サンフランシスコ → ラスベガス 4000km 一番大切なものを探す旅

2009/HD/ビスタ/1時間15分 配給:アルゴ・ピクチャーズ

2010年05月21日よりDVDリリース 2009年11月28日、ユーロスペースにて《真実を探す》ロードショー

公開初日 2009/11/28

配給会社名 0090

解説


先の見えない地図を持って僕たちは必死だった
7人が同乗する1台のツアーワゴン。弓削智久と須賀貴匡は、短編映画『FREE』を撮影するためにクルーを連れてアメリカに来たのだ。サンフランシスコから出発し、美しい海岸を南下するワゴン。圧倒的なアメリカの風景に感動しながら、台本に沿ってシーンを撮影していくが、何かが足りない。そんな矢先、途中でなくしたと思っていたハンディカムが発見される。そこに映っていた映像にヒントをもらった二人は、旅で出会った人々にインタビューを開始する。ゴール予定のラスベガスまで後3日。二人はスタッフとはぐれ、しかも道に迷ってしまう。仕方なくヒッチハイクで進んだ先に、「生きていることの意味」を探る出会いが待っていた————。
6月に行われた【Short Shorts Movie Festival】で特別上映し、絶賛された『FREE』の撮影に密着。広大なアメリカを舞台に、二人の役者のショートフィルムを作る旅を追ったドキュメンタリー。『サクゴエ』で既に脚本家デビューも果たした弓削智久と「天地人」でも注目を集める須賀貴匡のコンビが、自分を壊す旅に出る日本版『イン・トゥ・ザ・ワイルド』。音楽をRIZEの金子ノブアキがこの映画のために書き下ろしたのも話題。また弓削智久監督の短編映画『FREE』も作品中に含まれている。

ストーリー



平均走行距離、1日400kmという苛酷な旅がスタートした。
弓削智久と須賀貴匡の二人が用意した、脚本のタイトルは『FREE』。二人の男がアメリカの大地で彷徨い、別れ、そして再会する。その最中、生きていくために一番大切な何かを発見する物語、というストーリーは出来上がっているが、何かが足りない。出発前から二人は、今回の旅を通してその「足りない何か」を見つけ、映画の世界に投影していこうと決めていた。

サンフランシスコから出発し、美しい海岸線を南下するサントレック車。巨大なゴールデン・ゲート・ブリッチ、サンタクルーズの夕焼け…圧倒的なアメリカの風景に感動しながら、書かれた台本に沿ってシーンを撮影していく二人。撮影はいまのところ順調である。しかし、気がかりなことがひとつある。弓削智久の紛失癖である…。

弓削智久は、主演/脚本/監督と、ショートムービー制作の中心的存在である。常に完璧を追い求める男であるが、「なくしもの」の常習犯なのだ。サングラスや鍵、財布など、身の回りのものをなくして大騒ぎになるのは、一度や2度ではない。映画制作の旅ではあるが、せっかくアメリカに来たのだからと旅の思い出としてハンディカムカメラを回している弓削と須賀。そこにはアメリカの魅力的な風景と共に、旅に感動するスタッフたちのリアルな表情が映し出されていた。しかし三日目の早朝。宿泊先のキャンプ地から出発しようと準備している最中、弓削が一人慌てている。「やばい、カメラがない」しかも、ハンディカムは自前のものではなく、今回の旅のために人から借りたものだ。慌てて探してみるものの、全く見つからない。出発の時間も迫っている。ついにハンディカムを諦める弓削。

そんな矢先、サンタバーバラで撮影を終え、サントレック車に戻ってきた弓削は驚く。なくしたはずのハンディカムを運転手のピーターが持っていたのだ。しかもピーターは勝手にビデオを回している。ハンディカムは車の中に置き忘れていただけだった。「なんで教えてくれないんだよ!」そう思う弓削だが、とりあえずカメラを無事に発見できて喜ぶ。ピーターが勝手に撮っていた映像を眺める弓削。そこには見ず知らずの男が写っていた。ピーターは男に、「あなたにとって人生で一番大切なものは何?」とインタビューしている。それを見て「これ面白いんじゃない?」と須賀に提案する弓削。つまり、アメリカの旅で出会った人たちに同じような質問をして、リアルな反応と答えを聞く。それをショートフィルムに組み込んでいこうというのだ。須賀も同意し、ショートムービーのコンセプトがようやく決定する。

シーンの撮影を続けながら、出会った人たちにインタビューを重ねていく二人。しかしネックとなっているのは英語力だ。通訳のブライアンの力を借りて取材していくが、なかなか思うようにいかない。イデリーワイルドの夜、弓削と須賀はインタビューのやり方について話し合っていた。ブライアンに手助けしてもらっているままでは傍観者も同じだ。やはり自ら質問をしたい。そこで段ボールに質問事項を二つ(1.あなたの人生にとって一番大切なものは何? 2.もし夢が叶うとしたら何がしたいですか?)油性マジックで書き、出会った人や通行人に質問していくというやり方だ。撮影とインタビューを懸命に続けていく二人。しかし、この先ふたりに思いもかけない事件が待ち受けていた……。

スタッフ

監督:渡邊貴文
ロケーションディレクター:松本庵路
撮影:百束尚浩
VE:佐藤亨
製作:伊藤久美子
プロデューサー:高柳利恵子
アソシエイトプロデューサー:平体雄二
音楽:金子ノブアキ
協力:世界旅行博、社団法人日本旅行業協会、カリフォルニア州観光局
制作プロダクション:スタジオブルー
製作:イトーカンパニー

キャスト

弓削智久
須賀貴匡

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