原題:L'ULTIMO BACIO

特集上映 イタリア映画祭2011 2001 年ダヴィッド・ディ・ドナッテロ賞監督賞・プロデューサー賞・編集賞・録音賞・助演女優賞 イタリア映画記者会シルバーリボン賞主演女優賞・編集賞・助演女優賞 2002年ニューポート国際映画祭主演男優賞 フライアーノ映画祭音楽賞 サンダンス映画祭観客賞

2001年/イタリア/カラー/115分/ 配給:パンドラ

2013年6月29日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開 2011年4月29日〜5月4日開催の<イタリア映画祭2011>にて本邦初上映。

公開初日 2013/06/29

配給会社名 0063

解説


ウィル・スミス主演『幸せのちから』『7つの贈り物』のガブリエーレ・ムッチーノが、2001年に本国イタリアで撮った大ヒット作。ステファノ・アッコルシ(『ぜんぶ、フィデルのせい』)、ジョヴァンナ・メッゾジョルノ(『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』)、クラウディオ・サンタマリア(『ジョルダーニ家の人々』)らスターが競演。30歳を目前にして、恋人の妊娠を知ったカルロは困惑し、偶然知り合った18歳の少女にのめり込む。子どもが生まれてから妻との関係が冷え切っているアドリアーノ、元恋人を諦めきれないパオロ、心から女性を愛せないアルベルト。カルロや親友たちの恋愛模様が、絶妙に織り交ぜられながら描かれる。01年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で監督賞など5部門を制した。

ストーリー


アンナ50歳。夫エミリオとの夫婦関係は長い間冷え切っている。人生に満足できず、幸せではないと思っている。そして、長く不倫関係にあり、いったんは別れたアントワンと再び付き合い始める。だが、アントワンとの出会いも“期限切れ”となった。数年前とは状況が変わってしまっていたのだ。アンナは自分を無用の人間だと感じた。逃げ込める場所がないことに落ち込み、涙を流した後で、夫エミリオの元へ戻る。二人は妥協点の模索から始めた。エミリオは自分の責任、だらしなさ、妻への無関心を自覚し、何年間も自分のことばかり考えて、夫婦の最良の年月をムダにしてしまったことを認めた。二人にはまだ時間がある。命ある限り、手遅れではない。アンナとエミリオはしっかりと抱き合う。二人は互いに苦悩や裏切り、無関心さの意味を問うた。その時、電話が鳴った。娘のジュリアから、今から帰るとの連絡だ。ジュリアは泣いていた。

ジュリアに何が起きたのか?
ジュリアは27歳、カルロは29歳。二人は交際3年目で、子供が生まれる予定だが、結婚するつもりはなかった。彼らの間は順調に進んでいるかに見えたが、実は異なっていた。大人として家族を持ち、取り消せない責任を負い、生活の維持に関わらなくてはならない毎日。それはカルロにとっては苦痛そのものなのに、ジュリアはその苦悩を少しも理解してない。友人マルコの結婚式で、カルロはフランチェスカと出会う。18歳の彼女はピチピチとしていて積極的だ。カルロは彼女に、ジュリアとの関係は破綻寸前だとウソをつく。カルロはフランチェスカに再会したいあまり、翌日、彼女の学校まで行く。フランチェスカは大喜びで、家に連れていき、次の日のパーティに誘う。そして、翌日翌日カルロはジュリアに、離婚寸前の友人アドリアーノを慰めに行く、とウソをついてフランチェスカとパーティに行った挙句、その家のベッドで情熱を止められなくなってしまった。その頃、ジュリアはマルコからの電話で、彼の父親が亡くなり、友人たちがパオロの家に集まり、彼を慰めていると言う。ジュリアが駆けつけると、カルロと一緒のはずのアドリアーノも来ていた。ジュリアは騙されたと知り、アドリアーノから事実を聞き出す。
一方、カルロはフランチェスカを家に送り届けた後、ジュリアからの猛烈な怒りの電話を受ける。罵られ、殴られ、家から追い出された。待望の自由が再び手に入ったカルロはフランチェスカと一夜を共にするが、翌朝、後悔し、ジュリアの元へ戻る。だが、ちょうど、アパートを出ようとしていた彼女は、話し合いを受け付けず、取りつくしまもない。ジュリアは去ってしまった。カルロは苦悶し、ずっと考えていたこと—逃避やジュリアに縛られたくない願望—などはまったく無意味だったとようやく気づき、ジュリアに謝り、プロポーズをし、やり直そうと決心をする。ジュリアは躊躇したが、一緒に生きていくことを受け入れた。二人の結婚式の終わりに、3人の友人、アドリアーノ、パオロ、アルベルトに別れを告げる。3人は結婚生活の義務や家族をもつ責任などを捨て、キャンピングカーで長い旅に出るのだ。しかし、カルロは彼らを羨ましいとは思わない。ジュリアと新しい関係を築くのだ。家族ができる。カルロはついに自分の居場所を見つけ、長年探していた幸せはこれだと実感する。

スタッフ

監督:ガブリエーレ・ムッチーノ
脚本:ガブリエーレ・ムッチーノ
撮影:マルチェロ・モンタルシ
作曲:パオロ・ブォンヴィーノ
編集:クラウディオ・ディ・マウロ
美術:ユージニア・F・ディ・ナポリ
衣装:ニコレッタ・エルコーレ
音響:ガエタノ・カリート
制作:ルイジ・ラグラスタ:
プロデューサー:ドメニコ・プロカッチ
製作:Fandango
共同製作:Medusa Film

キャスト

カルロ:ステファノ・アッコルシ
ミンモ伯父さん:ヴィットリオ・アマンドラ
アデーレ:リナ・ベルナルディ
マリポーザ:ジュリア・カルミナーニ
アルベルト:マルコ・コッチ
エミリオ:ルイジ・ディベルティ
マルコ:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
リヴィア:サブリナ・インパッチャトーレ
ルイーザ:スザンナ・ジャヴィコリ
ジュリア:ジョヴァンナ・メッゾジョルノ
ミケーレ:ピエロ・ナトリ
アリアンナ:レジーナ・オリオーリ
アドリアーノ:ジョルジョ・パソッティ
ヴェロニカ:ダニエラ・ピアッツァ
アンナ:ステファニア・サンドレッリ
パオロ:クラウディオ・サンタマリア
フランチェスカ:マルティナ・ステラ

LINK

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