フォンターナ広場 イタリアの陰謀
原題:Romanzo di una strage
2012年/イタリア・フランス合作/カラー/129分 配給:ムヴィオラ
2013年12月21日公開
(C)2012 Cattleya S.r.l. - Babe Films S.A.S
公開初日 2014/12/21
配給会社名 0690
解説
本作は、1969年、学生運動の波が高まるなか、イタリアのミラノで実際におこった〈フォンターナ広場爆破事件〉を完全映画化した作品。この事件 は未解決のまま結審を迎え、真犯人は未だに見つかっていない。多くの若者が世界を変えようとした時代に、当時の人々に衝撃を与えたこの事件を、監 督のマルコ・トゥリオ・ジョルダーナは敢えて登場人物を全て実名で挙げて映画化した。イタリアでおきたこの歴史的な事件は、日本の「あさま山荘事 件」に重なるような事件。イタリアと同じく、日本においても暗い時代があった。そんな時代を知る各界の著名人から、本作にむけて熱いコメントが届 いている。
まずは、ドラマ「ハンチョウ〜警視庁安積班〜」の原作『安積班シリーズ』や、『隠蔽捜査』シリーズなど数々のベストセラー小説を執筆してきた小 説家・今野敏。冷戦時代を振り返り、熱い時代だったと語るとともに、「高ぶる民衆の声、陰謀、そして隠蔽。真実はどこに」と、当時の空気感を思い 切り想起させるコメントを寄せている。さらに、かつて学生運を経験した人物でもあり、『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインを手がけたこと でも有名な漫画家・安彦良和は、「こんな映画が日本でも欲しい」と、熱い眼差しでコメント。そして、当時の日本の学生運動について良く知る一水会 顧問・鈴木邦男は、世界中でおこった事件を思い起こしながら、そこには数々の陰謀があったのだろうと語り、「この映画こそが〈爆弾〉だ。僕らが教 えられてきた現代史は嘘だと断言し、爆破してしまう!」と力説。これまで我々が事実だと思ってきた“現代史”に疑問符をも投げかけるコメントを寄 せている。
また、日本の第一線でクリエイティブな活動をし続けている著名人からも、本作が描く“国家の抱える闇”の部分にフォーカスした絶賛コメントが届い ている。
大ヒット映画『相棒シリーズ X DAY』や人気ドラマ『ATARU』、そのほか数々の刑事ドラマでおなじみの脚本家・櫻井武晴は、「創作は時に事実よりも真実を描く。難しい現実に眼を背 けてはならぬと訴える映画」とコメント。ジョルダーナ監督の「映画ならば観客の記憶に訴えかけ、個人の体験として人々を事件につなげ、ピースをつ なぎ合わせることができるのではないかと思った」という、創作活動に込めた希望を深く理解する力強い共感の声である。そして、映画『A』、 『A2』の映画監督・森達也からは、「国家の犯罪を告発するために、個人すべてを実名で描くジョルダーナの決意にまずは感動する。とても丁寧で、 そして熱い作品だ」と賞賛の声。陰謀や隠蔽がうずまく国家の闇を、独自の世界観で表現する者ならではのコメントだ。
コメントは日本人からだけでなく、イタリア出身の著名人からも次々届いている。〈フォンターナ広場爆破事件〉は、イタリアでは知らない人はいな いほど歴史的で有名な事件ということもあり、本作への注目度は高い。吉本ばなな著書の翻訳で有名なアレッサンドロ・ジェレヴィーニは、「44年前 からうずき続ける、われわれイタリア人の心の傷を癒してくれる力強い作品」とコメント。そして、いま大人気の料理研究家でタレントのベリッシモ・ フランチェスコ、歌手のロザンナからも「深く考えさせられる」、「感慨深い映画」などの声が。事実をつなぎ合わせただけではない、深い人間ドラマ が描かれ、近年稀に見る映画の力を存分に感じさせる本作への熱いコメント全文を、是非公式HPでチェックしてみて欲しい。
ストーリー
一人の容疑者と、一人の警視。 その二人を繋いだのは、信頼か悔恨か。
1969年12月12日16 時37 分。ミラノ。大聖堂ドゥオモの裏側にあるフォンターナ広場に面した全国農業銀行が爆破された。死者17 人、負傷者88 人。ミラノ警察は、アナキストたちの犯行を疑い、彼らを次々に連行、彼らのリーダー的存在である鉄道員ピネッリも容疑者とされた。だが現場の指揮をとるカ ラブレージ警視は、ピネッリの人間性を信頼し、彼らの犯行だとは簡単には信じられなかった。そして、ある夜、思いがけぬアクシデントが起こる。ピ ネッリが、取調中に転落死を遂げてしまったのだ。自殺か、事故死か、殺人か。ピネッリの妻は夫の無実を信じ、警察を訴える。カラブレージ警視は裁 判でその矢面に立たされながらも、次第に爆破事件の真相に近づいていくが、そこには知ってはならない真実があった……。
スタッフ
監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ
製作:マルコ・キメンツ
ジョバンニ・スタビリーニ
リカルド・トッツィ
原作:パオロ・クッキアレッリ
脚本:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ
サンドロ・ペトラリア
ステファノ・ルッリ
撮影:ロベルト・フォルツァ
美術:ジャンカルロ・バージリ
衣装:フランチェスカ・サルトーリ
編集:フランチェスカ・カルベッリ
キャスト
バレリオ・マスタンドレア
ピエルフランチェスコ・ファビーノ
ミケーラ・チェスコン
ラウラ・キアッティ
ファブリツィオ・ジフーニ
ルイジ・ロ・カーショ
ジョルジョ・コランジェリ
オメロ・アントヌッティ
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