグランプリを受賞し現在も同誌にて専属モデルとして活躍中の?橋義明が、しおりの昔の恋人役で映画デビューを果たしている。

ストーリー






恋人・岩永(井浦新)と不倫関係を続ける寺子(安藤サクラ)は、仕事もせず毎日家で岩永からの電話を待つだけの日々を送っている。岩永には妻がいるが、彼女は交通事故にあって以来ずっと植物人間状態にあった。岩永との関係は進展しないながらも穏やかに続いていたが、寺子にはひとつだけ彼に言えずにいることがあった。それは、最愛の親友しおり(谷村美月)が死んでしまったことだ。大学時代に一緒に住んでいたしおりとはどんなことでも話せる仲で、岩永との関係についていつも親身に相談に乗ってくれていたのも彼女だった。しおりは男たちにただ添い寝をしてあげる“添い寝屋”という奇妙な仕事をしており、まるで天職のようにその仕事に夢中になっていた。そんなしおりが自ら死を選んでしまったことに寺子はショックを受けるが、なぜか岩永に言い出せずにいた。しおりと過ごした日々を思い返しているうちに、寺子の眠りは徐々に深くなる。どんなに深い眠りのなかでも岩永からの電話だけは聞き分けられるのが自慢だったが、ついに彼からの電話にも気づかなくなったことに自分でも驚きを隠せない。まるで取り憑かれたように眠りつづける寺子にとって、いつしか夢と現実の境目すら曖昧になっていく……。

スタッフ

監督:若木信吾
原作:よしもとばなな
撮影:若木信吾

キャスト

安藤サクラ
井浦新
紅甘
高橋義明
伊沢麿紀
竹厚綾

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