原題:L’HEURE D’ETE

誰にでも 思い出が輝く 場所がある。

2008年/フランス/カラー/102分/ 配給:クレストインターナショナル

2009年5月16日、銀座テアトルシネマにてロードショー

© 2008 MK2 SA-France 3 Cinéma

公開初日 2009/05/16

配給会社名 0096

解説


幸せな余韻はいつまでも消えることがない。
変化の時代に生きる、現代人の心にじんわり染み入る感動作。
本作は、時代の変化によって、否応なく離ればなれになる現代家族とその絆を描いた親子三代にわたる物語。
母の突然の死によって3人の子供たちに遺されたのは、家族の思い出の詰まった家と、母が秘めた想いをこめ愛していた美術品コレクションでした。家も遺品も守っていきたいと願う長男に反して、海外に住む長女と次男は自分の生活を優先させ、乗り気ではありません。長男はそんなふたりの反応が寂しくてしかたがないのですが、現実には、生前子供たちの事情を見越し、すべてを美術館に寄贈するようにと言っていた母の言葉通りとなるのでした。「私が死んだらすべて消えていくのよ」と母が語っていたように、めぐる季節にも、人の命にも終わりがあり、時は容赦なく変化をもたらします。しかし、その思いとは反対に、孫である少女が意外な方法で残された家族のこれからに、ある希望の光を指し示すことになります。そのラストシーンこそ、輝いていた時間と記憶は決して消えることはなく、姿を変えて母から子へ、孫へ、そして未来永劫続いて行くことを予感させるのです。

オルセー美術館が撮影に全面協力。
印象派の愛した自然溢れる舞台と、登場する本物の美術品の数々。
オルセー美術館開館20周年記念の企画として制作された『夏時間の庭』。登場する美術品のほとんどが、美術館や個人の所蔵から貸し出された本物。アール・ヌーヴォーの机や印象派の花器など日常的に使われているその姿は、美術館に陳列されている時とは異なる、いきいきとした輝きを放っています。
家族を見守り、その歴史をやさしく包む家と庭は、映画のもうひとつの主人公。イル・ド・フランス地方の夏草を照らす柔らかい陽光の中で、鮮烈な印象を残します。

ストーリー


パリ郊外。画家であった大叔父のアトリエにひとり住む母が亡くなり、3人の子供達には広大な家と庭、そして貴重な美術品が遺される。相続処理を進める中で3人が向き合うのは、想い出に彩られた家への愛着と現実とのジレンマ。そして母の想いだった…。

スタッフ

監督・脚本:オリヴィエ・アサイヤス

キャスト

ジュリエット・ビノシュ
シャルル・ベルリング
ジェレミー・レニエ

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