原題:Milestones

アメリカを撃つ———      孤高の映画作家ロバート・クレイマー

1975年/アメリカ/英語/カラー/206分/16mm 配給:シネマトリックス

2013年8月10日(土)〜ユーロスペースにて2作品一挙公開!

公開初日 2013/08/10

配給会社名 0403

解説


ヴェトナム戦争、反戦、ウッドストック、フラワームーブメント、ドラッグ、サイケデリック、ヒッピー
アメリカが最も熱く、刺激に満ちていた時代——

アメリカを、世界を、見つめ続けた映画作家ロバート・クレイマー。その幻の傑作2本が40年の時を経て、オリジナル16ミリフィルムで劇場初公開!!

1999年惜しくも急逝した映画作家ロバート・クレイマー。60年代のヴェトナム反戦と若者たちの反逆のうねりのなかで、映像による左翼前衛闘争集団“ニューズリール”を結成し多くの作品を発表。ドキュメンタリーとフィクションの境界線上に現代社会の本質を政治的・批評的立場から見つめる作品を発表し続け、とくにアメリカ社会に向けた鋭い眼差しには定評がある。いまなお、多くの映画作家に影響を与え続けるクレイマーが、アメリカが最も熱く激しく動いた時代を活写した2作品『アイス』『マイルストーンズ』を40年の歳月を経てオリジナル16ミリニュープリントで劇場初公開する。

ロバート・クレイマー Robert Kramer

1936年ニューヨーク生まれ。1960年代のヴェトナム反戦と若者たちの反逆のうねりのなかで、ジョン・ジョストらと共に映像による左翼前衛闘争集団“ニューズリール”の結成メンバーとなり、集団制作により4年間に50本の作品を発表。その後もドキュメンタリーとフィクションの境界線上に現代社会の本質を政治的・批評的立場から見つめる作品を発表し続けた。80年代からはパリに在住。ヨーロッパにもその視野を広げ、長編だけでなく短編やビデオ作品も手がけた。82年にはヴィム・ヴェンダース監督『ことの次第』の脚本を共同で執筆している。
1999年に急逝。1989年の「ルート1/USA」は、山形国際ドキュメンタリー映画祭’89で最優秀賞を受賞。山形には1997年に審査員として再来日し、没後の2001年に特集上映が行われた。

ストーリー

ひとつの時代が終わり、そこに新しい誕生の可能性が示唆される、“運動”の世代の自画像。50人を超える登場人物からなる6つの物語が互いに干渉を繰り返しつつ巨大なモザイクを作り出す。背景に広がるのは「ユタの雪を被った山々から、自然がモニュメント・ヴァレーに作り出した彫刻まで、ホピ・インディアンの洞窟からニューヨーク・シティの汚れと埃まで」の壮大なキャンヴァス。アメリカの左翼ラディカルの生き残りたちの生活と生きざまが、政治的にも個人としても変化に直面した人々の社会の質感の中に入り込み、複雑にからみ合う、1970年代を代表する傑作。ロバート・クレイマー後期の代表作「ルート1/USA」は『マイルストーンズ』の続編とみなされている。
「『マイルストーンズ』は火=空気=土=人間だ。それは70年代のアメリカを見つめると同時に、過去へ、そして未来へと旅する。これは再び誕生することについての映画だ—思想が、顔が、映像が、そして音が再び誕生することについての映画である。」———ロバート・クレイマー、ジョン・ダグラス(トリノ映画祭’97 カタログより転載)

スタッフ

製作:バーバラ・ストーン、デヴィッド・C・ストーン、ニューヨーク・シネマ
監督・脚本・撮影・編集:ロバート・クレイマー
共同監督:ジョン・ダグラス
照明:フィリップ・スピネッリ
録音:ジェーン・シュウォーツ、フィリップ・スピネッリ
記録・整音:マリリン・マルフォード

キャスト

G・W・アボット
アンバー・アン
ローレル・バーガー
ノア・バーガー
デビッド・バーンスタイン
ボビー・ビークラー
カーター・キャンプ
メリー・チャペル
ポーラ・チャペル
エリザベス・ディア
ジョン・ダグラス
エリカ・クレイマー

LINK

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