原題:Poongsan 풍산개/豊山犬

命と命が交錯する境界線上の黙示録

第12回東京フィルメックス<コンペティション>

2011年6月23日韓国公開

2011年/韓国/121分/カラー/ビスタ/ドルビー/HD/ 提供:マクザム、パルコ、太秦、アジア映画社 配給:太秦

2012年8月18日(土)渋谷ユーロスペースにて境界線上のロードショー 銀座シネパトスほか全国順次公開

2011 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.

公開初日 2011/11/19

公開終了日 2011/11/27

配給会社名 0424

解説



国籍不明、言葉も名前も持たない謎の男——
見る者すべてを震撼させる、心臓を射抜く衝撃作!

38度線を飛び越えてソウルとピョンヤンを行き来し、3時間以内に何でも配達する正体不明の男——通称“プンサンケ”。北朝鮮製の煙草・豊山犬(プンサンケ)を吸うことから、男はそう呼ばれていた。彼が運ぶのは、離散家族の最後の手紙やビデオメッセージだ。ある時、亡命した北朝鮮元高官の愛人イノクをソウルに連れてくるという依頼が舞い込む。境界線で何度も命の危機にさらされるうち、プンサンケとイノクは互いに言い知れぬ感情を抱くようになる。無事イノクを引き渡したプンサンケだったが、依頼者の韓国情報員に拘束され、卑劣な拷問を受ける。さらに、元高官を殺すためソウルに潜伏していた北朝鮮の工作員までもが介入し、先の見えない衝撃の結末へ突入していく。

世界三大映画祭を制したキム・ギドクが分断国家に放つ痛烈なメッセージ
全キャスト、スタッフが無報酬での参加を即決!

脱北者の無残さを描き日本全土に衝撃を与えた映画『クロッシング』から、3年。北と南、そしてそれを取り巻く国々は依然、何も変わろうとしていないようだ。自由に行き来できるのは鳥たちだけ——そう歌われる「イムジン河」のように…。
ふたつの国家を分かつ38度線は多くの悲劇を生んできた。そこを境に人々が分け隔てられ、北か南かに分類されてしまうという不条理な現実を痛烈な皮肉をもって突きつけた、韓国映画界の異端者キム・ギドク。3年の沈黙を破り書き上げたシナリオに心打たれた主演俳優のユン・ゲサン、キム・ギュリをはじめとする全ての俳優とスタッフは無報酬での参加を決め、極寒での過酷な撮影に挑んだ。日本からも盟友キム・ギドクとの約束を果たすためオダギリジョーがカメオ出演している。

韓国映画界を担う新たなる若き才能が爆発!

監督はキム・ギドクの『絶対の愛』『ブレス』で助監督を務め、デビュー作“Mul-Go-Gi”(原題)がベネチア国際映画祭に正式出品、初の長編『ビューティフル』がベルリン国際映画祭に招請され世界から注目される新進気鋭のチョン・ジェホン。キム・ギドクらしい飛躍と奇想に溢れる狂気すれすれの物語が、ギドク監督作とは一線を画すスピーディーなエンタテイメントに昇華され、本国でも驚異のヒットを記録。早くも超大作の監督に抜擢されたこともニュースとなっている。さらに主演のユン・ゲサンは、セリフの一切ない難役を見事に演じきり、今までのイメージから大きく脱皮。犬のように無言で軍事境界線を疾走する姿は美しく、哀しく、危険な輝きを放っている。離れ離れになった家族の哀しみを背負い、境界線を越えていく主人公プンサンケに託されたあまりにも深く痛切な想いに人々は震撼するだろう。

ストーリー












哀しみを背負い、北と南を行き来する運び屋“プンサンケ”
男は何を届けようとしているのか——。

正体不明の男は38度線を飛び越えてソウルとピョンヤンを行き来し、3時間以内に何でも配達する。名前も電話も持たないこの男に連絡する方法は、“帰らざる橋”にメッセージを残すことだけ。運ぶのは、故郷に帰ることが許されない離散した家族の最後の手紙やビデオメッセージ、時には幼い子供だ。北朝鮮製の煙草・豊山犬(プンサンケ)を吸う男は、いつしかその名で呼ばれるようになっていた。

ある時、韓国に亡命した北朝鮮の機密を握る元高官の恋人イノクをソウルに連れてくるという依頼が舞い込む。いつものように北朝鮮に潜入したプンサンケは、無言のままイノクを連れ出し38度線へ。凍てつく寒さに耐えながら、2人は裸で川を渡り体に泥を塗って身を隠す。何度も命の危険にさらされるうち、2人は互いに言い知れぬ感情を抱くようになっていた。

イノクを引き渡したプンサンケは、依頼者で実は韓国情報員である男たちの裏切りにあい拘束されてしまう。隙をみて逃れた彼はイノクと元高官を拉致、引き換えに約束の報酬を受け取ろうとする。そんななか、元高官はプンサンケとイノクとの間に特別な空気を感じ取り、嫉妬を露わに。プンサンケは元高官の卑劣な手により韓国情報員に再び拘束され、過酷な拷問を受けるのだった。

「おまえは北と南、どっちの犬だ」

決して口を割らないプンサンケに、韓国情報員はある危険な提案をする。それは、北朝鮮に捕らえられた情報員のひとりを救い出すという条件で、イノクと共に国外へ脱出するチャンスを与えるというものだった。プンサンケはそれを飲み任務を遂行するが、解放されることはなく監獄に収監されようとしていた。北から連れ戻した情報員の手助けで脱出したプンサンケは、イノクの様子を遠くから伺っていた。そんななか、亡命した元高官を暗殺するためソウルにいた北朝鮮の工作員までもが介入。プンサンケを捕らえ、さらにイノクを人質にとって、元高官の暗殺を彼に要求する。

北と南の思惑に利用され全ての道が閉ざされたプンサンケは、ある決意を秘め、韓国情報員と北朝鮮工作員を一人また一人と密室に閉じ込めていく。密室で対峙する北と南。そして、投げ込まれた拳銃…。
欲望、偽善、不信、憎しみが絡み合い、予測不可能な衝撃の展開が幕を開ける…。

スタッフ

製作総指揮:キム・ギドク、豊山犬スタッフ
製作:チョン・ユンチャン
脚本:キム・ギドク
監督:チョン・ジェホン
撮影:イ・ジョンイン
美術:イ・ジョンゴン
編集:シン・チョル
照明:イ・ビョンソン
音響デザイン:イ・スンヨプ
録音:キム・サンウン
音楽:パク・イニョン
特殊効果:キム・ソンテ
衣装:シン・ジヨン
セットデザイン:ヤン・フンソプ

キャスト

ユン・ゲサン
キム・ギュリ
キム・ジョンス
ハン・ギジュン
チェ・ムソン
ユ・ハボク
ペ・ヨングン
キム・ジョンソク
チョ・ジェリョン
イ・ナクチュン
キム・ヨンフン
ユン・ソクチン
キム・ボムジュン
チョン・ジェミン
キム・ジンソン
キム・ユンテ

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