原題:TRIP TO ASIA The Quest For Harmony A FILM BY THOMAS GRUBE

ベルリン・フィル創立125周年記念上映 第二弾

2008年ベルリン国際映画祭特別招待作品

2008年/ドイツ/カラー/108分/ 配給:セテラ・インターナショナル

2009年03月28日よりDVDリリース 2008年11月15日(土)より、渋谷・ユーロスペースほか全国順次ロードショー

(c) Boomtown Media

公開初日 2008/11/15

配給会社名 0117

解説



1882年に創設され、125年以上もの伝統を誇るベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(ベルリン・フィル)。ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、ヘルベルト・フォン・カラヤン、クラウディオ・アバドら錚々たる指揮者が歴代首席指揮者を務め、完璧なアンサンブルと輝かしいサウンドで世界中の音楽ファンを魅了してきた“世界最高峰のオーケストラ”だ。そのベルリン・フィルと現音楽監督サー・サイモン・ラトルの全面協力のもと、『ベルリン・フィルと子どもたち』で数多くの映画賞に輝いたトマス・グルベ監督が撮影時間のべ300時間、約2年にも及ぶ編集期間を費やし、ベルリン・フィルの魅力とサウンドの秘密に鋭く迫った最新作が『ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて』である。

 2005年秋、サー・サイモン・ラトルとベルリン・フィルのメンバー126名は北京、ソウル、上海、香港、台北、東京の6都市を回る大掛かりなアジア・ツアーに旅立った。26年ぶりの再訪となる北京、大掛かりなテレビ中継が待ち受ける上海、数万人の聴衆がパブリックビューイングに押し寄せる台北、そしてカラヤン時代から数々の名演を残してきた東京……。アジア各地を熱狂の渦に巻き込んだ歴史的ツアーの全容を、グルベ監督は4台のハイビジョン・カメラを従えて完全密着取材。音楽監督ラトルの妥協を許さぬ厳しいリハーサル、一糸乱れぬアンサンブルから生まれる本番演奏の模様を、余すところなくカメラで捉えることに成功した。さらにグルベ監督は、多忙なツアーの合間を縫ってラトルとベルリン・フィルのメンバーに個別インタビューを敢行。他の追随を許さぬ“最高のハーモニー”を求めるための苦労と情熱、125年に及ぶ伝統の重みとプライド、私生活の犠牲も厭わぬ献身的なプロ意識が、メンバー自身の口から赤裸々に綴られていく。かつていかなる音楽ドキュメンタリーも描くことが不可能だったベルリン・フィルの内実、そのメンバーたちの苦悩と葛藤は、音楽ファン以外の観客にも深い感銘を与えることだろう。

 本編で演奏される曲目はベートーヴェンの交響曲第3番《英雄》、R・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》、そしてイギリスの現代作曲家トーマス・アデスの管弦楽曲《アサイラ》の3曲。指揮者なしで完璧な演奏を続けてしまう《英雄》のリハーサル、カラヤン時代から得意としてきた《英雄の生涯》の重厚なサウンド、そして高度な演奏技術が必要とされる《アサイラ》の超絶技巧は、ベルリン・フィルの演奏を生で体験したことのない観客にも大きな衝撃を与えるに違いない。

 クラシック音楽の頂点に位置するエリート集団、ベルリン・フィルがアジア・ツアーの最中に見い出していく自己探求の旅。『ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて』は単なる音楽映画の枠を越え、人間の可能性と飽くなき挑戦に深く迫ったユニークなドキュメンタリー映画なのである。

ストーリー

スタッフ

監督:トマス・グルベ   
カメラ:アンソニー・ドット=マントル、レネ・ダメ、アルベルト・ヴェンザゴ、ステファン・キュペック
録音:パスカル・キャピトラン、ベルント・フォン・バスウィッツ
音楽:シモン・シュトックハウゼン

キャスト

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
サー・サイモン・ラトル/首席指揮者
ミハエル・アフカム/ヴィオラ候補生
マヤ・アヴラモヴィチ/第1ヴァイオリン
アリーネ・シャンピオン/第1ヴァイオリン
スタンリー・ドッズ/第2ヴァイオリン
ラファエル・ヘーガー/パーカッション候補生
クリストフ・ハルトマン/オーボエ
オラフ・マニンガー/チェロ
アルブレヒト・マイヤー/オーボエ
ファーガス・マクウィリアム/ホルン
フレディ・ミュラー/パーカッション
マルティン・フォン・デル・ネーマー/ヴィオラ候補生
マンフレート・プライス/バス・クラリネット
ヴィルジニー・レベル/ピッコロ候補生
エディクソン・ルイース/コントラバス
フランツ・シュインドルベッグ/パーカッション
ライナー・ゼーガース/ティンパニ
ヴァルター・ザイファート/クラリネット
清水直子/ヴィオラ
ダニエル・スタブラヴァ/コンサートマスター
マルティン・シュテグナー/ヴィオラ
クラウス・シュトール/コントラバス
ヴィルフリート・シュトレーレ/ヴィオラ
ガボール・タルケヴィ/トランペット
ゲッツ・トイチェ/チェロ
トーマス・ティム/第2ヴァイオリン
ヘニング・トローク/ファゴット
クラウス・ヴァレンドルフ/ホルン
イェルカ・ヴェーバー/フルート
ヴィーランド・ヴァイツェル/ティンパニ
サラ・ウィリス/ホルン
ドミニク・ヴォレンヴェーバー/イングリッシュホルン
安永徹/コンサートマスター

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