原題:Return To Goree

2007年カンヌ国際映画祭正式出品作品

2006年/スイス/カラー/112分/ 配給:アルシネテラン

2009年2月14日(土)より、シアターN渋谷にてロードショー

公開初日 2009/02/14

配給会社名 0013

解説

ストーリー

アメリカの黒人音楽は、ルーツがアフリカにあるはずにもかかわらず、その系譜をはっきり辿ることに誰も成功していない。本作はユッスー・ンドゥールが、盲目のジャズ・ピアニスト、モンセフ・ジュヌと共に黒人の苦痛に満ちた過去、そして今を知るために、奴隷の歴史と西洋文化に触れ、彼らが作りあげた音楽、ブルース、ジャズやラップなどのルーツと魂を辿る旅をしながら、アフリカ音楽と黒人音楽を探究する音楽ロードムービーである。世界的に有名なミュージシャンとのセッションや、多くの人々との対話を通じてそれぞれの文化的な違いを超える音楽が生み出されてゆく。かつてアフリカ西端のゴレ島にある「帰らずの扉」からは、1500万〜2000万人の黒人奴隷がアメリカへ送られ、600万人が死んだ。別れを惜しみ、魂の嘆きを込めた彼らの音楽は、海を超え世界中に広がっていった。アトランタからニューオリンズ、ニューヨークからダカールへ。ユッスーが巡った異国の地でその音楽はジャズやゴスペルに形を変え、今なお息づいているのであった。そして、奴隷売買を象徴し、犠牲者を追悼する祖国セネガル・ゴレ島でそれらの旋律を歌う事によって、アフリカ音楽の魂に触れていくのである・・・。

<ユッスー・ンドゥール>
  HONDA ステップワゴンのTV-CMソング「オブラディ・オブラダ」やフランス・ワールドカップ公式賛歌「勇者たちの庭」など日本でも有名なセネガル出身の世界的ミュージシャン。セネガルの伝統的なリズムとポップスを融合させた、「ンバラ」(Mbalax)と呼ばれる新しいポピュラーなスタイルを確立。自身のカルチャーや言語の関係がひとつの問題だと認識し、ネナ・チェリーを迎えたシングル「セブン・セカンズ」を含む作品『ザ・ガイド』を1994年にリリース。この作品の大ヒットで全世界への扉を開く。その後、自身のルーツとポピュラー・ミュージックをより深く融合させたアルバム『ナッシング・イン・ヴェイン』を2001年に、『エジプト』を2004年にリリースする。『エジプト』にてグラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・ワールド・ミュージック・アルバム」を授賞。現代のグリオ(世襲の音楽家/語り部)として、音楽を通じて社会にコミュニケートする姿勢は「歌うジャーナリスト」とも称される。2003年には、反戦の意を込め、全米ツアーをキャンセルしたというニュースは全世界に衝撃を与えた。ニューヨーク・タイムスには「世界で最も偉大なシンガーの1人」と紹介され、タイム誌の選ぶ、「世界の100人」にもリスト・アップされる。それ以来、ユッスー・ンドゥールは他のアーティストとのコラボレーションを進んで行っている。

スタッフ

監督:ピエール・イヴ・ボルジョー
プロデューサー:ジャン・ルイ・ポルシェ
脚本:エマニュエル・ジェタ、ピエール・イヴ・ボルジョー、ユッスー・ンドゥール 
撮影監督:カミーユ・コタヌー 
編集:ダニエル・ジベル  
音楽:ハーモニー・ハーモニアーズ、ユッスー・ンドゥール、モンセフ・ジュヌ

キャスト

ユッスー・ンドゥール
モンセフ・ジュヌ

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