処刑剣　14BLADES

　明王朝の秘密特殊組織“錦衣衛”。皇帝に忠誠を尽くし、厳重な警戒網を布く。一分のすきもなく、あらゆる手を尽くして調べ上げ、敵対分子を捕らえるので、人々は危ぶみ、常に恐れていた。

　錦衣衛の青龍（チンロン）は、宦官の賈精忠（ジア・ジンジョン）から大臣の罪証を奪うよう命令を受ける。しかし、彼はある陰謀を知ることになる。それは、朝政を牛耳る宦官の賈精忠が、慶（チン）親王と共謀して密かに領土を割譲し、青龍の奪った皇帝の玉璽で、慶親王が中原を手に入れるというたくらみであった。

　役目を果たし終えてお払い箱となった青龍。錦衣衛に忠誠を尽くしたのにもかかわらず、口封じのため追われる身となり命を狙われる。賈精忠は、錦衣衛の仲間と、錦衣衛のトップの座を狙う玄武に、青龍を殺すよう命じる。また、慶親王が遣わす別の特務員の脱脱（トゥオトゥオ）も青龍を追いかける。錦衣衛の青龍は、錦衣衛が布いた厳重な警戒網の中に陥り、厳重に尾行され、生きたくても生きられず、死にたくても死ねなかった……

　青龍が驚いたのは数々の陰謀だけではなく、自分の知らない人間の一面を知ったことだった。青龍は逃亡する中で、彼の運命を変える女性、喬花（チャオ・ホア）と出会う。そして、人としての尊厳と善良な人間性を取り戻すと誓い、反逆の密謀を打ち砕いて、自分の人生を歩むことを選ぶ。そして、幾多の苦難を味わっても、未来に希望をもつことは幸せなことだと気づく。