原題:LINCOLN

「すべての人間の“真の自由”のために」
伝説となった大統領の決断が世界の未来を大きく変えた——。

巨匠スティーブン・スピルバーグが本当に撮りたかった
史上最も愛された大統領の知られざる感動の物語。
これは閉塞した現代に向けて問いかける、
リーダーの魂の軌跡である。

2012年/アメリカ/カラー/150分/
配給:20世紀フォックス映画

2013年4月19日(金)TOHO シネマズ日劇他全国ロードショー

(C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION and DREAMWORKS II DISTRIBUTION CO., LLC

公開初日 2013/04/19

配給会社名 0057

解説


 社会を大きく左右する決断を迫られたとき、未来を見据えた選択ができるかどうかでリーダーとしての資質が決定づけられる。
 アメリカ第16代大統領エイブラハム・リンカーンは、すべての人に自由な世界を実現するという理想に向かって邁進し、道半ばにして凶弾に倒れた。だが、彼の思いは後世に引き継がれ、現在の世界に幅広く浸透している。
 アメリカ映画界を代表する匠スティーブン・スピルバーグは、伝説化されたリンカーンの実像に迫る作品の製作を12年に渡って温め続け、魂の震えるような感動をもたらす、サスペンスにみちたドラマを構築した。ピュリッツァー賞作家ドリス・カーンズ・グッドウィンの同名ノンフィクションをもとに『ミュンヘン』のトニー・クシュナーが手がけた脚本を得て、最期に至るドラマチックな4か月間を映像にくっきりと紡ぎだす。
 人が自由であるための道を拓く法律、米国憲法修正第十三条を議会で通過させて、悲惨な南北戦争という内戦をどのようなかたちで終結させるか——若者を死地に送る痛みに苛まれながらも、人間の自由を確立しなければならない。心で葛藤を繰り返しながら、ふたつの命題を実現するために、リンカーンは知恵と勇気、不屈の闘志を駆使する。リンカーンの理想を貫くためにさまざまな策も厭わない現実主義者的な一面、これまであまり伝えられなかった妻や子供との葛藤などが、ぐいぐいと惹きこむようなスピルバーグの語り口で浮き彫りにされていく。そこには自らの信念にしたがって、孤立や誤解を恐れずに戦いぬいたひとりの男のドラマが香り立つ。感動的な人間ドラマであると同時に、汲めど尽きせぬ面白さに彩られた、スピルバーグの傑作がここに誕生した!
 特筆すべきは選りすぐられたキャスティングである。あの印象的な容姿のリンカーンにみごと成りきってみせたのは『マイ・レフトフット』と『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で2度のアカデミー主演男優賞に輝いたダニエル・デイ=ルイス。抑えた演技で感情を抑えた内省的な男性像を存在感豊かに表現してみせる。3度目の受賞も夢ではない名演だ。
 さらに『ノーマ・レイ』と『プレイス・イン・ザ・ハート』で2度のアカデミー主演女優賞を手中に収めたサリー・フィールドがリンカーンの妻メアリー・トッドに扮するのをはじめ、『グッドナイト&グッドラック』のデヴィッド・ストラザーン、『(500)日のサマー』のジョセフ・ゴードン=レヴィット、『セクレタリー』のジェームズ・スペイダー、『イントゥ・ザ・ワイルド』のハル・ホルブルック。そして日本では缶コーヒーのCFでも人気の高い、『メン・イン・ブラック』のトミー・リー・ジョーンズなど、個性と演技力を兼ね備えた俳優たちが、リンカーンの軌跡を彩る人間たちを巧みに演じきっている。
 撮影のヤヌス・カミンスキー、プロダクション・デザインのリック・カーター、編集のマイケル・カーン、音楽のジョン・ウィリアムズはいずれもスピルバーグ作品の常連ばかり。監督の意を汲んでみごとな仕事ぶりを披露している。

全米大絶賛、
アカデミー賞最多12部門(作品・監督・主演男優・助演男優・助演女優・脚色・美術・撮影・衣裳デザイン・編集・録音・作曲)ノミネート!
最有力の呼び声も高く、バラク・オバマ大統領も感動に浸った。
現在のアメリカのみならず、民主主義の礎を築いた男エイブラハム・リンカーン。
これは現代を生きる私たちが自分たちをみつめなおすために必見の作品である。

ストーリー





 1865年1月、エイブラハム・リンカーン(ダニエル・デイ=ルイス)が大統領に再選されて、2カ月が経っていた。
国を二分した南北戦争は4年目に入り、大勢は大統領が率いる北軍に傾いていたが、リンカーンにはすぐさま戦争を終結させるつもりはなかった。奴隷制度に永遠の別れを告げるため、たとえ多くの死者が出ても合衆国憲法修正第十三条を下院議会で批准する前に戦争を止めるわけにいかなかった。
リンカーンの妻のメアリー・トッド(サリー・フィールズ)は南部出身で、夫とは口論が絶えず必ずしも、良好な関係とはいえなかったが、心の底で夫を信じていた。
リンカーンは国務長官ウィリアム・スワード(デヴィッド・ストラザーン)を介して、議会工作を進めるべく指示する。同じ共和党の保守派プレストン・ブレア(ハル・ホルブルック)を使って党の票をまとめても、成立させるためには20票、足りなかった。リンカーンはあらゆる策を弄するように命じ、スワードはW.N.ビルボ(ジェームズ・スペイダー)をはじめとするロビイストを駆使して、敵対する民主党議員の切り崩しにかかる。
その動きを冷ややかににみつめていたのは、奴隷解放急進派のタデウス・スティーブンス(トミー・リー・ジョーンズ)だった。彼はリンカーンがどこかで妥協するのではないかと考えていた。
リンカーンにとってホッとできるのは末息子のタッドと過ごすひと時だけだった。長男のロバート(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)とは話す時間もなくぎくしゃくしていたが、ロバートは正義感で母の強硬な反対を押し切って、北軍に入隊してしまった。リンカーンは無事な学生でいてほしいという父としての願いを抑え、ただ見守るしかなかった。
南北戦争の和平交渉が早く進む事態となって、リンカーンは1月25日、下院議会に合衆国憲法修正第十三条に提出する。思惑と工作が蠢くなか、果たして多数派工作は成功したのか。ひとり静かにホワイトハウスで結果を待つリンカーンだったが、その後に過酷な運命が待ち受けているとは予想もしていなかった——。

スタッフ

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ
製作総指揮:ダニエル・ルピ、ジェフ・スコール、ジョナサン・キング
原作:ドリス・カーンズ・グッドウィン
『リンカン』(中央公論新社刊)
脚本:トニー・クシュナー
撮影:ヤヌス・カミンスキー
プロダクションデザイン:リック・カーター
衣装デザイン:ジョアンナ・ジョンストン
編集:マイケル・カーン
音楽:ジョン・ウィリアムズ

キャスト

ダニエル・デイ=ルイス
サリー・フィールド
デヴィッド・ストラザーン
ジョセフ・ゴードン=レヴィット
ジェームズ・スペイダー
ハル・ホルブルック
トミー・リー・ジョーンズ

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