原題:Silent Tongue

1993年/アメリカ/カラー/ステレオ/106分 配給:マジックアワ

2014年5月3日公開

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公開初日 2014/05/03

配給会社名 0651

解説


23歳の若さでこの世を去ってから、その類い稀なる才能で今なお世界中を魅了し続けている俳優、リヴァー・フェニックス。人気絶頂の最中にいた彼が、薬物中毒によりハリウッドの路上で倒れたのは1993年10月31日のこと。時代を象徴する青春スターのあまりにも早すぎる死は、キアヌ・リーヴス、ジョニー・デップ、イーサン・ホークといった俳優仲間から各国のファンまで、全世界の人々に大きな悲しみと衝撃を与えた。とりわけ熱烈なファンが多く、87年、91年と2度のキャンペーン来日が熱い注目を浴びた日本でも凄まじいショックが走ったのは言うまでもない。

この悲劇により、撮影途中だった映画『ダーク・ブラッド』は、主役不在での完成は不可能とされ、長い間お蔵入りとなっていた。だが、映画の運命は再び動き出す。2007年末に大病を患い余命わずかと宣告されたジョルジュ・シュルイツァー監督は、キャリア最後の作品として本作の再開を決意。監督自らが大事に保管していたフィルムの権利問題や未撮影シーンの再現など、さまざまな壁を乗り越えて2012年に完成した映画は、ちょうどリヴァーの没後20周年を迎えた2013年、ベルリン国際映画祭ほか世界各地の映画祭で喝采を浴び、改めてリヴァーの唯一無二の存在感を現代の観客に印象づけることになった。

ストーリー

アイドルから大人の俳優へと成長したリヴァー・フェニックスが、それまでのイメージを打ち破るダークで深遠な役柄、テーマに挑んだ意欲作『ダーク・ブラッド』。彼が演じるのは、無人の荒野にたった一人で暮らしている青年ボーイ。美しい人妻との出会いをきっかけに、理想の愛を求め、狂気と正気の狭間に堕ちていく姿を、他の作品では見せたことのない精悍で研ぎ澄まされた佇まいで体現している。さらに、ウディ・アレン監督作品の常連女優ジュディ・デイヴィス、『未来世紀ブラジル』のジョナサン・プライスという二人の名優との共演も見逃せない。

『ザ・バニシング 消失』『マイセン幻影』で国際的に知られるオランダの名匠ジョルジュ・シュルイツァーと、俳優として新たなステージに向かっていたリヴァーが必然的なタイミングで出会い、ありったけの情熱を注ぎ込んだ奇跡の作品『ダーク・ブラッド』。リヴァーの映画とともに青春を過ごしたファン、リヴァーを初めてスクリーンで観る新しいファン、そしてきっとすべての映画ファンがその存在を祝福したくなる、珠玉の作品が誕生した。

スタッフ

監督:サム・シェパード
製作:キャロリン・ファイファー、ルディ・ボーケン
脚本:サム・シェパード
撮影:ジャック・コンロイ
美術:ケイリー・ホワイト
編集:ビル・ヤーラウス
音楽:パトリック・オーハーン

キャスト

リチャード・ハリス
アラン・ベイツ
ダーモット・マローニー
リバー・フェニックス

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