日本が誇る、青春文学の最高峰

2010年/日本/カラー/2時間14分/7巻/3651m/ビスタサイズ/ドルビーSRD/ 配給:角川映画

2010年08月04日よりDVDリリース 2010年2月20日(土)[角川シネマ新宿]ほか全国ロードショー!!

(C)2010「人間失格」製作委員会

公開初日 2010/02/20

配給会社名 0058

解説


時代を超え、いまなお愛され続ける文豪・太宰治。
生誕100年を迎える今年、彼の代表作にして最高傑作である「人間失格」が、日本映画界が誇る最高のスタッフ&キャストによって遂に映画化!

切なく哀しい男、美しい女たち
 ——究極の人間模様が描かれる
主人公は、幼少期より自意識にまみれ、世間とうまくなじめない青年・葉蔵。不安や迷いを抱えながら彷徨う彼が向かうのは、いつも酒であり、そして悪友と女だった。刹那的な生活に彼を誘う友人、堀木。彼との付き合いのなかで、下宿先の娘、カフェのウェイトレス、シングルマザーの女性記者、そしてタバコ屋の純真な娘との結婚…。さまざまな女たちとの恋に身を投じながら、葉蔵がたどり着く先には、一体何があるのか——?
 自由奔放であると同時に、孤独を抱えきれず、弱さを露呈して生きる葉蔵。やるせないほど世間に、そして恋に翻弄される男の心の彷徨を描く本作は、混迷の現代にもがく人の共感を引き寄せて離さない“魂”のバイブルであり、また、彼に惹かれていく女たち、男たちとの関係がせつなく心に響く、究極のラブストーリーと言えるだろう。

ストーリー

山の神様、ヒバの大木に向かって首を垂れている少年。貴族院議員の父親を持ち、津軽では有名な資産家の息子、大庭葉蔵である。作り笑いをこっそり練習し、体育の授業ではわざと失敗を装って、みんなの笑いを買う。人間というものがよくわからない葉蔵にとって、周囲となじむには“道化”が唯一の手段だった。だが、そんな葉蔵の計算は、クラスメイトの竹一に見抜かれてしまう。あせって竹一に取入った葉蔵は、彼から、女にモテるということ、そして偉い絵描きになるという予言をうける。

上京して高等学校に入った葉蔵は、同じ画塾に通う、6つ年上の堀木に出会う。遊び人である彼に連れられて行ったのは、マダムの律子が営むBAR「青い花」。詩人の中原中也も通うこの店で、泥酔した中原から「戦争は糞の色と同じ茶色なんだ」とからまれ、閉口する葉蔵。だが、しだいに葉蔵自身が酒に溺れ、堀木と共に放蕩を繰り返すようになっていく。そして、そんな生活に疲れてもいった。

竹一の予言どおり、葉蔵は女に不自由することがなかった。飲み屋の芸者たち、何かと部屋を訪ねてくる下宿先の娘、礼子、金なしで酒を飲ませてくれるカフェの女給、常子。中でも常子に自分と同じ寂しさを感じた葉蔵は、ある日、鎌倉の海で心中を図る。だが死んだのは常子だけ…。事件後、より一層のわびしさを感じていた葉蔵は、偶然に出会った中原と共に心中以来となる鎌倉へ向かう。海棠の死に花を見つめる2人。

子持ちの女記者、静子と知り合った葉蔵は、アパートに転がり込み、仕事まで世話してもらうが、酒浸りの日々は続いていた。やがて静子のアパートを出て、BAR「青い花」の二階に寝泊りするうちに、向かいにあるタバコ屋の看板娘、良子にひかれる。そして、2人は結婚するのだった。

人を疑うことを知らない彼女との生活は、葉蔵にとってそれまでになくおだやかな日々だった。葉蔵はついに人間らしさ、というものを実感し始めるが、久しぶりに堀木が目の前に現れたある日、再び破滅へと導かれるような光景を目のあたりにしてしまう…。

この先、葉蔵はどこへ向かうのか?
葉蔵を待ち受ける運命とは—?

スタッフ

原作:太宰治
監督:荒戸源次郎
プロデューサー:井上文雄
製作総指揮:角川歴彦
制作・配給:角川映画

キャスト

生田斗真
伊勢谷友介
寺島しのぶ
小池栄子
室井滋
森田剛
大楠道代
三田佳子

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