原題:SHANGHAI

<上海> ——そこは、愛と陰謀が渦巻く街。

2010年/アメリカ・中国合作/カラー/105分/ 配給:ギャガ

2011年8月20日(土)、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

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公開初日 2011/08/20

配給会社名 0025

解説


その愛は、 運命に打ち勝つことができるのか──?
1941年のアジア、 2011年のハリウッド──
70年の時を経て、今、繋がる。

陰謀うずまく開戦前夜の上海を舞台に、運命に挑む愛を描くサスペンス超大作!

 上海──世界有数のメガシティであるこの地には、かつて“魔都”と呼ばれた時代があった。きっかけは、19世紀半ばのこと。アヘン戦争でイギリスに破れて以降、上海には英・米・仏の居留地が置かれ、長きにわたる租界時代が始まった。やがて日本やドイツ、イタリアなどの列強国も参入し、様々な法と文化が入り乱れ、20世紀を迎える頃には、大いなる自由と恐ろしい犯罪が共存する、世界のどこにも類を見ない“魔都”が出来上がったのだ。人々は危険と知りながら、富と権力はもちろん、ありとあらゆる欲求を満たすこの街に、妖しく魅了されていく。日中戦争による日本の侵攻を免れたものの、上海は実質的には日本軍が統制し、戦いの時代における列強国の野望はギラギラと輝いていた──。
 そんな太平洋戦争開戦前夜の激動の上海を舞台に、列強国の巨大な陰謀に巻き込まれていく男女を描く、サスペンス超大作が誕生した。物語の始まりは、1941年の米国諜報員コナー殺害事件。上海に降り立った諜報員ポール・ソームズは、親友の仇を討つと決意し、捜査を開始する。事件を目撃したはずのコナーの愛人スミコは、忽然と姿を消していた。犯人を追いつめるソームズは、中国人実業家アンソニー・ランティンとその妻アンナ、彼らの友人である日本軍大佐タナカと知り合う。だが、彼らは互いを欺き合う裏の顔を持っていた。ソームズがアンナと許されない恋に落ちたことから事態は急転、事件は想像を絶する道筋で、あの真珠湾攻撃へとつながっていく。その時、あぶり出されるのは、隠された愛と事件、それぞれの真相だった──。

緊迫のストーリーと壮大なスケールに豪華キャストが集結!
アメリカ、中国、そして日本を代表する名優たちの夢の競演

 1941年、太平洋戦争開戦前の上海という特殊な歴史背景をもつ本作。緻密な時代考証をもとに、歴史的重要人物をモデルにした登場人物が織りなすこのサスペンスドラマは、多くのハリウッド大作を世に放った名プロデューサー、マイク・メダヴォイが10年の歳月をかけて完成させた。
 この、息もつかせない緊迫のストーリーと莫大な製作費をかけて当時の上海を完璧に再現した壮大なスケールに魅せられて、各国が誇る豪華キャストが集結した。
 殺された友人の死の真相を調査する米国諜報員ソームズには、演技派俳優の地位を不動のものとするジョン・キューザック。ソームズがその素顔を知って危険な恋に落ちる革命家のアンナには、中国女優のトップに君臨するコン・リー。アンナの夫で、カリスマ性に満ちた中国裏社会のドン、アンソニーを演じるのは、香港の大スター、チョウ・ユンファ。事件の鍵を握る謎の女スミコには、国際派女優として活躍する菊地凛子。さらにソームズの捜査に付きまとう魅力的で秘密めいた大佐タナカには、日本が世界に誇るハリウッドスター、渡辺謙。
 その他、米国領事リチャード・アスター役には、多彩な役柄を演じ分ける名バイプレイヤー『グリーンマイル』のデヴィッド・モース、ソームズと関係を持つドイツ領事の妻レニには『ボーン・アイデンティティー』のフランカ・ポテンテ。監督は、『ザ・ライト-エクソシストの真実-』で、サスペンス映画の新たなる道を示したミカエル・ハフストローム。脚本は、『鳩の翼』でアカデミー賞にノミネートされたホセイン・アミニ。
 法と正義が死に絶えた上海で、愛だけが生き残ろうとしていた。果たしてその愛は、開戦という宿命を乗り越えることができるのか──?

ストーリー






欲望と陰謀が渦巻く上海。
米国諜報員ポールは、親友の死を追いかけ、謎の男女と出会う。
太平洋戦争開戦前夜、彼らが命をかけて貫いたものとは──?

 1941年、上海。いくつもの国が、その都市を分け合っていた。イギリス、フランス、アメリカ、そして日本が租界を置き、妖しくも危険な“魔都”を制しようと、睨み合っていたのだ。
 上海に降り立った米国諜報員ポール・ソームズ(ジョン・キューザック)は、親友である同僚のコナー(ジェフリー・ディーン・モーガン)と、カジノで落ち合うはずだった。コナーは現れず、ソームズは美しい中国女性とポーカーで対決し、完敗する。
 米国領事館からの迎えで海軍情報部に向かったソームズを待っていたのは、変わり果てたコナーの姿だった。ソームズは上官のリチャード・アスター大佐(デヴィッド・モース)から、遺体は日本租界で見つかったこと、コナーは上海三合会のボス、アンソニー・ランティン(チョウ・ユンファ)を捜査していたことを知らされる。アンソニーは日本人と取引をして、汚い仕事を請け負う街の黒幕だ。
 ソームズは友人であるドイツ領事館の技師夫人のレニ(フランカ・ポテンテ)を頼り、上海ヘラルド紙の記者に扮し、ランティンが出席するドイツ領事館のパーティに潜り込む。ランティンとの会話の糸口を掴んだソームズは、彼から日本軍大佐タナカ(渡辺謙)を友人だと紹介される。更に紹介されたのはランティンの妻、アンナ(コン・リー)──彼女こそカジノで出逢った女だった。ソームズは彼女に、カジノに出入りしていることは夫には秘密だと口止めされる。
 ソームズは捜査線上に浮かんだ日本領事館のキタから、コナーには日本人の愛人スミコ(菊地凛子)がいたことを知らされる。ソームズとアスターはスミコのアパートに踏み込むが、すでに彼女の姿はなかった。アパートに暗室を借りていたコナーは、ランティン夫妻とタナカを隠し撮りした写真を残していた。
 さらにいくつかの事実が判明する。タナカは日本軍情報部のトップで、海軍と空軍を掌握していた。政治家だったアンナの父親は南京事件を非難し、日本軍に殺されていた。彼女はランティンと結婚することで、日本軍の手から逃れていたのだ。
 そして事件は、クラブでのショータイムの最中に起きた。反日組織であるレジスタンスが日本軍のテーブルに爆薬を仕掛け、激しい銃撃戦に発展したのだ。その場に居合わせたソームズは、すべてアンナの指示だと見破る。彼女は父親の遺志を継ぎ、夫に隠れて革命の指導者として暗躍していた。ソームズは理想に燃えるアンナに強く惹かれ、「僕が力になる」と約束する。
 アンナの伝言を仲間に渡したソームズは、彼らが一人の女を隠れ家から移動させるのを目撃する。その直後、逮捕したレジスタンスから情報を得たタナカが、その場に到着する。その女こそがスミコだったのだ。 
 もはやアンナへの想いを抑えきれないソームズ。妻の秘密を知っても、命をかけて守ろうとするアンソニー。執拗にアンナを追うタナカ。果たしてスミコは、アメリカと日本、どちらのスパイだったのか? やがてコナーが探っていた空母“加賀”が、800キロの魚雷を積んで、密かに上海の港を出発する。コナーが握った、死に値する機密とは? すべての謎を解くカギは、男たちの“愛”にあった──

スタッフ

監督:ミカエル・ハフストローム
脚本:ホセイン・アミニ
プロデューサー:マイク・メダヴォイ、ジェイク・マイヤーズ
撮影:ブノワ・ドゥローム
音楽:クラウス・バデルト
プロダクションデザイナー:ジム・クレイ
衣装デザイナー:ジュリー・ワイス
ピアノ:ラン・ラン

キャスト

ジョン・キューザック(ポール・ソームズ)
コン・リー(アンナ・ランティン)
チョウ・ユンファ(アンソニー・ランティン)
デヴィッド・モース(リチャード・アスター)
渡辺 謙(タナカ大佐)
フランカ・ポテンテ(レニ)
ジェフリー・ディーン・モーガン(コナー)
菊地凛子(スミコ)

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