2007年/日本/カラー/112分 配給:ドーガ堂、ゼアリズエンタープライズ

2008年07月04日よりDVDリリース 2008年2月16日よりユーロスペースにてロードショー

(C)2008クリアネス製作委員会

公開初日 2008/02/16

配給会社名 0040

解説



〜真のつながりを求めて〜
またたく間に出版業界の中心に躍り出た感のある「ケータイ小説」。考えてみればこれだけ身近な存在になったケータイ電話で、いつでもどこでも読める手軽さは若者の支持を集めたとしても当然である。しかも読み手と同世代の書き手が、皮膚感覚で現代を捉えた等身大の物語となれば最早必然であろう。本作はその中でも本流をいく第一回日本ケータイ小説大賞の大賞を受賞した十和原作の同名小説の待望の映画化である。

現代の若者たちはケータイを使って頻繁に話したり、メールしたりと、更にはSNSやブログで見も知らない相手とコミュニケーションしたりと、“ゆるく繋がって”いる。しかし本当につながりたい相手と繋がっているのか、漠然と疑問をもったとしても不思議ではない。
女子大生のさくらは、背の高いボーイフレンドや気のおけない仲間たちと恵まれた大学生活を一見送っているが、心のどこかで違和感を唱える別の自分の存在を意識している。実際、陰では満たされないものを埋めるために“ウリ”をやっているのだ。そんな中、自室から見えるホスト事務所で金髪の美少年が毎日“何かを伝えようと”メールを打っている姿に心を奪われる。まるで自分の鏡のような姿。ひょんなことで出会ったふたりはたちまちのうちに恋に落ちるが、お互いの求めるものは肉体的なつながりを超えた精神的なつながりであった。ここに「究極のプラトニックラブ」が幕を開ける。

監督は「天国の本屋〜恋火」「地下鉄に乗って」の叙情的な演出で定評のあるベテラン篠原哲雄、脚本は「時効警察」「すいか」などを手がけ、自身も作家として活躍する山田あかね。キャストは主人公さくら役に、キム・ギドク作品などにも出演経験があり、国内では初お披露目になる新星・杉野希妃、相手の金髪の美少年レオ役はフジテレビドラマ「ライフ」で強烈な印象を残した若き演技派・細田よしひこ。レオの育ての親・成瀬役に哀川翔、「テキトー論」などで若者にも支持を集める高田純次などのベテランが脇を固める。

ストーリー

女子大生さくらは、自宅マンションに客を招き体を売る商売をしていた。さくらの自宅 から見える部屋は出張ホストの事務所。そこで働く絶世の美少年に興味を持ち、彼をレオと名づけ密かに観察をしていた。ある日突然さくらの部屋にレオが現れ、嫌な客を追い出してくれたことから、二人は急激に接近する。通りをはさんだ鏡のような存在。
さくらはボーイフレンド・コウタロウとの微妙な関係の中で、いつしかレオが心の中を大きく占めていることに気づく。
そんな中、さくらはレオの事務所社長鳴瀬に呼び出され、レオとつきあわないで欲しいと半ば脅されてしまう。自分の所在の無さに行きずりで身を任せてしまうさくら。
が、それでも諦めきれないさくらはレオを“買う”ことで、二人の時間を確保し、強引に二人で沖縄・石垣島に一日だけの旅行を楽しむ。互いに強く惹かれあう二人。与那国に日本で最後に沈む夕陽があることを知り、いつか一緒にいくことを誓う。
帰った二人は、お互いに“仕事”をやめることを決意。しかし、コウタロウの思わぬ反撃に遭い、レオは勢いでコウタロウを大怪我させてしまう。
警察の目、世間の目を逃れ、東京から大阪、大阪から有馬へ。
二人は逃避行の果てに果たして真の愛を見つけることが出来るのか。そして“約束の地”与那国の夕陽を二人で見ることは出来るのか。

スタッフ

原作:十和
脚本:山田あかね
監督:篠原哲雄
製作:「クリアネス」製作委員会/衛星劇場/ブロスタTV/ワコー、久松猛朗、中野隆治、多井久晃
プロデューサー:浅見敬、加藤智行、妹尾祥太、オノコースケ
ラインプロデューサー:元持昌之
撮影:永森芳伸
音楽:仁科亜弓、今谷忠弘

キャスト

杉野希妃
細田よしひこ
小柳友
山田幸伸
高久ちぐさ
宮本裕子
伊藤久美子
森下能幸
斎藤工
高田純次
哀川翔

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