わは、ここにいる。

第32回カイロ国際映画祭International competition for Digital Feature Filmsシルバーアワード受賞作品 第9回TAMA NEW WAVEコンペティションノミネート作品

2008年/日本/カラー/81分/ 配給:team JUDAS

2009年2月14日、ポレポレ東中野にてレイトショー

公開初日 2009/02/14

配給会社名 1013

解説


わは、ここにいる。
  ——青森県六ヶ所村。

核燃料再処理工場がある青森県六ケ所村。この地で生活する紀美(きみ)と彼女の恋人であり、その工場で働く治(おさむ)。2人はごく普通の幸せを思い描いていた。結婚して子供をもうけ、新しい家庭を築く。だが、ある事件をきっかけに、2人の運命は大きく変わり始めるのだった——。

この映画は、紀美と治の別れと再会を描いた《愛の物語》であり、生きるうえでの「選択」とは何かを描いた作品である。
紀美は、恋人や父親といった男たち、そして放射能汚染という現実に翻弄されながらも、それら全てを受け入れ、女としての本能をもって「ここで生きる」ということを選ぶ。それはまるで、運命と向き合い、自分自身、そして世界を認めるかのように。

彼女は「へばの(さようなら)」という言葉を残し、六ヶ所村で生きている。そのまなざしは、私たちにどのように生きるのかと問いかける。

ストーリー



青森県六ヶ所村。そこに住む紀美は、再処理工場で働く治との結婚を間近に控えていた。創設から工場に携わっている父・大樹(だいき)と親子二人で暮らしてきた紀美は、治と新しい家庭を築いていくことにささやかな幸せを感じていたのだった。

ある日、治は作業中にプルトニウムの内部被曝に襲われる。大樹は二人の間に生まれるであろう子供に、被曝による影響が出ることを案じて、二人が結婚することを反対する。紀美はそれでも治と一緒にいることを願うが、紀美の想いを打ち砕くようにして、治は突然姿を消してしまう。

三年の月日が経ち、紀美は静かに生活していた。その周囲で、突然治が戻ってきたという噂が囁かれる。それを聞いた紀美は、あてもなく治のことを探しに出てしまうのだが……。

スタッフ

監督・脚本:木村 文洋
プロデューサー:桑原 広考
協力プロデューサー:木村 岩夫
撮影:高橋 和博
照明:吉川 慎太郎
録音:近藤 崇生
メイク:増田 加奈
助監督:成冨 佳代、梶原 由貴子
制作進行:岡本 隆、対馬 さとか

音楽:北村 早樹子
主題曲:蜜のあはれ(「おもかげ」より)

キャスト

西山 真来
長谷川 等
工藤 佳子 
木村 絹代
飛鳥 裕巳 
一戸 奎人 
中村 春秋
高橋 青嗣 
高橋 現
信國 輝彦 
東 美伽 
宮田 耕嗣
吉岡 睦雄

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