原題:The Beaver

2011年/アメリカ/カラー/91分 配給:ツイン

2012年6月23日 シネスイッチ銀座 新宿武蔵野館にて公開

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公開初日 2012/06/23

配給会社名 0251

解説


ともに2度のアカデミー賞受賞に輝く、アメリカを代表する女優ジョディ・フォスターと名優メル・ギブソン。16年ぶりにメガホンをとった本作で、フォスターは順風満帆の 人生を歩んできた女性メレディスを演じる。メレディスの夫ウォルターを演じるメル・ギブソンは、そのキャリアで初めて弱さをあわせもつ平凡な男性を時にコミカルに 時にシリアスに演じて、素晴らしい新境地を見せる。どんなに幸せに見える家族にも訪れる崩壊の予兆の中、家族それぞれが葛藤し、時には絶望に陥りながらも進んだ先、 真っ暗闇のトンネルの向こうに光が射してくる。迷い、苦しみ、辛辣な言葉も投げ合ってしまう、ごくありきたりな家族がくぐり抜ける危機を、リアリティ豊かに描き出した 感動の傑作ヒューマン・ドラマがここに誕生した。

ストーリー



父親から継いだ玩具会社を経営し、プール付きの瀟洒な郊外住宅に、結婚20年の妻と息子が2人。何不自由ない生活を送っていたウォルター・ブラックだが、ある日突然、 うつ病に。カウンセリングも薬も音楽療法も催眠療法も効果なく、1日中寝ている毎日。そんな彼の状態に家族も影響され、ヘンリーは小学校で孤立し、高校生のポーターは 「父親みたいにはなりたくない」とますます背を向け、エンジニアの仕事に没頭しながらも夫の快癒を願っていた妻メレディスには、もはや打つ手がない。 家を出たウォルターが箱いっぱいに買った酒瓶を入れるため、車のトランクのガラクタを捨てたとき、ビーバーのぬいぐるみに目が止まり、なにげなく箱に入れる。 ホテルのベランダから飛び降りようすると、左手に持っていたビーバーが「おい!」と呼びかけてきた。ビーバーの声はウォルターが出しているのだが、「お前の人生を救う ためにやって来た」とビーバーは自信満々に言うのだった。ビーバーを左手にはめたウォルターからは、うつの症状がきれいさっぱり消え去る。

自宅に戻ったウォルターは、メレディスにメッセージ・カードを渡す。そこには「このカードを渡した男は人形を処方された。彼とは普通に接し、会話は人形を通すこと」 と書かれている。戸惑うメレディスをよそに、パパが大好きなヘンリーは大喜びで、ビーバーのこともすんなり受け入れた。そんな次男にメレディスも心を和らげる。  精気を取り戻したウォルターは会社でも社員の自由裁量に任せて発破をかける一方、木工に夢中のヘンリーにヒントを得て、新商品「ビーバーの木工セット」を 思いつく。これが大当たりし、ウォルターは世間の注目の的に。新生ウォルターによって家庭も仕事も全てが順調にみえた。

だが、結婚20周年を祝いに高級レストランに行く際にもビーバーを手放さない夫に、メレディスは「人形と祝うなんて嫌」と、今夜だけはビーバー抜きを主張。ところがレストランでのウォルターは無口で上の空。ヘンリーが作った木箱に思い出の写真を入れてメレディスが手渡すと、過呼吸に陥ったウォルターはすかさずビーバーを左手にはめる。途端にビーバーが「こいつがこうなった原因は過去なんだよ! それを思い出せと? こんなことをするのは首を吊ってほしいからか?」とメレディスを責めたてる。ウォルターが立ち去ったとき、メレディスの携帯の着信音が鳴った。

 長男のポーターが友達のノラとタギング(壁にスプレーで絵、文字等を書く)をし、警察に連行されたのだった。警察でノラと彼女の母親にウォルターがビーバーとして自己紹介したことで、ポーターの怒りが爆発、父子は掴み合いに。もはやメレディスは息子たちと家を出るしかなかった。  次第にビーバーは暴君と化してウォルターを支配する。そしてビーバーこそが自分と家族を引き離そうとする元凶であることに気づいたウォルターは、ある晩、ガレージの作業場にビーバーを連れて行き、まずは小型の棺桶を作る。そして、この暴君を葬るにはこれしか方法はないと決意し、あることを実行する──。

スタッフ

監督:ジョディ・フォスター
製作:スティーブ・ゴリン
脚本:カイル・キレン
撮影:ハーゲン・ボグダンスキー
美術:マーク・フリードバーグ

キャスト

メル・ギブソン
ジョディ・フォスター
アントン・イェルチン
ライリー・トーマス・スチュワート
ジェニファー・ローレンス
チェリー・ジョーンズ
ザカリー・ブース
ジェフ・コーベット
ベイレン・トーマス

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