第15回釜山国際映画祭 アジア映画の窓部門 正式出品作品 第2回沖縄国際映画祭 長編プログラム 正式出品作品

2010年/日本/カラー/94分/ 配給:ファントム・フィルム

2011年07月22日よりDVDリリース 2011年1月29日(土)シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷 他にて、全国ロードショー!

©2010「ワラライフ!!」製作委員会

公開初日 2011/01/29

配給会社名 0442

解説


明日が今日より幸せになる。

芸人、構成作家、料理人、俳優とさまざまな分野で唯一無二の才能を放つ木村祐一監督の最新作は、誰にでもある優しく、暖かい、何気ない喜び。ただ毎日を過ごすだけでは気づかないそんな喜びが “大きな幸せ” に変わる【ワラライフ!!】な物語。

木村監督が幼少の頃の思い出から現在に至るまでの自身の体験を元に、様々な出来事が書き起こされる作業から始まった本作。木村監督独自の鋭い視点で切り取られた物語はそのどれもが遊び心満載。生み出された数多くのエピソードは、通常の作品であれば<生みの苦しみ>を経て作り上げられるはずが、<削ぎ落とす苦しみ>を木村監督に与える事になる。幾度となく熟考を重ね、厳選され、練り上げられて行った物語には、現代の生活と過去の記憶が緩急自在に組み合わされた卓越した構成が作り込まれて行った。

主役の古川修一には今、人気絶頂の若手お笑いコンビ「しずる」の村上純を大抜擢。映画初出演にして、初の主演にも関わらず、そのあまりにも自然体の演技が高い評価を受けている。修一の恋人まり役に数々のCMや映画でその存在感を示す女優 香椎由宇。すでに長い期間信頼し合い、付き合って来た恋人の様な雰囲気を、二人は見事に体現して行った。
さらに強い父親・肇には絶大な支持を受けるミュージシャンであり、俳優としても活躍する吉川晃司、天然だが優しさに満ちあふれている母親・慶子役には鈴木杏樹、修一に様々な提案をする。ませた姉・和恵には田畑智子、偶然にも再会するが、素直には声をかけられない幼馴染小倉役に高岡蒼甫といった実力派を迎え、木村監督ならではの“笑い”と自身の“思い出”を作品に織り交ぜながら、細やかに演出された「日常」が描き出された。

小倉の母親役には監督とは旧知の仲でもあるYOU、肇の友人に板尾創路、実家の向かいに住む中年女性に大谷直子、隣に住むきれいなお姉さんには西方凌、その彼氏に「次長課長」の河本準一、修一の同僚には同じく「次長課長」の井上聡、少年時代に学んだ幼稚園の先生役に安藤玉恵、小学校の国語の先生には田中要次、さらに主演村上の相方である『しずる』の池田一真が思いがけない登場を果たすなど、木村監督ならではのキャストが集結。『ワラライフ!!』をより暖かな物語に仕上げて行った。

ストーリー



東京で一人暮らしをしている修一は彼女まりとの結婚に向けて、2人で暮らす部屋を探していた。それと同時に修一の両親が引っ越すという。引っ越しの前日、母・慶子から電話をもらうまで、そのことをすっかり忘れていた修一。久しぶりに実家に帰ると、家は留守。秘密のカギ置き場=植木鉢の下を探る……鍵がない。母も昔から忘れっぽい。

靴職人の父、専業主婦の母、2つ上の姉、そして5歳離れた弟。ありふれた家族構成。

家族で行った海へのドライブ、変な歌を歌う母、道端で拾った子犬。ゲームのルールでした弟とのケンカ、姉とごまかしたお年玉、三人で分け合ったプラッシー、001から回し続けてようやく開いた学校の三ケタ錠、ほのかな憧れを抱いた隣のきれいなお姉さん、バイクを盗んで追いかけてきた警官、大好きだった母特製のクリームシチュー、そして、姉の結婚で父が流した涙。

修一は荷物が運び出されていく生まれ育った家を眺めながら、
笑顔に溢れ、明るくにぎやかだった日々を思い起こして行く。

ある日、偶然訪れた不動産屋で接客されたのは、小学校で同級生だった小倉弘之。子供の頃のとある事件があってから連絡を取っていない。今思い起こしてみれば、大したことのない思い出だったが、なぜか修一の心に残り続けていたわだかまり。修一はまりにその事を正直に話した。話を聞いたまりに背中を押されて不動産屋を訪れ、小倉に謝ろうと声をかけた修一だったが、結局、気まずい空気が流れ、無口になってしまうだけだった。

その帰り道、修一はケガをして歩けなくなった少年と弟に出会う。少年をおぶって歩きながら思い出す自分と弟とのこと。兄弟を家に送り届けたときに足を捻り、思い出した母の手当。帰宅後、家で寝ていて思い出した、父なりの不器用な看病。

様々な家族との出来事を思い出した修一は意を決し、再び小倉を訪ねるのだった。

スタッフ

監督:木村祐一
企画:木村祐一
脚本:木村祐一 井土紀州

キャスト

村上純(しずる)
香椎由宇
田畑智子
高岡蒼甫
鈴木杏樹
吉川晃司

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