西のエデン
原題:Eden à l’ouest
2009年ベルリン国際映画祭 クロージング作品 巨匠コスタ・ガヴラス監督(来日決定!)による現代のオデュッセイア。 主演は今イタリアで社会現象になるほどの人気俳優リッカルド・スカマルチョ!
2008年/フランス・イタリア・ギリシア/35mm/カラー/ドルビーTRS/110分/海外販売:Pathé Distribution
©KG Productions
公開初日 2009/03/15
公開終了日 2009/03/15
配給会社名 0475
解説
ギリシャの古典叙事詩『オデュッセイア』をモチーフに、現代のヨーロッパで展開する壮大な流浪の物語。主演はイタリア映画界の新鋭リッカルド・スカマルチョ。寡黙だが陰翳の深い表現力で現代のユリシーズを好演する。
監督は世界に衝撃を与えた1969年の『Z』以来、つねに硬派かつ高い娯楽性をあわせもつ社会派映画を発表し続けてきた名匠コスタ=ガヴラス。ガブラス自身がギリシアからフランスへの移住を経験しており、このフィルムには「いままでのどの映画よりも個人的な想いを込められている」と語る。
同時に、この主人公の物語は、世界中のすべての移民たちの人生を反映してもいる。エリアスは、よその土地を目指して出発したあらゆる旅人の象徴であるとガブラスは語る。「家族を食べさせるために、あるいは将来の設計のために、あるいは政治的な理由で、故郷から離れることを余儀なくされる人間がいる。この映画の主人公には、そうしたあらゆる放浪者たちの経験、そのエッセンスが詰められている」。
密入国者たちが直面する過酷な試練が、ドキュメンタリーを思わせる克明なタッチで描かれるが、そこから浮かび上がるのは、現代のヨーロッパが抱える様々な矛盾である。その意味で、『西のエデン』は寛容さを失いつつある世界に対するガブラスの鋭い問題提起であり、ここで問われているのは、ヨーロッパを含めた世界の未来像である。
ストーリー
エリアスは美しいエーゲ海を航海する貨物船の中にいた。希望を胸に、密入国を企てていた。しかし国境警備隊に追われ、計画は変更を余儀なくされ、一転、苦難の道を歩むことになる。故国を離れ、アイデンティティーを失ったエリアスは、波乱に満ちた旅路のなかで様々な人間と出会い、彼らの優しさに触れていく。彼は果たして、パリという新たな大地に再び根を下ろすことができるのだろうか……。
スタッフ
監督:コスタ・ガヴラス
製作:ミシェル・レイ・ガヴラス
撮影:パトリック・ブロシエ
編集:ヤニク・ケルゴー
キャスト
リッカルド・スカマルチョ
ジュリアナ・コーラー
ファティ・アキン
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