原題:EASTERN PROMISES

クローネンバーグ新境地にして最高傑作! 闇の世界を徹底したリアリズムで描く圧倒的な人間ドラマ、ついに誕生

2007年トロント国際映画祭 観客賞受賞 2008年ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)作品賞、主演男優賞、音楽賞ノミネート アカデミー賞 主演男優賞ノミネート

2007年/イギリス・カナダ・アメリカ/カラー/100分/ 配給:日活

2008年11月14日よりDVDリリース 2008年6月14日(土)よりシャンテ シネ、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー

(c)2007 Focus Features LLC. All Rights Reserved. 

公開初日 2008/06/14

配給会社名 0006

解説




 イギリス、ロンドン。ある日、助産師のアンナ(ナオミ・ワッツ)のもとに、身元不明のロシア人少女が運び込まれる。少女は子供を身ごもっており、出産ののちに息を引き取ってしまった。アンナは、少女の残した日記を頼りに、孤児となった子供のためにも彼女の身元を割り出そうとするが、日記はロシア語で書かれており読むことができない。そこで、ロシア生まれの叔父に翻訳を頼むことにしたが、そこには恐ろしい事実が記されていた。

 手懸かりを辿るうち、アンナはニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)と出会う。ニコライは町で有名なロシアン・マフィアのボスの息子、キリル(ヴァンサン・カッセル)の運転手。知らず知らずのうちに、危険な場所に足を踏み入れてしまったアンナをなぜかいつも助けるニコライ。ニコライの持つ秘密とは? 日記が示す犯罪の行方は? いつしかニコライとアンナの運命が絡み合っていく・・・。

 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』でのアカデミー賞ノミネートが記憶に新しい鬼才デヴィッド・クローネンバーグの下に豪華なキャストが集結、新たなドラマが生まれた。脚本は『堕天使のパスポート』でアカデミー賞にノミネートされたスティーヴ・ナイト。ロンドンを舞台に少女が遂げた謎の死を追う助産師とロシアン・マフィアの物語だ。

 ロシアン・マフィアのドライバー役として物語の中心となるニコライを演じるのは前作に引き続きクローネンバーグ作品で主演を務めるヴィゴ・モーテンセン。同じ役者を滅多に起用しないクローネンバーグの眼鏡に見事叶い、本作では公共浴場でのファイトシーンで体当たりの演技を見せ世界が絶賛、本年度アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるに至った。また、少女の死に立ち会ってしまう助産師役には世界的女優であるナオミ・ワッツ、ロシアン・マフィアのボスの息子をフランスが誇る実力俳優ヴァンサン・カッセルが演じている。

 “闇”を背負った男、巻き込まれていく女…、ニコライとアンナのプラトニックな恋愛。ヴィゴ・モーテンセンとナオミ・ワッツの演技とともに、クローネンバーグが新境地を開いた、と全米から高い評価を得た傑作。

ストーリー





クリスマスを目前に控えたある夜のこと。助産師としてアンナ(ナオミ・ワッツ)が働く病院に、身元不明の少女が運び込まれた。彼女は子どもを身ごもっており、女の子を産んだ後、息を引き取ってしまう。手術に立ち会ったアンナは、彼女のバッグから日記を取り出す。孤児となった赤ん坊のために、少女の身元を割り出そうと考えたのだ。日記はロシア語で書かれており、そこには“トランスシベリアン”というロシアン・レストランのカードが挟みこまれていた。ロシア人とのハーフでありながらロシア語が解らないアンナは、カードを頼りにレストランを訪ねる。

店の前で、アンナはひとりの謎めいた男と出会う。ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)という名前のその男は、悪名高きロシアン・マフィア<法の泥棒>の運転手で、組織の跡取りであるキリル(ヴァンサン・カッセル)のために働いていた。ニコライはエンジンのかからないバイクを前に困惑するアンナを車で家まで送り届ける。

やがて少女の日記を読んでしまったアンナのロシア人の伯父が、彼女にこの事件から手を引くよう忠告する。日記にはロシアン・マフィアが関わる「イースタン・プロミス」=人身売買についての恐ろしい事実が記されていたのだ。かつて流産した辛い過去を持つアンナは子どものことだけを考えており、「日記」と引換に少女の身元を教えてもらう、という取引をマフィアと交わすことに。取引の場所に現れたのは、ニコライだった。日記を渡すアンナに彼は少女の身元は伝えず、今回の事件は忘れ、自分たちには近づくな、とアンナに忠告する。アンナは時折やさしさを見せてくれるニコライに図らずも惹かれはじめる。果たしてニコライの本当の姿とは?日記が示す犯罪の行方は?ふたりの運命はいつしか絡み合っていく…。

知らず知らずのうちに危険な場所へと身を置いてしまったアンナに、時折ニコライが見せるやさしさの意味とは…?出会うはずのなかったふたりを運命が引き寄せ、物語は静謐で重厚なクライマックスを迎える。

スタッフ

監督;デヴィッド・クローネンバーグ
脚本:スティーヴ・ナイト
音楽:ハワード・ショア

キャスト

ヴィゴ・モーテンセン
ナオミ・ワッツ
ヴァンサン・カッセル

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