2012年/日本/カラー/71分/ 配給:オリオ商会

2013年6月15日、新宿K's cinemaにてロードショー

公開初日 2013/06/15

配給会社名 1408

解説

「琉球の空へ 羽ばたけ天使君」に登場する少年(小波津有希くん)は、重度A2先天性ダウン症状である。ダウン症とは、体細胞の21番染色体が通常より1本多い3本あることによって発症する先天性の症候群で、一般的に知能発達遅滞がみられ、重度A2とは、一番重い症状から2番目にあたる。(療育手帳による判定基準)
有希君は、幼いころから絵画とも文字ともつかぬ作品を生みだし、その作品が多くの人達の心を揺さぶってきた。元来、芸術分野において、技術的教育や訓練を受けていない、自由な感性を自然に表現した作品のことをアウトサイダー・アートというが、まさしくそれであろう。だが、本作品では、ダウン症とアウトサイダー・アートの関係性云々に言及してはいない。本作品は、何ものにも侵されない自由な心を持ち創作する少年と、彼を見守る家族との『絆』、そして日々を営む尊さを描いたものである。

ストーリー

どこまでも続く青い海と青い空、まぶしい太陽が降り注ぐ町、沖縄県西原町。この町に、一人の天才少年画家が、家族と暮らしている。「小波津有希」君、16歳。彼の描く世界から溢れだす強烈なパワーは、多くの人の心を揺さぶり、垣間見えるユーモア感が、人々の心を癒す。

有希君は重度A2先天性ダウン症。始めて筆を握ったのは6歳のとき。筆を持った瞬間、勝手に手が動き出し、みるみるうちに、書とも絵ともつかぬ墨絵を描きあげた。その伸び伸びとした自由な世界に、周囲は驚き心を奪われた。筆を持つ楽しさを知った裕希君、7歳のときには絵画にも挑戦、作品は、どんどんパワーアップしていった。

有希君は、お母さん、二人のお姉さん、お兄さんの5人家族。お父さんは、有希君が3歳のとき亡くなった。だが、お父さんの家族への思いは、「スマイリーハウス」と名付けられた家族の家と、部屋の一隅に設けられた「トップライト」に込められている。そして家族は、お父さんの思いを胸に、あまたの苦難を乗り越えてきた。そんな家族に支えられ、有希君の筆は自由に踊る。まるで天使の羽根のように。

キャンバスは沖縄の青い空と海。紡ぎだされた世界は『愛』。

スタッフ

監督:北畑泰啓
企画:小波津智恵美
構成:荒木敏子、林恭子
プロデューサー:野崎幸浩
撮影:森琢磨
音楽:あかみねゆうき、宮里英作、MERRY
編集:森琢磨

キャスト

小波津有希
小波津智恵美
小奈津辰弥
小奈津美樹
小奈津絵美

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