死ぬことさえ、許されない。ならば、運命を斬り開くまで。

2010年/日本/カラー/114分/ 配給:東映

2010年7月10日(土)全国公開

(C)2010「必死剣鳥刺し」製作委員会

公開初日 2010/07/10

配給会社名 0004

解説


あの日、あの時、何かが狂い始めた──。
仁義と愛慕。武士道と政道。組織と個人、そして男と女。生きるほどに生じる運命の不条理を、江戸の世を舞台に静謐な筆で描き切る藤沢周平“隠し剣”シリーズ。中でも現代に通じる傑作と名高い「必死剣鳥刺し」が、名匠・平山秀幸の手により、人間普遍の物語として甦る。剣豪ゆえに陥る宿命に対し、最後は己を爆発させる主人公の姿は「人生のままならなさ」、「人はいかに命を全うするか」という永遠の問いを観る者の胸に刻みこむ。そして文字通り激烈なクライマックスは、邦画史における新たな神話となるであろう。悲運の剣の達人・兼見三左エ門に今スクリーンで最も輝く男、豊川悦司。三左エ門の姪でありながら、密かに想いを寄せるヒロイン・里尾に池脇千鶴。さらに吉川晃司、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、小日向文世、岸部一徳という個性あふれる実力派が勢ぞろいし、情緒纏綿たる世界がここに見事に誕生した。

ストーリー






時は江戸。東北は海坂藩の近習頭取・兼見三佐ェ門(豊川悦司)には、消そうにも消せない過去があった。物頭をつとめていた三年前、藩主・右京太夫(村上淳)の愛妾・連子(関めぐみ)を城中で刺し殺したのだった。最愛の妻・睦江(戸田菜穂)を病で喪った三左ェ門にとって、失政の元凶である連子刺殺は死に場所を求めた武士の意地でもあった。が、意外にも寛大な処分が下され、一年の閉門後、再び藩主の傍に仕えることになる。腑に落ちない想いを抱きつつも、身の周りの世話をする亡妻の姪・里尾(池脇千鶴)との日々の中で三左ェ門は再び生きる力を取り戻してゆく。
そんなある日、中老・津田民部(岸部一徳)から思わぬ話を持ちかけられる三左ェ門。それは、彼を天心独名流の剣豪だと知っての相談であり、「鳥刺し」という必勝の技を「お上のために役立てろ」という秘命でもあった。その者の名は直心流の達人であり、藩主家と対立しているご別家の帯屋隼人正(吉川晃司)だった。
そして待ち受ける隼人正との決着の日。三左ェ門は、想像を絶する過酷な運命に翻弄されていく。

スタッフ

原作/藤沢周平「必死剣鳥刺し」(文春文庫「隠し剣孤影抄」所収)
監督/平山秀幸
脚本/伊藤秀裕・江良至

キャスト

兼見三佐ェ門/豊川悦司
里尾/池脇千鶴
帯屋隼人正/吉川晃司
睦江/戸田菜穂
右京太夫/村上淳
連子/関めぐみ
保科十内/小日向文世
津田宮部/岸部一徳

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