楳図かずおを、見て、知って、楽しむ。 天才漫画家を追った、初めてのドキュメンタリー映画。

2009/日本/91分/DV 配給:トリウッド 宣伝:ブラウニー 宣伝協力:トライワークス

2011年8月27日(土)より下北沢トリウッドにてロードショー 2009年11月23日(祝)より下北沢トリウッドにてロードショー

(C)UMEZZ.com

公開初日 2009/11/23

配給会社名 0699

解説


トレードマークは、赤白ボーダーと“グワシ”のポーズ。そのイメージは、楽しくて、思わず微笑んでしまう、愛されキャラ。漫画だけにとどまらず、音楽活動やタレントとしても活動する天才漫画家・楳図かずお・・・実は、そのプライベートな姿はあまり知られていない。
本作の監督を手掛けた伊藤弘二は「楳図かずお公式サイト」を運営するスタッフのひとり。伊藤曰く、“楳図さんのプライベートな生活や普段の様子は、もっと面白く、楽しい!”そうだ。 
楳図かずおのいる所には笑いが絶えない。いつも周りの人たちを楽しませ、幸せにしてくれる。“あまり知らない楳図さんを映画に撮ってみたい!その姿を日本中の楳図ファンに届けたい!”という想いから、3年前から撮影がスタート。膨大に撮られたテープには、作詞・作曲・振付を手掛けた“まことちゃんダンス”を猛練習する真剣な表情や、日課である五ヶ国語を練習しているリラックスした姿、そしてゼロから設計した“楳図ハウス”に住みたい、という自分の夢のために奔走する“アーティスト”としての姿が写し出される。
人並みはずれた好奇心と実行力は、とても73歳という年齢を感じさせない。どこまでもオリジナリティにこだわり、生き方そのものがクリティブ。そして、生き方だけでなく、普段生活する“住居”までもアート作品に仕上げ、その中で暮らそうとする漫画家なんて、古今東西聞いたことがなく、世界中探しても存在しないのではないか。
また、指関節の痛みのため現在漫画の執筆を休んでいる彼が、イラストを仕上げてゆく貴重な映像や、“楳図ハウス”にカメラが入り、奇想天外な設計やキャラクターのオブジェの撮影にも成功。そして、ブックデザイナーの祖父江慎、編集家の竹熊健太郎など、縁のある関係者たちが楳図漫画の魅力について語る。
1955年にデビューして以来『まことちゃん』『漂流教室』など多くの名作・傑作を生みだし、ギャグや恐怖で日本中を驚かしてきた天才漫画家・楳図かずおを、見て、知って、そして楽しめる映画が、ついに公開される。

ストーリー


■楳図かずお プロフィール

楳図かずおは、1936年9月3日和歌山県高野山に生まれ、奈良県で育った。幼児期から絵を描くことに非凡な才能を示し、小学4年のとき漫画を描き始めた。最初の作品は『まほうのつぼ』。14歳の時に描いた『森の兄妹』と高校2年のとき描いた『別世界』が1955年に出版されプロデビューを果たした楳図は、以後精力的に貸本向けの単行本を描いた。『口が耳までさける時』『へび少女』『人こぶ少女』などのホラー作品で日本中の少年少女たちにトラウマを刻みつけた楳図は後に“ホラー漫画の神様”と呼ばれるようになる。1967年からは『猫目小僧』を発表。1976年に『妖怪伝・猫目小僧』としてテレビアニメ化されている。また、1972年からは『漂流教室』を連載。荒廃した未来の世界で生き抜く子供たちの姿をリアルに描き、1975年には小学館漫画賞を受賞した。一方、1976年からは『まことちゃん』を発表。シュールなギャグが大ブレイクし、“グワシ”は、社会現象となった。現在、楳図のトレードマークと言えば、赤白ボーダーのシャツと、この“グワシ”である。また、楳図は自らバンドを組み、作詞・作曲・ボーカル・振り付けを手がけ、1975年にはLP『闇のアルバム』をリリースしている。他にも『おろち』『洗礼』『わたしは真悟』『神の左手悪魔の右手』『14歳』など多数の漫画作品があるが、驚くほど時代を先取りした内容であるため、楳図を“預言者”と呼ぶ人も少なくない。また、1994年には後楽園ゆうえんちで「楳図かずおのおばけ屋敷 安土家の祟り」をプロデュースした。2005年にはデビュー50周年をむかえ、作品の映像化が相次いだ。70歳になった現在、楳図は指関節の痛みのため漫画の執筆を休んでいるが、5ヶ国語学習や、音楽活動、TV・映画・雑誌の出演などで多忙な毎日を送っている。楳図かずおは、漫画の枠を超え芸術・エンターテインメント全般に渡り稀有な独創性を発揮し続ける、宇宙一ロックンロールな天才芸術家である!

■監督・撮影・編集:伊藤 弘二

プロフィール
1972年北海道生まれ。東京都在住。システムエンジニア。本業の傍ら、2004年から
「楳図かずおオフィシャルホームページ」の運営スタッフを務める。2007年から2009年に
かけて制作した「グワシ!楳図かずおです」が、初監督作品。

メッセージ
楳図かずおがメディアで見せる明るいパフォーマンス。創作に対する厳しい眼差し。そうか、そのどちらも自分は撮れる立場にいるんだ!
2004年に「楳図かずおオフィシャルホームページ」を立ち上げてから3年。ホームページも
軌道に乗ったその頃、それまで考えてもいなかった映画制作を思い立った。
撮影未経験の自分に撮らせてくれるのだろうか? 恐る恐る先生に相談すると…。
「いいですね。面白いんじゃないですか。ちょうど、ボクの家も建築が始まるんです。」との返事。
意外なほどあっけなく撮影の了解を得ることができた。
高額な業務用の機材を買い込み、後戻りできないところまで自分を追い込んでから制作をスタートした。慣れない撮影と編集に悪戦苦闘。テープの本数が次第に増えていく。その間、新居は、「まことちゃんハウス」と呼ばれ、期せずして社会問題となり、マスコミに大いに取り上げられることになった。
ラストに相応しいシチュエーションでの撮影を終えたのは、2009年春だった。2年にわたって先生を追いかけ回して、迷惑に感じられたこともあったと思う。でも、日本が世界に誇る天才アーティスト「楳図かずお」の横顔はグワシっと撮れているはずだ。
伊藤 弘二

スタッフ

監督・撮影・編集:伊藤弘二
音楽:大内勇太
協力:アート・ストーム 下北沢GAoh!(ガオ) フィギュア王編集部

キャスト

楳図かずお
祖父江慎
竹熊健太郎

LINK

□公式サイト
□この作品のインタビューを見る
□この作品に関する情報をもっと探す
「グワシ!楳図かずおです」公式サイト::http://gwashi.com/ 「楳図かずおオフィシャルホームページ」::http://umezz.com/
ご覧になるには Media Player が必要となります